パナソニック株式会社の社内分社であるコネクティッドソリューションズ社は、2019年1月に本社浜離宮ビルにオープンしたユーザー接点のハブ機能である「カスタマーエクスペリエンスセンター」(以下:CXC)のバーチャル版を開設した。

同社によると、CXCには平均して1カ月に70社程度の企業訪問があったが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた自粛により、一時期はCXCそのものを閉館。再開後の平均来場社数は感染症拡大前の40%程度まで下がるなど、フェイス・トゥー・フェイスのコミュニケーションがし辛い昨今の営業現場において大きな課題だとしている。

現場の課題解決を目的とするソリューション型のサービスは、実際に現場で動くソリューションのスピードや反応、体感などを見たり体験したりすることがユーザーの判断基準において大きなウェイトを占めることも少なくない。ウェブ会議でのプレゼンやディスカッションを通じての営業が主流となっているが、顔が見えない会議の際にはユーザーの反応がわかり辛かったり、当初のアジェンダ以外のことが話せないためにユーザーの興味・関心を引き出せないなど、様々な課題をかかえていたという。

バーチャルCXCを開設することでこれらの課題を解決し、オフラインで構築していたユーザーとの接点を感染症拡大前と同程度に維持し、利便性を改善できるとしている。

バーチャルCXCの様子

バーチャルCXC内では、オフラインでCXCを見るのと同様に、3D空間を進みながら、目に留まったソリューションの前で立ち止まり、営業の説明を受けることが可能。ソリューションの実際の動作は何度も確認することができる。また、同社の顔認証ソリューションの認証精度やスピードなどもデモ動画で体験することができる。オフラインでのCXC訪問の機会と同様に、その後ウェブ会議でプレゼンテーションやディスカッションにもつなげていくとしている。

なお、バーチャルCXCはビジネス向けのため、一般公開は行っていない。