©Universal Pictures ©Universal Studios and Amblin Entertainment, Inc. and Legendary Pictures Productions, LLC.

Blackmagic Designの発表によると、Goldcrest Postがユニバーサル・ピクチャーズおよびアンブリン・エンターテインメントによる映画「ジュラシック・ワールド/炎の王国」の最終デジタルインターミディエイトに、DaVinci Resolve StudioとDaVinci Resolve Advanced Panelを使用したという。

監修デジタルカラリストのアダム・グラスマン氏は次のようにコメントしている。

本作「ジュラシック・ワールド/炎の王国」での目標は、みずみずしく、自然なコントラストレベルを保ちながら、鮮やかなルックに仕上げることでした。撮影監督のオスカル・ファウラが、セットでデイリーのグレーディングを行うDITと連携して、各シーンのルックをCDLファイルで提供してくれました。このおかげで、開始点として視覚的に参考にできる素材が得られました。それを基にDaVinci Resolveで調整や、シーンをより一層引き立たせる作業を行いました。

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VFXが多用された同作品では、グラスマン氏、ファウラ氏、ILMのVFXチームの全員が、作品のカラーパレットにおいて同一の理解を持っている必要があった。ルックに大幅な変更を加えることで、CGのライティングに多大な影響を与える可能性があったためだとしている。

ファウラがデジタルインターミディエイト開始の数ヶ月前にイギリスに来て、1週間Goldcrestで作業を手伝ってくれました。ファウラと共に、作品の大まかなグレーディングを完成させ、監督、エディター、VFXチームに見せることができました。これにより、グレーディングの方向性について全員が理解でき、安心して作業が行えました。

各チーム間のコミュニケーションは非常に重要で、CDLファイルはVFXチームと共有されたため、ILMがCGの作業を行いながら、作品の最終的なルックに近いものを確認することができた。また、Goldcrestはグレーディング中にすべての恐竜のマットを使用できたため、バックグラウンドプレートにCGが正しく収まるようにしながら、グレーディングの調整を柔軟に行うことができたとしている。

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島の火山噴火シーンの撮影は、ハワイの強力な太陽光のもとで撮影された。

最初に受け取った時は、すべてのショットが極めて明るく、陽気な印象を与えるものでした。しかし、この火山が噴火していて、島全体が火山灰の雲に覆われているというストーリーを反映させたグレードを作成する必要があったんです。このシークエンスは本作にとって極めて重要で、セットで作成されたCDLから大幅に違う方向にグレーディングを変えたシーンのひとつでもあります。

最終的に、暗く、抑えたルックを採用して、太陽が雲で覆い隠されている状況の中、主人公たちや恐竜が噴火から逃げるというストーリーを表現しました。