Blackmagic Designは、「Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K」を発表した。今年中に発売予定で希望小売価格はUS$1,295(国内:税別147,800円)。

Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは、フルサイズ4/3センサーを搭載。ネイティブ解像度4096×2160で、13ストップのダイナミックレンジ実現するカメラ。フルサイズ4/3センサーは、MFTレンズが装着できるように設計されているため、クロップファクターが大幅に削減され、広い画角が得られるという。デュアルネイティブISOを搭載しており、25600までのISOに対応。MFTレンズマウント、5インチの大型タッチスクリーンモニター、10bitのProResおよび12bitのRAW収録、3D LUT、4つの内蔵マイク、ファンタム電源対応のミニXLRオーディオ入力、Bluetoothワイヤレスカメラコントロール、HDMIオンセットモニタリング出力などを搭載。

カーボンファイバー・ポリカーボネート製の筐体は、タフで軽量。高強度ポリマーでカーボンファイバーを強化した複合材を使用しており、カメラ筐体は強度と硬度に優れ、破損につながる衝撃や落下に対する耐久性が高いとしている。ハンドヘルドでの使用を考慮して設計されており、多機能グリップには複数のボタンやダイヤルが論理的に配置されている。録画開始/停止、スチル写真、ISO、シャッターアパーチャー、ホワイトバランス、電源などの撮影機能に瞬時にアクセス可能。

また、第4世代のBlackmagic Designカラーサイエンスで、Film、Video、新しいExtended Videoモードを使用してHDRイメージを撮影可能。Extended Videoモードは、デジタルフィルムのラティチュードと、最適化されたビデオファイルのコンビネーションにより、カラーコレクションやポストプロダクションの作業を必要としないルックのイメージを撮影できるため、同カメラは納期の短いプロジェクトに適したソリューションとなっているとしている。

イメージは、ProRes/RAWフォーマットで、標準のSDカード、高速のUHS-IIカード、CFast 2.0カードに収録可能。Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは、4Kで60fpsまで、HDウィンドウで120fpsまで収録可能。また、編集やカラーコレクションに使用する外付けUSB-Cドライブに直接収録できる。USB-Cドライブの接続をカメラから外し、コンピューターに接続するだけで編集を開始できる。

また、オリジナルのPocket Cinema Cameraと同じMFT(マイクロフォーサーズ)レンズマウントを搭載しているため、既存のレンズを使用可能。MFTマウントは異なるレンズアダプターが使用できるため、PL、C、EFなどのアダプターを取り付け、Canon、Nikon、Pentax、Leicaなどだけでなく、Panavisionのレンズも使用可能。

カメラの背面には、超高輝度の5インチ大型タッチスクリーンを搭載。ショットのフレーミングや的確なフォーカス合わせが簡単に行える。さらに、同カメラはURSA Miniと同じBlackmagic OSを使用しているため、シンプルなタップ&スワイプで設定の調整、メタデータの追加、収録ステータスの確認が可能。スクリーンのオーバーレイで、収録パラメーター、ステータス、ヒストグラム、フォーカス/ピーキングインジケーター、再生コントロールが簡単に確認できる。また、3D LUTはモニタリングと収録の両方に適用可能。

オーディオは、ノイズフロアが極めて低いマイクを複数内蔵しており、48Vファンタム電源対応のミニXLR入力を1系統搭載しているため、プロ仕様のピンマイクやブームマイクを接続可能。また、3.5mmステレオオーディオジャックで異なる種類のビデオカメラマイクを使用できる。

フルサイズのHDMIコネクターも搭載しているため、HDRビデオおよびクリーンな10bitのビデオフィードを出力でき、オプションでスクリーンにオーバーレイを表示できる。さらに、高速のUSB-C拡張ポートで、フラッシュドライブやSSDなど外付けアクセサリを追加して収録することも可能。同カメラは、標準のLP-E6バッテリーを使用し、USB-Cまたはロック式DC電源コネクターから給電できる。DCコネクターは、撮影中に誤って接続が外れることがないように設計されている。

Blackmagic Design CEOのグラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:オリジナルのBlackmagic Pocket Cinema Cameraはユーザーの皆さまから大変ご愛顧いただいています。また、4Kバージョンに対する要望が非常に高い製品でした。そこで、皆さまからのオリジナルモデルに対するお声に耳を傾け、最新のアイデアをすべて詰め込んだカメラを作りました!新しいBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは、極めて小さなデザインに多数のテクノロジーが満載されており、非常にエキサイティングな製品です。

ユーザーの期待以上の製品になると感じています。超小型の真のプロ仕様デジタルフィルムカメラを求めているユーザーに最適なカメラです。これは、ハイエンドの仕事の領域に入ろうとしている民生カメラではなく、ハイエンドの仕事用にデザインされた真のハイエンドカメラです。

(以下、プレスリリースより引用)

■Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kの機能

  • フルサイズ4/3センサー、ネイティブ解像度4096×2160。
  • 高品質マイクロフォーサーズレンズと互換。
  • 13ストップのスーパーワイド・ダイナミックレンジで、ハイエンドの劇場映画ルックをキャプチャー。
  • 25600までのISOに対応。低照明条件でも優れたパフォーマンスを実現。
  • カーボンファイバー・ポリカーボネート製の筐体は、軽量でポータブル、優れた耐久性を誇る。
  • 多機能グリップで、録画開始/停止、スチル写真、ISO、シャッター、アパチャー、ホワイトバランス、電源などのコントロールに瞬時にアクセス。
  • SD/UHS-II/CFastカードレコーダー内蔵。
  • USB-C拡張ポートで、外付けSSDやフラッシュディスクに直接収録して、長時間の収録に対応可能。
  • 10-bitのProResおよび12-bitのRAWなど、人気のNLEソフトウェアと互換性のあるオープンファイルフォーマット。
  • フルサイズHDMIインターフェースで、カメラステータスのグラフィックオーバーレイを表示したモニタリング。
  • 48Vファンタム電源対応のプロ仕様のミニXLR入力で、プロ仕様のマイクなどを接続可能。
  • 3.5mmオーディオジャック、ヘッドフォンジャック、12Vロック式DC電源コネクター。
  • 内蔵5インチLCDタッチスクリーンを使用して、4K撮影で完璧なフォーカスを実現。
  • LCDはスクリーンオーバーレイに対応。ステータス、ヒストグラム、フォーカスピーキング、トランスポートコントロールを表示可能。
  • 4Kで60fpsまで、HDウィンドウで120fpsまで収録可能。
  • 3D LUTはモニタリングと収録の両方に適用可能。
  • URSA MiniおよびURSA Broadcastと同じBlackmagic OS。
  • 第4世代のBlackmagic Designカラーサイエンス。
  • Bluetoothを介したリモートカメラコントロールに対応。
  • フルライセンスのDaVinci Resolve Studioを同梱。編集、カラー、VFX、オーディオポストプロダクションが可能。

なお、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kは、2018年4月9日から12日(米国時間)に米国ラスベガスで開催中のNAB2018の同社ブース(サウスホール/SL216)にて展示されている。