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DaVinci Resolve Studio事例:ドラマ「左ききのエレン」の場合

2020-01-08 掲載

Blackmagic Designの発表によると、毎日放送/株式会社TBSで放送されたドラマ「左ききのエレン」のグレーディングにDaVinci Resolve Studioが使用されたという。漫画家かっぴーによる同名漫画を原作とした実写版である同作は、カット数が多く、グレーディングを担当した株式会社デジタル・ガーデンでは、DaVinci Resolve Advanced PanelおよびMini PanelならびにMicro Panelを使用し、DaVinci Resolveのコラボレーティブ・ワークフローによって作業を行なった。

グレーディングを担当したのはデジタル・ガーデンのカラリスト石山将弘氏および芳賀脩氏。二人のメインカラリストを擁して、過去と現在の異なる時間軸のシーンをそれぞれが担当し、DaVinci Resolve Advanced Panelを使用してグレーディングを行った。タイトなスケジュールのなか、難しいグレーディングをこなす必要があった同社は、DaVinci Resolveを使った共同作業により効率的に作業を進めることに成功したという。

© かっぴー・nifuni/集英社 © ドラマ「左ききのエレン」製作委員会・MBS

同作は、高校時代に運命的に出会った朝倉光一と山岸エレンの二人。才能の限界に苦しみながら大手広告代理店のデザイナーとして働く光一と、気鋭の画家としてNYを拠点に活動するが、圧倒的な才能に恵まれたゆえの孤独や苦悩に苦しむエレンの二人の主人公を軸に物語は進む。「天才になれなかった全ての人へ」というキャッチコピーを持つ同作は、実際に広告代理店でアートディレクターとして働き、才能の限界を感じ転職したという原作者の経験をもとに、アートや広告業界の人々、そして現場の様子がリアルに描かれている。主演は光一役を神尾楓珠、エレン役を池田エライザが務める。

© かっぴー・nifuni/集英社 © ドラマ「左ききのエレン」製作委員会・MBS

デジタル・ガーデンでは、CM作品のグレーディングが多く「左ききのエレン」のようなドラマ作品を手掛けることは稀である。普段CMの撮影を手がける「左ききのエレン」のカメラマン・吉田明義氏は、CMと同等のクオリティでドラマ作品を作りたいと、同社にグレーディングを依頼した。吉田氏はシーンによってトーン分けしたい要望があり、画角も過去のシーンは4:3で、現在のシーンでは2:1で撮影していた。そこで石山氏がドラマの現在の時間軸のシーンを、芳賀氏が過去のシーンを担当し、それぞれ違ったトーンを作り出した。

石山氏:私が担当した現在の部分は、オフィス内のシーンが多く、リアリティがありつつ、暗部がしっかりある世界観を作り上げました。カメラマンが美術など総合的にこだわっている方なので、美術のクオリティも素晴らしく、なるべく素材の良さを生かして、上質なトーンを作るようにしました。

芳賀氏:過去のシーンは楽しかった思い出として、現在のシーンと対比するような、より明るく色がたくさんあるようなパステルトーンで仕上げました。目の白眼の部分だけ明るくするなど、Power Windowを細かく切ったりキーを抜いたり、1カットでもかなり細かく調整しました。たまに現場で作業する場合はDaVinci Resolve Mini PanelやMicro Panelを使うことがありますが、普段はAdvanced Panelを使って作業をしています。パネルを使うことによって直感的にすばやく作業できるので、これがないとグレーディングできない、と言ってもいいくらいです。

石山氏:Advanced Panelを使うことでグレーディングのスピード感は変わってきますが、Mini PanelやMicro Panelでもトラックボールを触った感じはAdvanced Panelと変わりません。

同作のような連続ドラマでは試写を含め1話につき3日間の作業時間が必要となるため、タイトなスケジュールの中、いかに効率的に作業を行うかが重要視されていた。そこで同社はDaVinci Resolveのコラボレーションモードで共同作業を行なった。

石山氏:マッチングだけでも1話100カット以上あるので、メインのカラリストがベースのルックを作った後にアシスタントがMini PanelやMicro Panelでそのルックを全ショットに割り当てていく作業をしました。

© かっぴー・nifuni/集英社 © ドラマ「左ききのエレン」製作委員会・MBS

ドラマの試写中には、石山氏がAdvanced Panelを使って再生し、その間にカメラマンやディレクターから出た意見をアシスタントがDaVinci Resolve Mini PanelやMicro Panelで修正したため、試写の終わる頃には修正作業が終わっていたという。

石山氏:今回のワークフローのメリットは3つあります。営業的な観点から、ドラマのような長尺ものの仕事が入った場合でも、部屋の稼働率を上げられることがメリットの1つです。2つめは、カラリストがクリエイティブな作業に集中できること。3つめはアシスタントがクライアントやメインのカラリストが同席する中、実戦で学べる点です。


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[ DATE : 2020-01-08 ]
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