株式会社朋栄の発表によると、同社のビデオライタFVW-700が米・コロラド州エングルウッドの移動体通信事業者Mobile TV Groupや、オハイオ州コロンバスのビデオ制作会社Lyon Videoなどで導入されたという。

FVW-700シリーズは、HDMI、TB2、all-in-oneの3つのモデルに加え、InterBEE2017において新たに4Kモデルが追加された。同製品シリーズは、タッチパネルディスプレイや無線接続のタブレットを使用して、複数の端末から同時に、ビデオ上にフリーハンドで直接描画することが可能。解説者が画面上にワイヤレスで描画し、解説者が描いた図形の削除や修正をディレクターが行うというような分業体制のオペレーションも可能だという。また、鋭角を含むオブジェクトや、○や×を描画すると自動的に形状補正するフリーハンド自動整形機能のほか、重なり合ったオブジェクト全体の輪郭を描画するエッジ結合機能、オブジェクトを指定した色以外の部分に重ねないように描画するクロマキーヤー機能を搭載している。

MTVGは、年間4,000件以上のライブイベントのサービスを提供しており、30台以上の中継車を保有している。同社はプロデュースするスポーツイベントで、アナウンサーが使用する信頼性のあるビデオライタを必要としていたという。MTVGの創業者でありCEOのフィリップ・ガーヴィン氏は、導入について次のようにコメントしている。

ガーヴィン氏:私たちは、朋栄の旧ビデオライタ製品を数多く使用していましたので、実際に使用して製品が信頼できるものと分かっていました。そのため、FVW-700の導入もすぐに決めることができました。導入した新しい中継車はよく動いています。

Lyon Videoは、1986年からモバイルTV制作スタジオをはじめ、ビデオ&フィルム制作のフルサービス、ポストプロダクション、DVDオーサリングを手掛けてきた制作会社。Lyon Videoでは、FVW-700の複数デバイスからの同時入力機能を活かしながら、NHL(全米ホッケーリーグ)のホッケーゲームの制作に使用する予定。同社COOのシャド・スナイダー氏は、FVW-700の活用について次のようにコメントしている。

スナイダー氏:複数のユーザが同時にコントロールできるFVW-700を使用することにより、複数の解説者が同時に画面上にワイヤレスで描画できるようにするオプションサービスを、私たちのクライアントに提供することが可能になります。私たちは多くの朋栄製ビデオライタを所有しており、製品の堅牢性を知っています。FVW-700を購入することは自然な流れでした。FVW-700シリーズは、将来的に1080p/4Kにアップグレードパスが準備されていることも導入の決め手でした。

なお、FVW-700はその他にも、米・ニューヨーク州ロチェスターにあるロチェスター工科大学にも導入されている。