グラウンドの中にいるような体験を提供(イメージ図)

キヤノンは、2019年9月20日~11月2日に行われるラグビーワールドカップ2019(以下:今大会)の7試合において、今大会のホストブロードキャスターであるInternational Games Broadcast Services(以下:IGBS) に自由視点映像を提供することを発表した。実際のカメラ位置にとらわれない自由な位置や角度からのハイライトシーン映像により、まるでグラウンドの中にいるような体験を提供し、ラグビーをはじめスポーツの魅力を効果的に伝えるとしている。

■自由視点映像の提供を行う試合

  • 9月21日(土)18:45~ ニュージーランド v 南アフリカ
  • 9月22日(日)16:45~ アイルランド v スコットランド
  • 10月12日(土)17:15~ イングランド v フランス
  • 10月13日(日)19:45~ 日本 v スコットランド
  • 10月26日(土)17:00~ 準決勝
  • 10月27日(日)18:00~ 準決勝
  • 11月2日(土)18:00~ 決勝

今大会において、横浜国際総合競技場で行われる全7試合で自由視点映像を撮影。試合のハイライトシーンを抽出し、プレーの面白さや秀逸さが伝わる位置や角度からの自由視点映像を生成する。生成した映像を、その日のうちにIGBSに提供することで、放送・映像配信の権利を持つ事業者がニュースや解説番組、動画コンテンツなどに利用できるようにするという。また、各試合終了後の24時間以降に、キヤノンホームページ内に掲載予定。

カメラ配置や撮影方式の改善、画像処理アルゴリズムとハードウェアの改良による画質の向上や、映像生成時間の短縮など、キヤノンの自由視点映像生成システムは技術進化を遂げ、高画質映像をニュース性の高いうちに放送・映像配信事業者へ提供できるようになったとしている。自由視点映像は、映像の時間と空間を思いのままに操ることが可能。これらの技術進化がIGBSに認められ、今大会で本格的な放送利用という実用化の道が開かれた。

自由視点映像生成システムのイメージ

今大会を機に、キヤノンはボリューメトリックビデオ市場に参入し、テレビ放送やOTT(Over The TOP)に向けたスポーツ映像コンテンツの制作、提供をはじめとするビジネスを展開していく。今後は、スポーツのライブ中継やリプレイ映像への活用に加え、スポーツ以外の各種イベントやエンターテインメントへの活用に向けた映像提供を目指すとしている。