ローランド株式会社は、コンサートや企業のプレゼンテーション、eスポーツなどのライブ・イベントにおいて、複数の映像ソースを使った動画制作や配信が行える、小型軽量・ポータブルなHDビデオ・スイッチャー「V-8HD」を2020年1月31日に発売する。希望小売価格はオープン、市場想定価格は税込273,000円前後。

V-8HDは、8チャンネルのHDMI入力端子を装備し、8つのHDMI入力をシームレスに合成可能。異なるフレームレート、カラースペースの映像でも入力でき、複数の映像を使った演出が簡単に行えるという。さらに、2つのHDMI入力にはスケーラーを内蔵しており、パソコンやスマートフォン、ゲーム機器など異なる解像度の機器を接続した時でも、最適な解像度にあわせて拡大/縮小することができる。

https://www.pronews.jp/pronewscore/wp-content/uploads/2020/01/200128_Roland_V-8HD_2845.jpg

パネル背面。HDMI入力が8入力搭載されている
※画像をクリックすると拡大します

また、1画面に最大5つの映像を合成することが可能。視聴者に流すメイン映像とプリセット映像の2枚の映像切り替えに加え、ピクチャー・イン・ピクチャーなどで映像を合成し、さらにタイトルや文字を重ねることが可能。映像の色調や形を変化させることができる映像エフェクトも搭載している。

https://www.pronews.jp/pronewscore/wp-content/uploads/2020/01/200128_Roland_V-8HD_2834.jpg

パネル前面
※画像をクリックすると拡大します

1つの画面に複数の映像や静止画、タイトルなどを表示できる4.3インチのマルチビュー・モニターを内蔵。別のディスプレイを用意することなく、作業スペースのない現場でもスムーズに操作できるとしている(マルチビュー・モニターと同じ映像をHDMI端子から出力することも可能)。メイン映像や次に出す映像に加え、入力映像や本体に保存した静止画、音声レベルを一目で管理できる。

本体サイズの横幅はV-1HDとほぼ同等

V-8HDの本体質量は2.0kg、外形寸法は幅317mm×奥行193mm×高さ70mm。汎用の外部バッテリーに対応しており、ACアダプターが使えない場所でも使用可能。

映像を自動で切り替えるオート・スイッチング機能に3つの切り替えモードを搭載。入力映像を順番またはランダムに切り替えたり、映像合成やエフェクト、音声などの設定を保存してプリセット・メモリー間で切り替えたり、1人でも複数のカメラ映像を扱いながら、効果的にオペレーション可能。別売のフットスイッチを使用することで、静止画への切り替えや、ピクチャー・イン・ピクチャー、タイトルの挿入などの機能を足元で操作できる。

V-8HD専用のiPadリモコン・アプリ「V-8HD Remote」にて、iPadからV-8HDをコントロール可能。映像の切り替え、オーディオ・フェーダー操作による音声のミックス、プリセットのカスタマイズも本体を使わず操作できる(V-8HD Remoteは2020年2月上旬に公開予定)。

V-8HDは、対応する外部機器とHDMIケーブルだけで連携できる「RECステータス/RECコントロール機能」を搭載。ATOMOS社製モニター一体型レコーダー接続時には、V-8HDからレコーダーの録画開始、停止をコントロール可能。また、対応するカメラ、デジタル一眼レフをV-8HDに入力すると、カメラ側が録画中のステータスをマルチビュー・モニター上に表示することで、録画操作忘れなどを防ぐ。