Blackmagic Designは、ビジュアルエフェクトおよびモーショングラフィックの機能を同ソフトウェアに完全に統合したDaVinci Resolve 15を発表した。DaVinci Resolve 15のパブリックベータ版は同社Webサイトから無償でダウンロード可能。

今回の大規模なアップデートによって、ビジュアルエフェクトおよびモーショングラフィックの機能を同ソフトウェアに完全に統合。DaVinci Resolve 15は、プロフェッショナルなオフラインおよびオンライン編集、カラーコレクション、オーディオポストプロダクション、マルチユーザーコラボレーション、そしてビジュアルエフェクトをひとつのソフトウェアで実現する。DaVinci Resolve 15で追加された全く新しいFusionページでは、250種類以上のツールを使用して、合成、ペイント、パーティクル、タイトルアニメーションなどの作業が可能。さらにDaVinci Resolve 15ではFairlightページも大幅にアップデートされ、エディターやカラリストたちの要望に基づき、100種類以上におよぶ新機能の追加や既存機能の改善が実施された。 Fairlightコンソールは今年の末頃までに発売予定。Fairlight 2ベイコンソールの価格はUS$21,995。

DaVinci Resolve 15は、4つのアプリケーションを1つのソフトウェアに統合。エディットページは、オフラインおよびオンライン編集でエディターが必要とするツールをすべて搭載。カラーページは最新のカラーコレクションツールを搭載しており、Fairlightオーディオページはオーディオポストプロダクション専用のページとなっている。そして新たに追加されたFusionページには、劇場映画品質のエフェクトやアニメーションを作成するVFX/モーショングラフィックアーティストにとって必要な機能がすべて搭載されているとしている。編集、カラー、エフェクト、オーディオのページはワンクリックで切り替えられる。

他分野のツールセットを使用して学べる。複数ユーザーによるコラボレーションも可能で、異なるアーティストたちが、同じプロジェクトで同時に作業できる。DaVinci Resolve 15のコラボレーティブ・ワークフローでは、複数ソフトウェア間におけるプロジェクトの読み込み、書き出し、変換の必要がなく、プロジェクトに変更を加えた際にコンフォームする必要もない。すべての作業を同じソフトウェアで実行できる。

無償バージョンのDaVinci Resolve 15でも他の有償ポストプロダクション用アプリケーションより多くの機能を搭載している。それらの機能に加え、DaVinci Resolve 15 Studioは複数ユーザーのコラボレーション、3D、VR、数十種類のフィルターおよびエフェクト、無制限のネットワークレンダリング、時間的および空間的ノイズ除去など様々な機能を搭載しており、$299で購入可能。年間使用料や継続的なライセンス料などもない。また、ソフトウェアのアクティベーション完了後は、インターネット接続も必要ないため、インターネット回線が切断されても、それまでの作業内容を失う心配がないとしている。

同社CEOグラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:DaVinci Resolve 15は、ポストプロダクションにおける非常に大きな躍進です。編集、カラー、オーディオ、ビジュアルエフェクトをひとつのソフトウェアに統合した、世界初のソリューションです。ユーザーの皆様から寄せられた素晴らしいご意見・ご感想を参考に、できるだけ迅速に開発を進めて参りました。DaVinci Resolve 15の機能を使用すれば創造性が制約されることがないので、これまで誰も成し得なかった作業を可能とします。エディター、カラリスト、サウンドエンジニア、VFXアーティストがひとつの制作チームとなり、同じソフトウェアの同じプロジェクトで同時に作業できます!

なお、DaVinci Resolve 15は、2018年4月9日から12日(米国時間)に米国ラスベガスで開催中のNAB2018の同社ブース(サウスホール/SL216)にて展示されている。