Blackmagic Designの発表によると、制作会社の株式会社Assemblageが、ゲーム会社であるRiot Gamesのビデオプロジェクトの制作でBlackmagic URSA Mini 4.6KおよびDaVinci Resolve Mini Panelを使用しているという。

Riot Gamesは、アメリカ、カルフォルニアに拠点を置くゲーム会社で、ゲーム開発やeスポーツのトーナメントの主催などを行っている。同社は東京を含む世界各国にオフィスを構えており、代表作は「League of Legend」。Assamblageが、撮影およびポストプロダクションを手がけたのが、Riot Gamesの企業・求人ビデオだ。同社のCEOであり、今回のプロジェクトで撮影監督を務めたアレクサンドロ・バルトロ氏は次のようにコメントしている。

バルトロ氏:このプロジェクトは、企業ビデオと求人ビデオを兼ねており、顧客と新しい人材の両方にRiot Gamesの魅力を伝える必要がありました。撮影は彼らのスタジオとオフィスで行い、たくさんのスタッフの人たちにインタビューをしました。

当初は、カメラ1台体制で撮影する予定でした。しかし、いろいろなアングルから撮影をしたいと思うと、撮影時間が十分ではなかったんです。また、ARRIのマスターアナモフィックレンズセットを導入したので、これを最大限に活かすには?と考えたとき、カメラをもう1台増やすことを決めたんです。それがURSA Mini Proでした。

10bitでProResで収録できて、NDフィルター内蔵、そしてPLマウントのカメラを探していたんです。他に似たようなスペックのカメラもテストしてみましたが、それらは大抵外部レコーダーやケーブル類など、追加で必須なものが多くありました。一方、URSA Mini Proは必要なものすべてが本体に揃っていて、失敗の可能性が少ない。外付けの機材が問題を起こすかどうか心配する必要がないんです。そのうえ、画質も素晴らしい。

URSA Mini ProはクローズアップショットやBロールの撮影に使用。撮影はすべてURSA Mini Proのアナモフィックモードで行い、Bロールを40fpsで、それ以外はすべて23.98fpsで撮影された。

バルトロ氏:撮影中は、カメラを三脚に乗せる時間もなかったので、ほとんどハンドヘルドで使っていました。Bロールをスローモーションで撮ることによって、ハンドヘルドのショットでも手ぶれ感がなくクリーンで、映像としても印象的にすることができました。

撮影中は、ほぼURSA Viewfinderを使っていました。使いやすくて色も正確です。Viewfinderで画を確認しながら、ホワイトバランスやLUT、NDフィルターの設定を変えられるフィジカルコントロールは便利ですね。カメラに配置されているde-squeezeボタンも、アナモフィック撮影の時は重宝しました。

撮影中は、URSA Mini Proを常にスタンバイの状態にしておき、いつでもBロール撮影ができるように準備していたという。

バルトロ氏:URSA Mini Proの利点の一つはそのコンパクトさですね。すべてが内蔵しているのでカメラを持ち運びしやすい。他のカメラだと、実際に撮影する前にリグをつけたり、ハンドヘルドするには重すぎたりするので、Bロール撮影では使えなかったんです。

私はURSA Miniも使ったことがあって、それも気に入っていましたが、この新しいモデルの最大のメリットは、やはり内蔵NDフィルターとマウント変換ができるところです。今回の仕事でPLレンズが使いたくても、別のドキュメンタリー撮影のような仕事ではEFレンズが必要になるかもしれない。仕事に合わせてマウントが交換できるのは本当に素晴らしい。それに、外付けのフィルターよりも内蔵NDフィルターを使う方が安心感があります。外付けフィルターだと、同じ量の赤外線をちゃんとブロックできているか正確にはわからないので、ポストプロダクション作業のときに暗部に色が乗ってしまって苦労することがあるからです。内蔵NDなら黒はちゃんと黒だと確信が持てるんです。

また、カラーグレーディングはDaVinci Resolve Studioが使用され、DaVinci Resolve Mini Panelも導入された。

バルトロ氏:以前はサードパーティ製のコントロールパネルを使っていましたが、DaVinci Resolve Mini Panelにスイッチしました。製造品質が素晴らしいですね。この価格帯でこれほどまでとは想像していませんでした。頑丈で手触りもすごくいい。ノブなどのコントロールも使いやすく配置されており、たくさんの機能にアクセスできます。セッティングも簡単でUSBで繋いだらすぐに使えます。カラーホイールとボールの感覚は以前使っていたパネルよりもずっと気に入っています。パネルにスクリーンがあるのも、自分が今どんな操作をしているか情報が見えるので、とても使いやすい。特にパワーウィンドウを使っているときに、視覚的に確認ができる点は助かりますね。