[NAB2014:Autodesk]SmokeやFlameの最新バージョンの展示、デモを開催
2014-04-17 掲載

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Autodeskブースレポート
毎年アップデートを行い製品に年度を入れているAutodesk。今年も映像編集フィニッシングソフトウェアAutodesk Smoke、ハイエンドVFXシステムAutodesk Flame Premiumが発表されたほか、3DCGソリューションの最新バージョンAutodesk Maya 2015、Autodesk 3ds Max 2015のデモンストレーションなどが行われた。
Autodesk SmokeはBlackmagic DesignのDeckLinkやThunderboltのUltraStudioへの対応のほか、Apple Final Cut Proへの対応はより多くのタイムライン/エフェクトのメタデータを保持できるようにSmokeシーケンスをXMLフォーマットにエクスポート可能になるなどのワークフローが強化された。
Flame 2015は4K/UHDといったレゾリューションへの対応とともにACESやREC-2020の色空間に対応する精度の高い色管理に対応した。また、簡単な操作で高速なモデリング、プロジェクションマッピング、ロゴデザイン、モーショングラフィックス、リライティングなどのワークフローが可能な3Dシェイプや、Actionに追加された新しいクリエイティブツールで、3Dシェイプなどの単一のクローンオブジェクトを使ってカスケード効果を容易かつインタラクティブに作成・操作してアニメーションを表示することができるレプリカといったツールのほか、さらにマッチボックスの強化としてタイムラインのショットやトランジションにマッチボックス効果を直接追加し、パッケージングや暗号化によりシェーダーコードを保護することが可能となっている。
Flame Premiumは、FlameとLustreを組み合わせたパッケージとなっており、Flame Premium 2015には、FlareおよびFlame Assistが新たに同梱される。



Flame 2015 をはじめとする新ラインアップをMaurice Patel氏に訊く!
Autodeskのメディア&エンタテインメント事業部 インダストリー・ストラテジー・マーケティング担当シニアマネージャー Maurice Patel氏にお話をお伺いした。

Patel氏:まず、高度なビジュアルエフェクトやクリエイティブフィニッシングを実現するVFXソフトウェアの最新版Flameからお話しましょう。
Flame 2015 は、業界標準の4Kフォーマット(4096☓2160および3840☓2160、10bit)をサポートするとともにACESやREC-2020といった精度の高い色空間に対応しています。また、4KやUHD素材の50p、59.94p、60pでのリアルタイムモニタリングと再生が可能となっています。こうしたハイレゾリューションの素材を扱うこともあるので、2枚のGPUカードをサポートし、新たに搭載されたBackground Reactorにより、ショット、シーケンス、バッチ設定をレンダリングできるようにしています。これにより、フォアグラウンドとは別のタスクをインタラクティブに処理することができるため、レンダリングの高速化を実現しています。
さらに16Gbファイバーチャネルコントローラーをサポートすることで、より高速なストレージに対応できるようになっています。
操作性の向上としてタイムラインエフェクトやバッチノードのパフォーマンスの最適化や、4K対応サブスタンステクスチャーにも対応しました。フルスクリーンでのライブラリービューや柔軟なライブラリーマネジメント、デュアルスクリーンビューなども可能です。
なお、新たなツールとしては、3Dシェイプやレプリカ機能の追加のほか、マッチボックスの強化が行われています。3Dシェイプは、3Dのような立体のオブジェクトへハイライトやグローなどを付けることができます。3Dのモデルジェネレーターをもち、ガベージマスクとは違った色々な使い方ができると思います。

Patel氏:Flame Premium 2015は、ビジュアルエフェクト、エディトリアル、リアルタイムカラーグレーディングを組み合わせて1つのパッケージにしたもので、映像フィニッシングツールセットとなっています。Flame AssistはMacベースのタイムライン主体のアシスタントステーションで、Flame Premiumプロジェクトの開始、完了に関連するさまざまな作業に利用することができます。
Flame、Flint、Smoke Advancedのサブスプリクションに入っているユーザーはFlame 2015へ、Flame PremiumのユーザーはFlame 2015とFlame Assist、FLare、Lustreがワンパッケージになったものへ移行できます。
プロフェッショナル向けビデオ編集ソフトウェアAutodesk Smoke 2015は2年前に大幅に再設計されていますが、ユーザーからの要望が高かった新しいクリエイティブツール群を備えたほか、Apple Final Cut Proなどの業界標準ツールとのワークフローを強化しています。

Patel氏:Timeline FXの再設計を行い、新しいエフェクト機能の搭載や映像レイヤーやテキスト/3Dオブジェクトなどの新エレメントをリアルに追加可能にしています。また、Apple Final Cut Pro X 向けのXMLワークフローの強化による編集からエフェクトへの変換の効率化、QuickTimeメディアファイルを添付した形で、SmokeシーケンスをXMLフォーマットにエクスポート可能となっています。

[ Category : NEWS, SPECIAL, NAB2014 ]
[ DATE : 2014-04-17 ]
[ TAG : NAB SHOW Autodesk ブースレポート NAB2014]
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