ライカカメラジャパン株式会社は11月22日、アルフレックス東京にて開催されたイベント「LEICA.DAS WESENTICHE. Oskar’s legacy」にて新型スチルカメラ「Leica CL」及び、TLマウント用軽量パンケーキレンズ「ライカ エルマリート TL f2.8/18mm ASPH.」を発表した。この発表では、ライカカメラAGの社主アンドレアス・カウフマン博士や、ギャラリー部門を指導するカリン・カウフマン夫人自らが参加し、製品の解説自体も開発担当のマイケ・ハーバーツ女史自らが発表するなど、ライカAGドイツ本社の総力を挙げた注力が一目でわかる構成であった。

機能説明は、開発担当のマイケ・ハーバーツ女史自らによるもの。クラシカルな外見に反して、非常に高度な機能が詰め込まれていることがわかる

Leica CLは、APS-Cサイズセンサーを搭載したスチルカメラで、その最大の特徴は「DAS WESENTICHE」であること。つまり、エッセンスだけを抽出したミニマル構成のカメラである事だ。クラシカルなデザインのLeica CLには、驚くべき事にマイク端子も無ければ充電端子も無く、それどころかUSB端子すら無い。あくまでも内蔵したSDXCカードへの収録と、Wi-fi経由でのコントロールのみが外部との接続になる。そのため、重量はバッテリー込みで403gと軽く、非常にコンパクトであり、大変携帯性が高い。

動画ファイル形式としては、MP4一択。しかも4Kでは3840 x 2160 p (4K) 30 fpsのみ、HDにおいても1920 x 1080 p (FHD) 60 fps,、1920 x 1080 p (FHD) 30 fps、1280 x 720 p (HD) 30 fpsのみ。マイクは本体上部のステレオ内蔵マイクで環境音を撮ることができる。まさにミニマル(必要最低限)を徹底したカメラと言える。スチルは最大6088 x 4100 Pixel対応。Leica CLは言うまでも無くもちろん、スチルカメラとしても非常に優れている。

ミニマル構成であるとはいっても、ビューファインダーにはEyeResテクノロジーの高精細EVFを搭載し、正確なフォーカスが可能だ。4K撮影で困難になりがちなフォーカスの問題にも本体機能だけで完全に対応している。

ライカプロフェッショナルストア東京の大上氏が手にしたLeica CL。非常にコンパクトだ

Leica CLのAPS-Cサイズセンサーは、動画業界ではおなじみのS35サイズセンサーに近似していることから、同カメラ標準のTL/SLマウントレンズ群だけでは無く既存のシネレンズなど様々なレンズでの対応が考えられ、37万円弱というリーズナブルな予想価格ともあって、サブカメラ動画機としての活躍が期待される。Leica CLとライカ エルマリート TL f2.8/18mm ASPH.は、共に12月発売予定だ。