Photo Credit:Murray Close; ™ & © 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation.

Blackmagic Designの発表によると、エディターのアラン・エドワード・ベル氏が、映画「レッド・スパロー」の編集作業の一環にFusion 9 Studioを使用したという。

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「レッド・スパロー」は、20世紀フォックスが贈る新作スパイスリラー。ジェニファー・ローレンス扮するバレリーナのドミニカ・エゴロワは、ロシアの諜報機関にスカウトされ、スパイ(=スパロー)養成施設へと送られる。ロシア政府内に潜むスパイを見つけるため、ドミニカは最初の標的としてアメリカのCIAエージェント(ジョエル・エドガートン)と接触を図るストーリー。同作は、ジェレミー・アイアンズ、マティアス・スーナールツ、メアリー=ルイーズ・パーカーらが脇を固め、監督はフランシス・ローレンス氏、編集はアラン・エドワート・ベル氏が担当した。

ベル氏:VFXでパフォーマンスを引き立てる最良の結果を得るには、俳優の演技を強める、シーンをスムーズに繋げる、インパクトを加えるなどの目的に関わらず、編集と合成の融合が重要です。編集ワークフローにFusion Studioを採用したことで、テイクの融合や、シーンを強調するための微調整が簡単に行えるようになりました。

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「レッド・スパロー」の編集では、Fusion Studioを使い、必要に応じて別テイクの俳優の演技を融合させることで、優れた演技を切り捨てることなくストーリーを進めることができたという。

ベル氏:ドミニカが“スパロー”となるための訓練を終え、母親と再会するシーンがありました。このシーンのあるテイクでは、ジェニファーの演技は非常にすばらしく、恐怖を感じるほどでした。しかし、別のテイクではジェニファー演じるドミニカの決意と動機を強調するために、セリフが追加されたんです。

今までは、すばらしい演技の方のテイクを犠牲にするか、あるいはビジュアル面を切り捨ててオーディオだけを挿入するという方法しかありませんでした。しかし、Fusion Studioでは、2つのテイクを融合し、ジェニファーのすばらしい演技を別テイクに重ねることが可能です。

イメージのトラッキングとスタビライズには、Fusion Studioの新しい平面トラッカーを使用しました。そして最初のテイクのジェニファーの口元を合成してモーフィングしました。このシーンで追加されたセリフは、その後のドミニカの行動を動機付けることになる非常に重要なセリフなので省くわけにはいきませんでしたが、Fusion Studioのおかげでシームレスに合成できました。

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ベル氏:作品を通じて、ドミニカは顔にアザや傷を負ったり、目から出血したりするのですが、編集中にFusion Studioを使って、ジェニファーのアザや傷が自然に見えるよう調整することができました。

この作品では、ワイドショットが多く使用されています。つまり、パフォーマンスを引き立てるVFXを使用する必要や、被写体を揃えるために背景を微調整する必要がありました。背景をマッチさせ、カット間で被写体を一貫させるために、Fusion Studioのグリッドワーパーを重宝しました。