2011NAB Show(全米放送機器展、主催・全米放送事業者協会=National Association of Broadcasters)が、9日(米国太平洋時間)から米ラスベガスで今年も開幕した。本日10日は、カンファレンスそしてプレスの各発表日となっている。

デジタルシネマカメラF65が登場!ソニーが考える次の手は?

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映画やスポーツ中継など利用範囲が広がる3D映像制作市場において、トータルソリューションを提案

今年も昨年に引き続き展示会前の派手な事前説明会を行うメーカーは減りつつあるようだ。そうはいってもソニーやパナソニックといったリーディングカンパニーはカメラなどの新製品が目白押しで、プレス向けの事前説明会だけでなく、ソニーなどすでにブースを完成させており、お得意様などを中心とした内覧会を行っていた。会場内はプレスを含め一般来場者もまだ入れないのだが、ノースホールの一番奥という立地を生かし、裏にある車寄せから会場のソニーブースへ来場者を誘導するうまい作戦に出ている。

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8kのCMOSイメージセンサーを搭載したデジタルシネマカメラF65。オプションでメカシャッターが用意されているという

ソニーは3Dシステムがスポーツやエンターテイメントを中心に順調に普及し、すでに数多くのコンテンツが製作されている実例を上映したほか、更なる普及へ向けて一体型3DカメラPMW-TD300やHXR-NX3D1Jを開発している。また、8kイメージセンサーを搭載したデジタルシネマカメラF65や、先に国内でも発表された有機ELマスターモニターBVM-E170、E250のほかその業務用バージョンのPVM-2541やPVM-1741を発表した。これで、TRIMASTER ELシリーズは5機種がラインナップされたことになる。

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一体型3DカメラPMW-TD300。秋発売で価格は288万ほど。記録はMPEG2 HD方式でSxSメモリーに左右独立して記録される

新商品を投入するファイルベース化のリーディングカンパニーパナソニック

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パナソニックの3Dシステムが訓練やトレーニングのためにNASAに導入された

パナソニックは、NASAへの3DA1の導入のほか、放送局やフットボールを行うような大きなスポーツ施設への導入事例やファイルベース化のリーディングカンパニーとしてP2やAVC-Intraをサポートするメーカーやビデオ機器が増えていることなどの発表のほか、第二世代3DカメラAG-3DP1やAVC-Intraコーデックを採用したAG-HPX250、AVCCAMとしてAG-AC130とSDIを搭載したAG-AC160が発表された。いずれも新開発の28mmから21倍のズームレンズを搭載している。その他、3D撮影アシスト機能を搭載した小型LCDビデオモニターBT-LH910、 USB3.0対応のP2カードドライブAJ-PCD30、AJ-HPX3100G用ワイヤレスモジュールなど。

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AVC-Intraコーデックを採用したAG-HPX250。発売は秋で6500ドル

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第二世代3DカメラAG-3DP1。センサーは1/3型220万画素3板、2枚のP2メモリーカードに記録される。写真はまだモックの段階