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Vol.08 パナソニック:AG-HPX305

2010-03-04 掲載

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機能・特徴

P2シリーズのラインアップのうち、肩のせタイプのエントリーモデルであるAG-HPX305は、昨年発表になったばかりの新製品だが、発表時意外だったのは撮像素子にCMOSを採用していたことだ。それまで同社が発売してきたカメラはAG-HVX205AやAG-HPX175といった小型ビデオカメラも含めて一貫して撮像素子にCCDを採用しており、CMOSは民生用のカメラだけであった。

また、AVC-Intra 100を始めとしてSDフォーマットであるDVCPROまで全ての記録フォーマットに対応していることも驚きであった。AVC-Intraは上位機種のみで、業務用はDVCPRO HDやDVCPROまでと思っていたのだが。

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AG-HPX305記録フォーマットだけでなく、機能的にも実に様々な特徴を備えている。最も特徴的なのは、フラッシュバンド補正機能だろう。これは、CMOSの宿命ともいえる欠点を克服した機能といえ、パナソニックが業務用カメラにCMOSを搭載したのもおそらくこの機能が実現できたからだろうと思う。

実際の効果は、完璧とはいえないもののCMOS特有の目障りな感じはない。ただ、CCDのように1フレーム白飛びするような効果はなくなってしまうため、さかんにフラッシュをたいているニュース取材などでは、ある意味臨場感がなくなってしまうかもしれない。

また、容疑者を車で搬送する様子などでは、後ろの座席まで光が届くような大きめのストロボをあえてたくことで、編集時にそのコマだけを静止画で出すような効果は期待できない。最もCMOSである以上、こうした機能があるなしにかかわらず不可能な技ではある。

ちなみに、AG-HPX305に搭載されているフラッシュバンド補正機能は、フラッシュバンドが起きたフレームを検出し、そのフレームの前後からフラッシュバンドが起きたフレームを補完する方法で、フラッシュバンドが起きたフレームそのものを処理するものではない。

室内で窓などをバックに撮影する場合は野外で背景が被写体に対して明るすぎる場合にバックが白く飛んでしまい背景の情報がまったく失われてしまう。ビデオは規格で決められた範囲でしか明暗を表現できないため、素子や回路などに余裕があってもこうした現象は避けることができなかった。そこで、ニー回路が組み込まれるようになり、白とびを防ぐ機能が搭載されるようになった。現在のシネガンマなどはこのニーをさらに進めたものといえるだろう。

AG-HPX305に搭載されているDRS(ダイナミック・レンジ・ストレッチャー)は、こうした画面全体に適用されてしまう方法ではなく、画面内で必要な部分のみに適用しようという機構である。白とびしてしまう範囲はレベルを落として白とびしないように、暗部はつぶれないようにレベルを上げるといった具合だ。

スタジオなど照明が自由になる環境であれば、照明比などで対応する問題だが最近ではドラマなどでも屋外でのロケーションが多くなり、うまく利用できれば非常に有効な機能だろう。

実際の効果だが、絵柄によっては不自然になる場合があり、特にカットごとでの使用不使用をVFだけで判断するのは危険で、波形モニターやピクチャーモニターなどで確認するようにしたい。

ちなみに、AG-HPX305には波形&ベクトルモニターの機能が搭載されており、簡易型とはいえ、こうした撮影には威力を発揮するだろう。

この機能に限らないが、オート機能は便利な反面、仕組みや効果を理解した上で使うことが肝要で、使い方を誤ると逆効果になりかねない。AG-HPX305は、このほかにも様々な機能が搭載されており、うまく使いこなすことで今まで不可能だったことを可能にしてくれる。使い側の技量が試されるカメラといえるかもしれない。

外観・操作性

多機能なだけあって操作スイッチやダイアルなどはかなりの数にのぼり、ほぼ一箇所に集中配置されているが、くぼみや形状、配置などが工夫されており、慣れれば手探りでも操作できるであろう。電源や感度アップ、オートホワイトなど普段よく使うようなスイッチ類は標準的な配置で、特に戸惑うことはない。

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操作スイッチやダイアルなどはかなりの数にのぼり、ほぼ一箇所に集中配置されている

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電源や感度アップなど普段よく使うようなスイッチ類は標準的な配置

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この機種で初めて反射型VFを採用

VFは、この機種で初めて反射型VFが採用された。最初にVFを除いた感じはCRTでもなく従来のLCDでもない違和感があったが、それは、透過型ではなく反射型のためであろう。フォーカス合わせもフォーカスアシスト機能を搭載しており、画面中央部を拡大表示するとともにフォーカスレベルをバーの長さで表示する機能も搭載しているので、正確なピント合わせを行うことができる。

また、本体サイドには3.2型のLCDモニターを装備している。このモニターも新開発のようで1920×480ドットのものが採用されている。サイズが大きいということもあり、フォーカスはこちらの方が合わせやすかった。

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オートホワイト/ブラックバランススイッチなども標準的な配置

DSCN6220.jpg   P2カードは2枚装着可能
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カメラ後部にはビデオ、オーディオなどほとんどのコネクターが集中配置されている

P2カードのスロットはこのLCDの下部に位置しており、2枚のカードを装着することができる。装着できるカードが2枚というのは他のカメラが4または5枚装着可能なので、意見の分かれるところだろうが、P2カードも現在では64GBの容量のものがあり、1080i/59.94、AVC-Intra100で約128分の記録が可能だ。

ちなみにDVCPROのモードなら約512分もの撮影ができる。なお、P2カードはテープなどに比べればはるかに反復使用の回数が多いものの価格の点でネックになっていたが、廉価版のシリーズが発売になり、これならば64GBのAJ-P2E064XGでも10万を切る価格で入手可能だ。

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オーディオチャンネルのアサインスイッチや音量調節、その下の蓋を開けると外部オーディオのアサインスイッチとメニュー、TC関係のスイッチが並んでいる

カメラ後部には撮影時には使わないセッティングやオーディオ関係の操作部分が配置されている。オーディオチャンネルのアサインスイッチや音量調節、その下の蓋を開けると外部オーディオのアサインスイッチとメニュー、TC関係のスイッチが並んでいる。こうしたオーディオのアサインスイッチは一目でわかるように配色されており、蓋の中にあるスイッチもその部分が透明になっており、蓋を閉めていても設定状態の確認が可能だ。

再生系のスイッチも蓋の中にあり、こちらの面を上にしてカメラをひざの上において操作すると、こうした一連の操作を右手で行い、その隣のLCDモニターで確認すると非常に操作性がよかった。おそらくカメラの設計者もこういう使い方を想定して設計しているようで、反対の面には何もなく、ひざの上に載せて操作するのに都合がよいようになっている。

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[ DATE : 2010-03-04 ]
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