photo:Daisuke Akita

Blackmagic Designの発表によると、レコーディングスタジオのFREEDOM STUDIO INFINITYが10台のBlackmagic Micro Studio Camera 4Kをはじめとする数多くのBlackmagic Design製品を使用し、ロックバンド THEイナズマ戦隊のライブ配信を昨年末に行ったという。

同スタジオでは配信に関わる機材の全てに、Blackmagic Design製品が採用されており、ATEM 1 M/E Production Studio 4KスイッチャーやHyperDeck Studio Miniレコーダー、Smart Videohub 40×40ルーターなどが使用されている。

FREEDOM STUDIO INFINITYは創業1976年の老舗のレコーディングスタジオで、昨年スタジオのリニューアルに際し、多くの配信機材を導入した。同スタジオでは、音響レコーディングと同じ音響機材を配信時に使用できることから、一般的な配信スタジオやライブハウスではこだわりきれないサウンド面もアーティストが納得する最高音質で配信が可能で、好評を得ているという。

photo:Daisuke Akita

配信機材の導入については、大塚愛やエレファントカシマシなど数多くのミュージシャンのプロデュースを手がけ、サウンドエンジニアやミュージックビデオの撮影などもこなす生駒龍之介氏がトータルコーディネートと指導を行った。その経緯について生駒氏は次のようにコメントしている。

私のプロデュースするアーティストの配信ライブを高画質、高音質でフリーダムでやってみるのはどうかと提案して、実際に私の所有するATEM Television Studio Pro 4K、URSA Mini Pro G2、Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K、Blackmagic Micro Studio Camera 4Kを持ち込んで配信したことがありました。それをご覧になられていたオーナーが、映像は今後もっと身近になるはずだから、スタジオにこういった設備を常設したら役に立つのでは、と考えてすぐに導入が決まりました。

FREEDOM STUDIO INFINITYのAスタジオには6台のBlackmagic Micro Studio Camera 4K、ATEM 1 M/E Production Studio 4KスイッチャーおよびATEM 1 M/E Advanced Panel、UltraStudio 4K Extreme、Smart Videohub 40×40、6台のHyperDeck Studio Mini、HyperDeck Extreme Control、Video Assist 7” 12G HDR、MultiView4、Mini Converter SDI Distribution 4Kが導入されており、別スタジオでの運用やAスタジオでさらに機材が必要になった時のために4台のBlackmagic Micro Studio Camera 4K、ATEM 1 M/E Production Studio 4K、4台のHyperDeck Studio Mini、UltraStudio 4K Mini、Video Assist 7” 12G HDRをラックケースに入れて運用している。またBスタジオにはSmart Videohub 20×20とMultiView 4が常設されている。

FREEDOM STUDIO INFINITYで配信ライブをやるうえでの大きなメリットは、SSLなどのアナログレコーディング機材を使用した徹底的な高音質配信があります。それらを使用しミックスされた音をDAWシステムでの音声マルチ収録やプラグインを使うこともできるようにした上で、ATEMのXLRに入力してエンベッドしています。

Blackmagic Design製品は価格がリーズナブルで導入しやすいのと、機材のコンパクトさに対する多機能性が魅力です。音と映像の両方をコントロールできるエンジニアは、映像の時代が加速する今、貴重であるとともに今後は重要なポジションとなりつつあります。Blackmagic Design製品は直感的なインターフェースでどんな機材も触りやすいです。当初は映像については素人であったレコーディングエンジニア達も現在はBlackmagic Design製品を使いこなしています。

photo:Daisuke Akita

スタジオ内の壁面にはSDIポートがいくつか設置されており、必要に応じてBlackmagic Micro Studio Camera 4Kを取り付けられるようになっている。

配信時は無人カメラとして壁面の固定カメラや電動レールを使用したカメラ、そして有人カメラを三脚ドリーで運用しているので、スタッフが少ない時でも運用しやすくなっています。また、全てのカメラはATEMカメラコントロールソフトウェアを使って調整しています。

昨年12月には、ロックバンド THE イナズマ戦隊が4週連続配信ライブのファイナルとして同スタジオで生配信を行った。長年バンドを続けてきたTHE イナズマ戦隊はDIY精神が旺盛で、初回の3回は全て自ら撮影、録音、編集を行っている。ファンに全ての配信を観てもらえるように毎回違うスタジオで趣向を凝らした内容で配信を行い、最後をFREEDOM STUDIO INFINITYから生配信することになったという。ライブを行ったTHE イナズマ戦隊のドラマー、久保裕行氏は次のようにコメントしている。

生配信は環境(電波の安定、機材、スタッフなど)がしっかり揃わなくてはできませんし、そこまで準備しても予期せぬトラブルが生じることもあります。FREEDOM STUDIO INFINITYであればそれをクリアできる環境にあり、「レコーディングスタジオである」というのは、音環境の良さは最高、そこに高性能のカメラ、その環境に慣れているスタッフによるオペレートという強みがあります。

更には「レコーディングスタジオ」という、音楽が産み出される場所、普段は絶対に覗けない現場、音響的に考えられた造りですがそれがカッコいい空間である、というスペシャル感が魅力的です。

photo:Daisuke Akita

同スタジオのSmart Videohub 40×40をハブとして各カメラの映像をATEMスイッチャーに送り、そのスイッチングアウトをUltraStudio 4K Extreme経由でコンピューターに送って配信をした。各カメラの映像はSmart Videohub 40×40を介してHyperDeck Studio Miniで収録されており、それらはHyperDeck Extreme Controlで同時コントロールされた。

配信中はコントロールルーム内に設置された大型ディスプレイにMultiView 4で選択した4画面を表示してモニタリングしたり、その4画面をATEMスイッチャーに送って4画面配信を行った。

4週目ファイナルを飾るに相応しい配信ができました。お客さんからの声も「音が良い!」「映像がテレビ番組みたいにきれい」など好印象でした。「生」だったことも特に臨場感として喜んでいただけたと思います。やはり環境が良いとやる方も演奏の楽しさや「伝えるドキドキ感」は増します。

その楽しさは、DIY精神で配信してきた工夫や苦労があったから倍増したかもしれません。いかにいい環境であっても、アイディアや工夫がないと楽しいコンテンツにならないと思いますので、FREEDOM STUDIO INFINITYを使うときもアイディアを持って挑みたいですし、DIYの技術向上にも努めていきたいと思います!!バンドはタフじゃなきゃと思う時代ですね。