Photo:Galfry Puechavy

Blackmagic Designの発表によると、サイコスリラー最新作「Huracán」の撮影にBlackmagic URSA Mini Pro 4.6Kデジタルフィルムカメラが使用されているという。今月HBOで初公開され、HBO Maxでストリーミング中の同作のグレーディングには、DaVinci Resolve Studioが使用された。

カシウス・コリガン氏が監督、執筆、主演を務めた同作は、多重パーソナリティー障害を抱える主人公が、プロの格闘家となるべく総合格闘技(MMA)の道を進む姿を追った物語。DELALUZ PICUTURESにより制作された同作は、重度の精神病が内包する複雑さとニュアンスを深く掘り下げて描いており、MMAの実情と迫力の格闘シーンを交えながら、マイアミの多文化地域を舞台にストーリーが展開する。

Photo:Galfry Puechavy

撮影監督のマイク・マクゴーワンは、URSA Mini Pro 4.6KをAカメラとして使用し、極めて感情的な会話や心理療法のシーンから、激しいアクションに満ちたMMAの格闘シーン、マイアミの景色まで、同作のすべてを撮影した。

コリガン氏:以前、CMの撮影にURSA Mini Pro 4.6Kを使用したのですが、その際に、シネマライクな美しい長編フィルムの制作に必要な品質を提供してくれるカメラだと気付きました。撮影スケジュールがとても厳しかったので、プリプロダクションでのテストで、その性能を入念にチェックしました。URSA Mini Pro 4.6Kは、その期待に応えてくれただけでなく、Blackmagic OSは直感的に使用できるので、すぐに制作に全力投球できました。また、交換可能なレンズマウントのおかげで、レンズの面で柔軟性が得られました。

Photo:Galfry Puechavy

URSA Mini Pro 4.6KのカラーサイエンスとDaVinci Resolve Studioを組み合わせることで、作品に求めていたルックを思い通りに作り上げることができました。特に、明るいシーンにおける、暖かくて美しいマイアミならではの色味が、スクリーン上で際立つように表現できたため、作品に求めていたダイナミックな空気感を得られました。

Photo:Galfry Puechavy

作品のルックにさらなる磨きをかけるために、カラリストのルイス・カスタニエダ氏はDaVinci Resolve Studioを使用して、鮮やかで、質感のある自然なルックを作り上げた。

DaVinci Resolve Studioでは、URSA Mini Pro 4.6Kのセンサーのカラーサイエンスを最大限に生かせるので、リッチでニュアンスのあるルックを予算内で作成できました。

照明のセットアップは最低限だったので、カメラのダイナミックレンジを活用し、DaVinci Resolve StudioのPower Windowを使用することで、適切なレベルにでき、思い通りの映像が得られました。これに加えて、DaVinci Resolve Studioでカスタム・フィルムグレインを追加したことで、求めていた作品のルックに非常に上手くまとまりました。