株式会社タムロンは、35mm判フルサイズデジタル一眼レフカメラ対応の単焦点レンズ「SP 35mm F/1.4 Di USD(Model F045)」(以下:Model F045)を発売する。発売日はニコン用が2019年6月26日、キヤノン用が2019年7月25日。希望小売価格はともに税別115,000円。

Model F045のレンズ構成は10群14枚。光学系には、4枚の特殊硝材LD(Low Dispersion:異常低分散)レンズと、3枚のGM(ガラスモールド非球面)レンズを配置しており、大口径レンズで問題となる色収差の発生、また画質の低下につながる諸収差の影響を排除することに成功したという。

絞り開放F/1.4であっても画面の中央から四隅に至る解像性能を確保し、形を崩すことなく”点が点として写る”画質を実現。この光学性能はボケ味にも反映されているため、背景ボケの中に、被写体の姿を浮き上がらせる表現ができるとしている。

新たに開発したBBAR-G2(Broad-Band Anti-Reflection Generation 2)コーティングを採用。BBAR-G2コーティングは、BBARコーティングの性能を上回り、ゴーストやフレアの発生を極限まで抑え、ヌケがよくクリアな表現を可能にしているという。

AF駆動には同社独自の超音波モーターUSD(Ultrasonic Silent Drive)を採用。さらに、同レンズのために新たに独自開発したダイナミックローリングカム機構によって、フォーカスレンズの駆動負荷を減少させることに成功。高温あるいは低温下といった、プロユースの厳しい撮影条件下においても、安定したAF作動性能を実現し信頼性を向上させているという。また、フルタイムマニュアル機構を搭載しているため、AF設定時においても即座に手動でのピント位置の微調整が可能。

対物側のレンズ最前面には、新たに開発した耐久防汚コートを採用。従来の防汚コートと比較し摩耗耐久性が大幅に向上している。撥水性・撥油性に優れたフッ素化合物によるコーティングにより、レンズの汚れやキズの原因となるホコリや水滴、手の脂などが残りにくく、かつ付いても拭き取りやすいため、メンテナンスが容易。また、レンズ鏡筒の可動部、接合の各所に防滴用のシーリング材を施すことで、レンズ内部に水滴が侵入することを防ぐ簡易防滴構造を採用。

別売アクセサリーの「TAMRON TAP-in Console(タップ・イン・コンソール)」に対応。レンズのファームウェアのアップデートやAFの合焦位置、フルタイムマニュアルの設定などのカスタマイズをユーザー自身で行うことができる。また、同梱のレンズフードにロック機構を搭載したことにより、確実にレンズフードをレンズボディに固定できるため、不用意な位置の移動や脱落を防ぐことができる。