NTTぷららは、AI技術や画像処理、ICT(情報通信技術)を活用した映像制作のノウハウを技術支援と発展につなげることを、“スマートプロダクション化”を称し、積極的に取り組んでいる。

今回、同社がオフィシャルパートナーとなっている、日本フットボールリーグに所属するサッカークラブFC今治が7月22日(日)に挑む、JFLセカンドステージ第3節 FC今治vs奈良クラブの試合を、AI(人工知能)搭載自動撮影カメラで撮影しライブ配信するトライアルを実施する。NTTぷららは同トライアルを、「AI搭載カメラを用いたスマートプロダクション化として、ライブ映像配信の発展を目指した取り組みの一環」としている。

従来の現場運用では、カメラオペレーターからライブプロダクションのスタッフ、機材が多く必要となるが、AI技術などを活用することで、低コストで省リソースでの映像制作が可能となり、映像制作の効率化につながる。現場では、1台のAI自動撮影カメラが競技中の選手やグラウンドのボールの位置などを自動的に認識し追跡しながら撮影する、AIを活用した行動検知技術検証と、遠隔操作カメラの機能について検証する。トライアルのライブ配信は、同社ひかりTVのYouTube公式アカウントにて配信され、無料で視聴できる。なお、遠隔操作カメラによるライブ配信は行われない。

今回のトライアルで使用されると思われるPixellot社の「Pixellot Standard(Pixellot S)」シリーズAI搭載カメラ

AIカメラ「Pixellot」を使用して撮影した事例

海外では、英BBC(BBC R&D)がNTTぷららと同様に映像制作の効率化を図る、AI Productionプロジェクトに取り組んでいる。その一環として最近ではGreat Exhibition of the Northで開催されたライブステージを、ブラウザ上でビデオ合成とミキシングができるSOMA(シングルオペレーターミキシングアプリケーション)とIPスタジオ、そして無人4Kカメラを使用して遠隔からのライブプロダクションのトライアルを行った実績がある。

(ザッカメッカ)