Blackmagic Designの発表によると、株式会社KIDのタカハシケイ氏が、アメリカ・カリフォルニア州の高速道路で行われたLEXUSの新型車LC500のWebムービーの撮影で、複数台のBlackmagic Micro Cinema CameraおよびBlackmagic Video Assistを使用したという。
カリフォルニア州エンゼルクレスト・ハイウェイで行われたWebムービーの撮影では、LC500の魅力を引き出すため、6台のBlackmagic Micro Cinema Cameraと2台のVideo Assistを導入して、カリフォルニアの自然やカーブの多い道をパワフルに走り抜けるLC500を様々な角度から撮影が行われた。
タカハシ氏：撮影時は4kmの距離を一時的に封鎖してLC500を走らせ、その様子をカメラに収めて、車が元の位置に戻る間に封鎖を解いてまた撮影、を繰り返しました。一回の撮影で15分から20分かかってしまううえに、撮影日が1日のみで、しかも屋外での撮影なので明るいうちに撮影を終えないといけないという状況で、時間は非常にタイトでした。そのため、なるべく1 回の撮影で多くのアングルを撮りたかったんです。
Blackmagic Micro Cinema Cameraは車内に単菅パイプを通して設置された。そのパイプに取り付けたグリップに雲台をつけて、3台のBlackmagic Micro Cinema Cameraを設置。1台は運転席側窓ガラスに吸盤でカメラを貼り付けて使用した。さらにもう1台は足元に設置し、これによりスピードメーターやドライバーの手元や顔、アクセル部分など5アングルを一度に撮影することに成功した。
©LC500-Angels Crest Highway
さらに予備のBlackmagic Micro Cinema Cameraを使用してLC500の外観を捉えた縦型映像の撮影も行ったという。
タカハシ氏：カメラカーからLEXUSを撮る際に、メインカメラの上にBlackmagic Micro Cinema Cameraを90°に傾けて載せたら縦型映像を撮影できるんじゃないか？という話に監督の村上はじめ氏と現地でなり、縦型映像も同時に撮影しました。念のため撮っておけば、何かに使えるんじゃないかと考えたんです。
撮影されたフッテージは、DaVinci Resolveを使ってオンセットグレーディングされ、帰国後にポストプロダクションが行われた。
タカハシ氏：Blackmagic Micro Cinema Cameraの魅力は、その小ささにあります。通常のカメラが入れないようないろんな場所にも設置できます。今回の縦型映像が撮れたのも、簡単に90°傾けて使える点が大きいです。このプロジェクトはスケジュールがタイトだったので、縦型映像も含め、同時にいろいろなアングルを撮影できたことが良かったですね。
©LC500-Angels Crest Highway
また、Blackmagic Video Assistはカメラの設定用でも使用された。
タカハシ氏：Blackmagic Video Assistは接続も簡単で見やすい。サイズも小さくて使いやすいし、バッテリーがキヤノン製のものを使えるので汎用性がある点もいいですね。
今回、一緒に仕事をしたディレクターの村上氏と僕の中で、車関係の仕事でBlackmagic Micro Cinema Cameraを使うことが「アツい」んです。車モノだと今回のように小型カメラを車内に設置したり、ヘッドマウントしたりしますが、そういったプロジェクトで使われるカメラのほとんどは、画に高級感が出なくてかっこよくない。せっかく高級なものを撮っているで、それにマッチした画が欲しい。Blackmagic Micro Cinema Cameraはその点リッチな画が撮れて、メインカメラとのマッチングもしやすいですね。
