2017年8月15日~10月15日までの期間中、東京・恵比寿にある東京都写真美術館にて「エクスパンデッド・シネマ再考」展を開催する。

同展覧会は、映像コレクションを軸に、映像メディアの歴史を振り返りながら、未来の映像の可能性を探る映像展。エクスパンデッド・シネマ(拡張映画)は、従来のスクリーンへの投影とは異なった方法で上映される映画で、この上映形式は1960年代半ば頃から欧米を中心に美術家や実験映像作家によって展開された。現在ではすでに定着しているマルチプロジェクションやループ上映、ライヴ・パフォーマンスをはじめ、同時代のインターメディアやアート&テクノロジーの状況と呼応しながら、本来の映像がもつ多様性を再発見していく試みであった。

同展示会では、エクスパンデッド・シネマの誕生から様々な実験を繰り広げた日本の作品に着目し、その独自性と先見性を当館の映像コレクションを中心に検証していく。また関連イベントとしてアーティストトークや、8ミリ自家現像ワークショップも行われる。出品予定作家は飯村隆彦、シュウゾウ・アヅチ・ガリバー、おおえまさのり、松本俊夫、城之内元晴、真鍋博、佐々木美智子ほか。