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ソニーブースレポート

ソニーは「ともに創る。ともに進む。」をテーマに、IP Liveプロダクンシステムや放送設備の効率的な活用をサポートするソリューションLive Element OrchestratorなどのIPを利用した4K8K対応のシステム製品を出展。IPを利用することで、高付加価値の映像を効率的に制作するすることが可能となり、ライブ制作から映画やCMのほかドキュメンタリーなどの番組制作をカバーするカメラを始めとした様々な製品やシステムを提案。

Live Element Orchestratorは従来大規模なシステムで機器共有をする際に、煩雑な設定変更といった課題をクリアするもので、複数のシステムや他社製品を含む機器の統合的な管理およびリモートプロダクション運用時、特に重要なネットワークの監視を実現するソリューションとなっている。

例えば、スタジオサブシステムや中継車に設置されたカメラやスイッチャーなどの映像制作機器の設定や監視を一元的に行えるもので、従来個別に手動設定が必要だった作業をシステムから簡単に行うことが可能となる。また、各機器の状態監視、アラート機能を統合することで、ワークフローの効率化やダウンタイムの短縮、運用の省力化を実現。

SNS上に投稿された情報をAIが解析し必要な情報のみを自動収集するリアルタイム速報サービスpectee

また、AI技術を生かした新しいソリューションとしてSNS上に投稿された情報をAIが解析し、必要な情報のみを自動収集するリアルタイム速報サービスSpecteeや、音声合成技術を活用し音声読み上げを行うAIアナウンサー「荒木ゆい」など、サードパーティとの協力のもと新たな商品展開も進めている。

CCUレコーディングオプションHKCU-REC55は、カメラコントロールユニットHDCU-5500やHDCU-3500にインストールすることで、カメラヘッドで撮像した映像と音声を本体内にファイル記録することができるレコーディングオプションボード。なおイセンスオプションHZCU-UHD50をインストールすることで、4KHDRの記録や4K HDR/HD SDRの同時記録にも対応

なお、参考出展としてマルチフォーマットスタジオカメラHDC-5000およびカメラコントロールユニットHDCU-5000や24型4K(3840×2160)液晶ピクチャーモニター、新XDCAMドライブ、85型8K液晶テレビ、最小限のリソースで多彩なライブ配信が可能なストリーミング配信ソリューションなども出展されていた。

新製品としては、IBCで発表した新開発フルサイズイメージセンサー搭載のメモリーカムコーダーFX9や、大口径広角ズームレンズFE C 16-35mm T3.1 G、XDCAMショルダーカムコーダー最上位機種PXW-Z750、第3世代のアーカイブとしてオプティカルディスクアーカイブカートリッジODC5500Rや平均3Gbpsの高速データ転送を実現する光学ドライブユニットODS-D380UおよびODS-D380Fなどが出展された。

旋回型4KリモートカメラBRC-X400

旋回型4KリモートカメラBRC-X400は、4Kイメージセンサーを搭載し、水平画角約70°の広角撮影が可能な旋回型カメラ。NewTek社のNDI|HX機能を搭載しており、4K30pの全画素超解像ズーム80倍ズームのほか、テレコンモード、および700プロトコル、CGI、VISCA/VISCA over IPを含むカメラ制御プロトコルのサポートしている。タリーランプおよびゲンロックにも対応しているほか、電源、画像出力、カメラ制御を1本のEthernetケーブル上で行うことが可能。

参考出展の24型4K(3840×2160)液晶ピクチャーモニター

参考出展の24型4K(3840×2160)液晶ピクチャーモニターは、同社のピクチャーモニターLMDシリーズと同等の性能をもち、フィールドでの使用が可能なようにDC電源での使用に対応。電源はバックライトの消費電力が比較的大きいため24Vとなっている。消費電力は100-200Wほど。

新製品XDCAMメモリーカムコーダー「FX9」

FX9は、メモリーカムコーダーFX9は高速性と追従性に優れたファストハイブリッドAFや電子式可変NDフィルター、レバーロックタイプEマウント、1280×720の高精細LCDパネルを採用のビューファインダーなどを搭載しており、記録メディアにはXQDメモリーカードを採用している。4K+HD同時収録のほか、2スロット同時収録(HD時)やリレー記録が可能。記録コーデックとしてXAVC IntraやXAVC Longを搭載しているほか、MPEG HD422やSDカードを使ったXAVC Proxy収録にも対応。S-Cinetoneをデフォルトのルックとして搭載しているが、ワイドカラースペースS-Gamut3/S-Gamut3.cineおよびBT.2020にも対応している。

6Kフルサイズ裏面照射型Super 35mmサイズのCMOSイメージセンサーを搭載しており、15ストップ+の広いラチチュードと低ノイズを実現。感度はISO800とISO4000の2つの基準ISO感度を持つデュアルベースISOとなっているが、ISO800とISO4000のノイズレベルはほぼ同じでクリアな映像表現が可能。また、フルサイズ撮像でHD 120fps(将来のファームアップで180fps)のハイフレームレート撮影に対応しているほか、オプションの拡張ユニットXDCA-FX9からのRAW出力を他社製レコーダーで収録することによりSuper35mm撮像で4K(3840×2160)120fps収録も可能。

来春発売予定の大口径広角ズームレンズFE C 16-35mm T3.1 G(SELC1635G)

ズーム全域の開放絞りT3.1(F2.8相当)で高い光学性能とプロフェッショナルの動画撮影に求められる操作性を追求したシネマレンズで、超高度非球面(XA-extreme aspherical)レンズを2枚、非球面レンズ3枚を効果的に配置、諸収差を補正することで、ズーム・フォーカス全域で画面周辺まで高い解像性能を実現。フォーカスリング、ズームリング、アイリスリングに0.8mmピッチギアを搭載しフォローフォーカスなどが使用できる。さらにマットボックス(114mm径)やレンズサポートにも対応可能。

XDCAMショルダーカムコーダーPXW-Z750

XDCAMショルダーカムコーダーPXW-Z750は、4K 2/3型イメージセンサー搭載の3板方式を採用し、高色再現・高感度を実現したほか、グローバルシャッター機能により、フラッシュバンドや歪みのない映像表現が可能なほか、HD 120fpsのハイフレームレート撮影が可能。

従来のHD運用時と同様に、1本の同軸ケーブルで4K/60p映像を伝送できる12G-SDIに対応しているほか、ネットワーク機能を内蔵しているため、ストリーミングやファイル転送を本体のみで実現可能。また、報道制作向けクラウドサービスXDCAM airに対応することで、特に即時性が求められる報道用途やチームでの作業の多い制作用途において、効率的な素材管理を実現できる。

PXW-Z750の記録フォーマットは高効率圧縮・低ビットレートを実現したXAVC-L422 QFHD 200に対応しており、S-Log3とHybrid Log-Gammaの2つの方式を採用している。また、4K HDR/HD SDRの同時記録が可能で、4K HDRライブ制作のワークフローSR Live for HDRにも対応。

PXW-Z750は最新のイメージセンサーおよび信号処理により、高解像度に加えて高感度を実現している。夜間や暗所での撮影でもノイズの少ない映像を収録が可能。なお、2/3型イメージセンサーの採用により、既存のB4レンズ資産も活用できる

ブース正面には9.7m×5.4mのCrystal LEDディスプレイシステム(8K×4K構成)を設置

なかば恒例となったCrystal LEDディスプレイシステムは今年もブース正面に設置され、8K×4K構成の9.7m×5.4mの大画面で、リアリティーあふれる8Kコンテンツなどを上映していた。