RED STUDIOS HOLLYWOODに初潜入!

RED Digital Cinema社は最近、オレンジカウンティにある本社とは別に、ハリウッドの中心部に位置する古いスタジオを買い取った。今回のCINE GEAR EXPOの会場であるパラマウントスタジオから、ほんの4ブロックばかりの西へ行ったところにRED の新たな拠点となるスタジオがある。今回は日本のプレスとしては初めて、このRED STUDIOS HOLLYWOODへの取材が許されたので、その模様をお届けする。
RED02.jpg http://www.renmarstudios.com/home

上記のサイトにアクセスすると解るように、すでにRED STUDIOS HOLLYWOODとして運営されている。実際の建物にも表看板はまだREN-MAR Studiosと掲げられているが、中身はRED STUDIOS HOLLYWOODとして正式に運営されている。ここはあのライオンのマークで有名なメジャースタジオ”MGM”のMetro-Goldwyn-Mayerのうちの、Metro社が所有していた有名なスタジオだ。1950年代の大ヒットTVドラマ「アイ・ラブ・ルーシー」などが作られたのもこのREN-MAR Studiosで、以後多くのテレビショーが撮影されたことでも有名だそうだ。また近年ではアーノルド・シュワルツェネガー主演『ターミネーター2:3D』のいくつかのシーンが撮影されるなど、映画撮影でもしばしば使用されているという。ディズニーやワーナーブラザースなどの大きなスタジオを好まない作家や作品に愛されてきた小ぶりの格式のあるスタジオといった感じだ。

RED Digital Cinema社は自社の実験工房施設兼ハリウッドでの拠点としてここを買い取り、今年からRED STUDIOS HOLLYWOODとして営業している。ただし現状では、中に入ってもREDのサインなどはほとんどどこにもなく、一カ所のみREDロゴマークのバナー掲げてあるだけだ。入館するときには上の写真のようなネームシールが配布される。中には一部REDのシンボルマークがあるがそれ以外は取り立ててRED Studiosという印象はない。

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現在もここには通常の貸しスタジオとして、様々なTVドラマ等が撮影されていおり、スタジオレンタル業務はそのまま続いているという。そのうち現在REDが専用のラボ施設として使っているのは一角の1つのスタジオに過ぎないが、その中へと案内された(スタジオ内部は撮影禁止のため写真は外部のみ)。スタジオ内部に入ると、中央に4Kが上映できる劇場サイズの大型スクリーンと、4席×3列=計12席のゆったりとした個別ソファーの試写席がある。4KプロジェクターはソニーのSXRDだ。その後ろにはミーティング用の応接セットがあり、それらを取り囲むように、書斎や室内などのテスト撮影用の細かいセットが組んである。またその周囲には編集用のファイナルカットスタジオのターンキーやカラーコレクション用のマシンなどが設置されており、いかにもREDラボという情景だ。さらに奥へ足を踏み入れようと思う。