パナソニック株式会社は、4K映像とIP 伝送(ST2110準拠)に対応し、ユーザーニーズに応じたシステム構築の柔軟性・拡張性を備えた、新発想の放送用スイッチャーシステムシリーズ「LPS(Live Production Suite)」を開発したことを発表した。2019年10月より順次商品化予定。

MoIP(IP接続による映像伝送)により、IP接続設備とインターネットのITインフラを活用することで伝送距離の制約がなくなり、放送局からは中継車等ローカルスタジオを使用せず放送局からリモート運用を行うローコストオペレーションにつながると期待されているという。また、4K/8Kの高解像度・高ビットレート伝送能力にも優れており、放送用伝送システムとして今後の主流になりつつあるという。一方で、現行のHD放送システムではSDI伝送が主流であるため、放送局からはSDIインフラと混在しながらIPに移行するシステム運用が求められてきた。

今回開発した「LPS(Live Production Suite)」は、スイッチャーを構成する要素であるゲートウェイ(入出力)、クロスポイント、ME、システムマネージャーの機能をそれぞれユニット化。ユニットを選択し、組み合わせてスイッチャーを構成する。ゲートウェイユニットにはIP/SDIの2種類があり、この組み合わせにより、IP/SDI両方の入出力に対応するユーザーの環境とニーズに応じたシステム構成が可能だとしている。

なお、同開発システムは2019年4月8日から11日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2019の同社ブース(セントラルホール/C3607)にて参考出展される。