米RED Digital Cinema(以下:RED)は先週19日に、今秋に発売予定のスマートフォン「Hydrogen One」のプロトタイプのお披露目会を、自社が保有するプロダクションハウスRed Studios Hollywoodで開催した。

同イベントにて、REDと技術提携したVRカメラ開発Lucid社が、Hydrogen Oneのホログラフィックディスプレイに表示できる3D映像のフォーマット.4Vに対応する、8K/3Dカメラシステムのモックを展示した。

Lucidは昨年、180° VR 3D/4KカメラLucidCamをリリース。過去1年間で、オンラインや量販店を通して数千台を販売した

Lucid のRED仕様8K/3Dカメラは、ハードウェア同期した2台の4Kカメラで、ビームスプリッタ―を利用してキャプチャしたイメージを、8K 4V(.h4v)ファイルとしてアウトプットする。生成された3D/4Vコンテンツは、そのままYouTubeやFacebookといったソーシャルサイトへ配信できるようになる。3D/VRコンテンツを収録する際、2本の4Kストリームをシームレスにつなぎ合わせて3Dビデオを生成する、Lucid独自の3D Fusionテクノロジーを採用する。

Hydrogen Oneの最大の魅力の1つは、携帯電話をREDカメラやアクセサリの中央ハブにする背面にあるポゴピンだ。ハードウェア同期した2台の4Kカメラを備えた、大きなブラックボックス化する。ホログラフィックディスプレイは、VRヘッドセットや3Dメガネを使わず、VR/ 3Dビデオを裸眼で見ることができる。Lucidが開発する8K/3Dカメラシステムを組み合わせることで、ホログラフィックディスプレイを有するHydrogen Oneは、3Dビューファー的な役目をするようになる。

本イベントで披露されたHydrogen Oneは、EVT 2.1バージョンのプロトタイプ。製品ローンチまで、もう2つのバージョンを6月、7月と続けてリリースする予定

また、REDは新しくH4Vuser-netフォーラムを開設した。今までREDユーザーフォーラムに書き込まれていたHydrogen One関連の投稿を新しいフォーラムサイトへ移動し、カメラ領域と切り分けることにしたという。

VRといえば、RED自身、Facebook社と新たなパートナーシップを結び、FacebookのSurround360テクノロジーに基づいたVRカメラ開発をしていくことを発表している。

(ザッカメッカ)