NewTekは、NAB2018で発表した「NDIバージョン3.5 SDK(以下:NDI 3.5 SDK)」をリリースした。同社Webページにて無償でダウンロード可能。

NDI 3.5は、NewTekのロイヤリティフリーのIPビデオテクノロジーに、パフォーマンス改善と機能を提供しながら、完全な前後互換性を維持するとしている。ユニキャストUDP転送、新カラーフォーマットなどの拡張機能や改良ツールが追加された。

新しいNDI SDKに含まれる主な仕様は、前方誤り訂正(FEC)によるユニキャストUDPがデフォルトモードとして対応。長距離転送などの高いパケットレイテンシを持つネットワーク上で、より優れたパフォーマンスを提供すると共に、ユニキャストTCPおよびマルチキャストUDPをサポートするという。また、性能と柔軟性の向上により、単一処理で対応できる4Kストリーム数が倍増(200%)まで可能になった。

NDI 3.5 SDK発表とともに無償でダウンロード可能の「NDI Tools」ツールセットも更新された。NDI Scan Converterの新バージョンでは、フルラスターフレームレートで、対象領域(ROI)をフルサポート。仮想入力ドライバーは、NDIソースをGoogleハングアウト、GoToMeeting、ズームなどの可用性のための標準Windowsビデオキャプチャまたはオーディオカードソースとして利用できるようになった。

大規模向けのNDIスタジオモニターは、品質、性能、機能の全てを強化。任意の数のスタジオモニターで利用可能なWebベースのリモートコントロール・インスタンスにより、モバイルデバイス(QRコードおよびパスワードでのアクセスが可能)から、デバイス間の構成、ソース選択、およびP2P通信を制御できる。NDIスタジオモニターは、コンピューターのペアリングとインスタンスのロックが可能となった。モニターはセルフ起動し、マルチウィンドウが可能で、ピクチャー・イン・ピクチャーまたはアルファチャンネル・オーバーレイ機能を持つことで、大規模なサイネージ構築ができるようになったとしている。

NewTek社 社長兼CTOのアンドリュー・クロス氏は次のようにコメントしている。

クロス氏:NewTekは長い間、映像制作の未来はソフトウェア、コンピューター、ネットワークに基づいていることを信じてきました。このビジョンに向けて、私達は過去15年間、研究開発をしてきました。NDIは私たちのビジョンの重要な要素です。使いやすく、実装が簡単で、開発者やストーリーテラーの規模を問わず、アイデアを持っている人なら誰でも、IP革命を推進し、業界に忘れられない実績を残すことができます。