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[Stereoscopic 3D 第3章]Vol.01 3DカメラAG-3DA1とKiProで実現する3D撮影の押さえどころ(撮影編)

2010-08-19 掲載

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3D映像の破綻

3DA1を使えば「簡単」に立体収録ができる。しかし気をつけないと映像が破綻する恐れがあるで注意が必要だ。ここでいう「破綻」とは、再生時にちゃんと3Dとしてみることのできない映像のことを指すのだが、3DA1で起こりうる3種類の「破綻」をここで説明しておく。

marimo011077.jpg

1.「前方発散」-これはいわゆる「飛び出しすぎ」の映像で、再生時に目が寄り目になってしまい大変疲れる映像となる。この現象は、カメラと被写体の距離が近いと起きてしまう。3DA1の場合、視差が6cmに固定されているため被写体との距離はCの値によってその距離は変わるのだが、最低でも被写体とカメラは1.8mほどは離れておく必要があるだろう。


marimo0111.jpg

2.「後方発散」-「前方発散」の逆で。実はこの破綻が一番人体には危険な映像となる可能性があり、一番の注意を払いたい。Cの値によっては、カメラから「離れすぎた」被写体は、立体映像では人間の目では捉えきれないものとして再現される。この映像を視聴すると、両目の軸が外に開いた状態になるので前方発散よりも人体には危険とされるのだ。特にコンバージェンスの距離が近いと後方は発散しやすくなるので、気をつけたい。


marimo0112.jpg

3.「片側収録」-これは片方の映像にのみ被写体が写っているシーンを指す。左目には写っているのに、右目には写っていない映像をみると当然立体映像としては破綻する。ステレオ映像の場合画面の左右ぎりぎりのところに必ず片側収録の可能性のあるスペースが生じるので、そのスペースには被写体がない様に心がけたい。


このような破綻映像を避けるためには左右の映像の「ぶれ具合」をしっかりと調整する必要がある。特に「前方発散」と「後方発散」に関してはコンバージェンスの値とズームの値を変えることで避けることができる。最終的な上映サイズが「何インチ」程度になるのかを知っておけば、2つの映像のぶれ幅の許容範囲を認識することができるので、収録時にはなるべくモニターを用意したほうがいいだろう。特に後方発散は見落とすことが多いので、コンバージェンスの距離を短くした際には気をつけたい。

コンバージェンスを上手に調整して、快適な3D撮影

con2.jpg
視差を一定にして、コンバージェンスの距離を変えたときの比較。赤い矢印は左右の映像のブレを象徴する長さになるため、コンバージェンスの距離を長くとると、コンバージェンスが短い時と比べて前方発散しない被写体の位置と、後方発散しない被写体の位置は後ろにずれる(使用するレンズ画角でその比率は変わるため、図はあくまでもイメージ)

3D映像の破綻さえ理解できれば、あとはどんどんと撮影を進められる。3DA1の素晴らしい所は枚挙に暇がないが、左右の映像が常にしっかりとキャリブレーションされた状態で撮影ができるので、上下のズレや、回転のズレ、ズームのズレなどのリグなどを使って2台のカメラで撮影する際に起こりうる画角のズレを心配しなくて良い。コンバージェンスを適正値に合わせていけば快適な撮影が安心して行なえる。今回の撮影で使った機材は、3D撮影のワークフローにおいて「堅牢」な組み合わせだと実感できた。3DA1とKi Proの組み合わせは、3D撮影の一番の懸念である「立体視が適正に行なえる映像」の撮影を最も効率的な方法でできるシステムであると言えるだろう。

記録が同期するKi Pro~3DA1との相性は素晴らしい

marimo0113.JPG 3DA1とKi Proの相性は抜群。撮影の規模も最小限に抑えられるので、外ロケも問題ない。従来の2Dとほとんど変わらないスタイルで撮影が行なえるのが嬉しい

3DA1の内蔵SDカードは左右の映像記録のために2枚必要だ。AVCHD記録なので16Gあれば70分程度の記録が可能である。今回はKi Proを使った外部収録となるためあくまでもバックアップという位置づけで利用することにする。ここで素晴らしいのは、カメラ側のRECにKi Proが連動して動くということだ。つまりはSDカードによる内部記録とKi Proの左右の映像が自動で同期収録を開始することができるので、非常に効率的な編集作業を行うことができる。編集部分については次回の第2回で詳しく説明するが、Ki Proと3DA1の相性は抜群で、もちん2台のKi Proの記録も完全に同期しているため、3D素材収録としては完璧だ。次回はKi Proで撮影した立体視の映像の編集について話を進めて行きたいと思う。

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[ DATE : 2010-08-19 ]
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