Blackmagic Designの発表によると、インディーズの映画監督のアーロン・ダンリービー氏が、短編映画「Strays」の制作にBlackmagic URSA Mini 4.6KデジタルフィルムカメラおよびDaVinci Resolveを使用したという。

チャンネル4のRandom Acts向けに制作された同作は、子供達が支配する世界の闇と不吉さを描く作品で、チャンネル4のRandom Actsのシーズン4で放送予定。Random Actsは教育、トレーニング、制作を推奨するプログラムで、イングランド芸術評議会(Arts Council England)の支援のもとチャンネル4とパートナーを組み、イングランド北部のTynesideCinema(ニューカッスル)、HOME(マンチェスター)、True North Productions(リーズ)の3ヶ所にセンターを構える。ダンリービー氏は、以前短編を共同制作したクリス・スパーデンズ氏を本作の撮影監督に選んだ。

ダンリービー氏:私の作品はすべて、アドリブに頼るところが非常に多いので、自然発生的なシーンを撮影するには多大な柔軟性とスキルが撮影監督として要求されます。クリスは、2度と起こらないような瞬間を幾度も逃すことなく撮影してくれました。この方法で作業を進めるには互いに深く信頼し、理解し合っている必要があります。

以前の短編は小さめのDSLRやミラーレスカメラで撮影していたことから、URSA Mini 4.6Kへのステップアップは同氏にとって大きな一歩だった。

ダンリービー氏:画質やフォーマットの改善については言うまでもありませんが、制作過程も飛躍的に向上しました。

スパーデンズ氏:カメラに様々なアクセサリーを取り付けて撮影しました。ARRI Matte Box、4×5のNDフィルター、TeradekのHD-SDIワイヤレストランスミッターに加えて、Easyrigまで付けて撮影しました。URSA Miniの汎用性と適応性の高さには本当に驚きました。必要に応じて、小型で軽量なカメラとしても、本格的なシネマ仕様のカメラリグとしても使用できます。

物理的な形状の優秀さに加え、システムとソフトウェアの機能性の高さはDSLRやミラーレスカメラとは比較になりません。放送規格に準拠し、放送に見合う水準を得るために、収録にはプロ仕様の高品質なフォーマットを使用する必要がありましたが、URSA Miniではスムーズに行えました。制作からポストプロダクションへのワークフローと移行もシームレスでした。

ダンリービー氏は、MacBook Pro(Mid 2012)を使い、編集からグレーディングまでポストプロダクションの作業を行った。

ダンリービー氏:オフライン編集の完了後、プロジェクトのXMLをDaVinci Resolveで読み込み、オンライン編集とグレーディングを行いました。以前の作品でも用いた高コントラストのルックを維持したかったのですが、同時にシネマライクなスタイルも取り入れたいと考えていました。制作からポスプロへのワークフローと移行はシームレスに行えました。すべてを50fpsのProRes 4444で、URSA Miniに外部機器を取り付けて収録したので、ポストプロダクションでの見え方を反映した映像を使って、セットでチェックが行えました。

ダンリービー氏:映画の撮影は、私にとって大きな夢でした。Blackmagic Designの4.6Kセンサーを使用できたことは非常に良い経験でした。デジタルでフィルムのような質感だけでなく、ポスプロで使用できる十分なダイナミックレンジが得られたので、グレーディングでそれらの要素を向上させることができました。