ST2110、NDIなどのパケットをCPUおよびGPUの能力で処理する独自のソフトウェア開発によって実現したIT/IPプラットフォーム

パナソニックは、NAB2020で展示予定だった新たなプロダクトとしてIT/IPプラットフォームを発表した。IT/IPプラットフォームは、新しいコンセプトとアーキテクチャーによるライブ映像制作プラットフォーム。ST2110、NDIなどのパケットをCPUおよびGPUの能力で処理する独自のソフトウェア開発によって実現された。機器のリソースが最大限に活用され、ハードウェア構成による制約を免れなかった既存のシステムでは実現できないパフォーマンスをもたらすとしている。

すべての映像信号をGPU/CPUの能力で処理することにより様々な映像フォーマットの混在運用やスケーリング機能やマルチスクリーン出力が可能であり、従来のスイッチャーのようにME数・KEY数の制約に縛られないGPUパワーの許す限りレイヤーを重ねていく映像制作が可能である点がこだわりポイントだという。さらに、GPUで一括処理するため、リエントリを繰り返してもその度にフレーム遅延が増える事はない。最短1フレームの低遅延で処理が可能なため、ライブイベントでも十分に活用できるパフォーマンスを有している。

スタジオおよびライブステージでの使用を推奨、想定している。ベースバンドやIPの混在運用が容易であり、リモートスタジオを視野に入れた今後のスタジオIP化に適する事や、オープンなプラットフォームにより外部機器連携などシステムの統合化が容易なので、今後のスタジオの統合化に適しているという。また、前述の通りマルチスクリーン出力が容易で、大型映像によるステージ演出に適しているだろう。

開発時の苦労点・こだわりポイントとしては、ユーザフレンドリーなインターフェースが挙げられる。直感的で使いやすいGUIとレイアウトを自由にカスタマイズできるコントロールパネルなど、使いやすさの新しいスタンダードになると同社はコメントしている。一方で、新しいインターフェースは従来機器に慣れたユーザーには戸惑いを与えるとよく言われるが、その点をいかに配慮するかにもこだわっている。具体的にはコントロールパネルに従来機器同等の操作ができるモードを用意。従来機器になれたユーザーにも戸惑いなく使用できるだろう。

■一言アピール!

このプラットフォームは非常に高い柔軟性・拡張性を備えています。ITベースのオープンアーキテクチャーであるため、アプリケーションソフトウェアの追加による機能拡張や外部機器連携が可能でシステムの拡張や統合化が容易に図れます。進化し続けるプラットフォームにご期待頂ければ幸いです。

また、日本時間5月7日に開催予定のオンラインイベントにてこのプラットフォームの愛称を発表予定です。今後はその愛称にて親しみを持って呼んで頂ければ幸いです。