Blackmagic Designによると、ロンドンに拠点を置く制作会社・Electric Light Studio(ELS)が、シンガーソングライターのエド・シーランによる10曲のパフォーマンスについて、撮影からポストプロダクションまでの工程にBlackmagic RAWワークフローを採用したという。

複数のイベント・媒体に向けたコンテンツ収録は、照明・プロダクションデザイナーのマーク・カニフェ氏によるクリエイティブなプランに沿って、ELSがすべての必要な撮影を一日で行うことになった。監督、プロデューサー、そしてELSの代表取締役であり共同設立者であるダン・マッシー氏は、次のようにコメントしている。

マッシー氏:2つの全く異なるルックで、10曲分の撮影をすることになりました。曲ごとにセットアップが異なり、曲によっては撮影本番まで照明状況を確認できないこともあったので、経験と勘によって乗り切った場面も多くあります。

マルチカム撮影の課題は、マスターカメラが他のカメラのショットを台無しにすることなく、いかに優れたショットを十分に撮影するかという点です。私はジブに取り付けたカメラをAカメラとして使用したいと考えており、それに沿ってカメラのプランを立てました。

このプランを受けてマッシー氏とベン・コフラン撮影監督は、4台のURSA Mini Pro 12Kを中心とするセットアップを選択。それぞれのカメラにジブ、ステディカム、ドリー、三脚を取り付け、また補完としてURSA Mini Pro 4.6K G2 1台をハンドヘルドで使用した。

さらにBlackmagic Pocket Cinema Camera 6Kを追加でジブに取り付けたことで、同じジブから2つの異なるサイズのショットを効率的に得ることができました。

マルチカムは通常、球面レンズで撮影されることが多い。ELSはそれを取り入れるため、URSA Mini Pro 12KにAngenieux OptimoズームとCookeアナモフィックプライムを組み合わせて、ソフトなアナモフィック・ルックを実現した。これらのトラックは異なるHD出力が求められたため、ELSはひとつのセットは4K(25fps、16:9アスペクトレシオ)、もうひとつは23.97fps、2:39で撮影した。

URSA Mini Pro 12Kで得られるイメージをとても気に入っています。そしてBlackmagic RAWは、私たちのワークフローにとって最適でした。画質に妥協することなくデータを保存したかったので、Blackmagic RAWの固定クオリティQ5を使用しましたが、10曲分のマルチカム撮影では非常に便利でした。

Blackmagic RAWは、ポストプロダクションで真価を発揮します。ファイルサイズもハードドライブに負荷をかけすぎないため、DITやITチームも喜んでいました。フレキシブルにグレーディングするために必要な情報がすべて残っていたからです。

アンディ・モーガン氏は、ELSでDaVinci Resolveを使用して編集およびグレーディングを行なった。

前日の夕方にプリライトを行い、当日は35人のスタッフで朝8時から夜8時まで撮影しましたが、セットアップやスケジュールは厳しかったですね。これほど短時間でこれほど多くの曲を撮影するという挑戦は、すばらしい体験でした。

この収録で最初にライブ放送されたシーランの最新アルバム「Bad Habits」のパフォーマンスは、YouTubeで視聴可能。すでに250万回再生されている。