© 2018 映画「太陽の塔」製作委員会

Blackmagic Designの発表によると、長編ドキュメンタリー映画「太陽の塔」の撮影に、URSA Mini Pro 4.6Kが使用されたという。メインカメラにURSA Mini Pro 4.6K、サブカメラにPocket Cinema Cameraが使用された。

同作は、1970年日本万博博覧会のテーマ館の一部として、芸術家岡本太郎氏により作り上げられた「太陽の塔」に込められたメッセージを解き明すドキュメンタリー映画。監督を務めた、関根光才氏は、大手企業のCMや ミュージックビデオで国内外数多くの賞を受賞している映像作家である。カメラマンは、撮影監督として数多くの受賞経験を持ち、演出家としても活躍している上野千蔵氏が務めた。

関根氏:“太陽の塔”には漠然とした印象しか持っておらず、岡本太郎についてもよく知りませんでした。そのため、半年間は“太陽の塔”と岡本太郎について勉強をしました。”太陽の塔”もそうですが、岡本太郎の作品の多くは、原色を使った作品が多く、今回の映画の中でも、原色を際立たせるルックに仕上げたいと考えていました。

© 2018 映画「太陽の塔」製作委員会

上野氏:なめらかで美しいルックを捉えることができる、URSA Mini Pro 4.6Kを今回も使用したいと決めていました。低価格にも関わらず、ハイエンドクラスの素晴らしい画質を得ることができる、私の大好きなカメラです。

同作は、総勢29名へのインタビューシーンがつなぎ合わされ、ストーリーが構成されている。インタビューの撮影には、URSA Mini Pro 4.6Kが2台使用され、カメラ本体での内部収録と、Video Assist 4Kでバックアップの収録が行われた。

ラインプロデューサーの佐野大氏は、次のようにコメントしている。

佐野氏:監督とインタビュイーとの応答は白熱し、インタビューの撮影には非常に時間を費やしました。1人あたりの撮影時間は2~3時間に及びました。ポストプロダクションにおける作業スピードなどを考慮し、長時間のインタビューシーンの収録フォーマットは、ProRes4:2:2で収録をしました。そして、インタビュー以外のシーンは全てRAWで収録をしました。状況に応じて、収録フォーマットを変更できるのは、とても助かりますね。長時間のインタビュー撮影において、一度も落ちることなく安定して運用することができましたし、本作を通じてURSA Mini Pro 4.6Kは、とても信頼のおけるカメラだと感じました。

© 2018 映画「太陽の塔」製作委員会

上野氏:今回、岡本太郎のルーツを辿るべく、日本各地、そしてチベット、韓国などいろいろな場所に撮影に行きました。海外の撮影は、URSA Mini Pro 4.6KとPocket Cinema Cameraを1台ずつ持って挑みました。小型なボディにも関わらず、Pocket Cinema Cameraのダイナミックレンジの広さに、とても驚きました。また、この2つのカメラの画はもちろん相性がよく、統一されたルックを提供してくれます。

© 2018 映画「太陽の塔」製作委員会

上野氏:様々な照明条件の中で、URSA Mini Pro 4.6Kの、NDフィルターは非常に活躍をしてくれました。NDフィルターが内蔵されているのは非常に便利ですね。時間を無駄にすることなく、撮影に集中することができます。また、外部ボタンのF1とF2には、ログとフォルスカラーを事前に設定しておき、露出をしっかり決めていました。外部ボタンをカスタマイズできる点や、PL/EFとレンズのチョイスができる柔軟性など、URSA Mini Pro 4.6Kは、本当に機動性の高いカメラです。必要な機能が揃っているURSA Mini Pro 4.6Kがなくては、限られた人数で、撮影に挑むことはできませんでした。