txt:稲田出 構成:編集部

After NAB Showの会場から

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2016年5月19日(木)~20日(金)、東京・秋葉原UDXにおいて「After NAB Show Tokyo 2016」が開催された。After NAB Showは4月にアメリカで開催された「NAB Show」の公認イベントとして毎年東京と大阪で開催されており、今年は東京会場50社、大阪会場22社の企業および団体が参加した。いずれの会場もターミナル駅の近くで開催され地の利がよく、当然日本語での説明が聞けるとあって毎年多くの来場者がある。After NAB Showでは国内での製品リリース時期や価格などの情報のほか、アメリカでのNAB Show報告やメーカーの製品紹介などのセミナーも開催された。

キヤノン

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キヤノンは試作品の8K対応カメラやレンズなどをNABなどで公表しているが、ここでは6月より順次アップデートされるCINEMA EOS SYSTEMのデジタルシネマカメラ2機種と業務用ビデオカメラ3機種、多目的カメラ(ME20F-SH)の合計8機の機能向上ファームウェアアップデート対応機種や、新製品のEFシネマレンズCN-E18-80mm T4.4 L IS KAS Sなどを出展した。

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映像制作や映像監視など多彩な用途を想定したボックス型カメラME20F-SHは、最低被写体照度0.0005lux以下で、Canon LogガンマおよびWide DRガンマを搭載しており、広いダイナミックレンジを活かした低照度から高照度まで、幅広い照度環境で高画質な動画を撮影が可能なHD対応カメラ。一般的にこの手のカメラはハウジングに入れてお天気カメラとして利用したり、電動雲台に乗せて顔出しカメラとして利用されるが、低照度での撮影やLogガンマにも対応しており、ゲージを利用することで制作用のカメラとしても利用できる。

今回のアップデートで、リモコンや外部レコーダーからカメラへ記録開始の要求を出す際に、画面上に表示されている文字を非表示にすることが可能となったほか、デジタルズームに、従来の2倍/4倍の間の位置付けとなる3倍が追加されている。

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バージョンアップによりAF機能が向上したEOS C300 Mark IIと、スーパー35mm対応のEFシネマレンズCN-E18-80mm T4.4 L IS KAS S。EOS C300 Mark IIは今回のバージョンアップにより、デュアルピクセルCMOS AFに対応したほか、被写体に自動でピントを合わせ続けるコンティニュアスAFとボタン操作を行ったときに一度だけ自動でピントを合わせるワンショットAFが追加されており、動画撮影に適した滑らかなAF動作と高い追従性を実現している。

レンズは本体に電動ズーム機構を内蔵しており、高速から低速までズーム操作が可能。別売の専用グリップZSG-C10により、ショルダータイプのカメラ用レンズとして利用することができる。このグリップはコインなどのねじ回しにより、容易に脱着可能。

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4K対応ディスプレイDP-V2410。7月からアップデート対応のファームウェアにより、2画面、4画面およびズーム表示が可能となったほか、Hybrid Log-Gamma、SMPTE ST.2084、Canon Log~Canon Log 3ガンマのHDR入力信号に応じスケール表示が最適化される。これにより、HDRのあり/なしを含むピクチャーモードの違いやピーキング表示のオン/オフなどを比較表示できる。

ブラックマジックデザイン

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ブラックマジックデザインは毎年NABで多くの新製品を発表しており、After NAB Showでもそうした新製品のほか、TeranexやATEM、DaVinci Resolve 12.5などの最新バージョンを出展している。

主な新製品としては、Blackmagic Video Assist 4Kレコーダーや、URSA用7型ビューファインダーBlackmagic URSA Studio Viewfinder、4K動画データをエンコードして25枚までのSDメモリーカードに同時記録可能なBlackmagic Duplicator 4K、3G-SDI対応Blackmagic Micro Converter、Thunderboltキャプチャー再生ソリューションUltraStudio 4K Extreme 3など。

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Blackmagic Duplicator 4Kは、SD/HD/UHDフォーマットでの記録に対応したデュプリケーターで、4K対応のH.264エンコーダーを搭載しており、リアルタイムで最大25枚のSDメモリーカードに記録することができる。8GBのメモリーの場合約1時間のビデオファイルが収録が可能。入力は12G-SDI対応で、最大2160p60までのフレームレートでの書き込みが可能。同機をスタック接続することで、一度に数百枚のSDメモリーカードに同時記録することもできる。

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3G-SDI対応Blackmagic Micro Converter。8/10-bitの1080p60までのSD/HDフォーマットに対応しており、SDI to HDMIとHDMI to SDIの2タイプが用意されている。SDI to HDMIはSDI入力のループスルーを搭載しているほか、HDMI to SDIは2系統の3G-SDI出力を搭載している。エンベデッドオーディオやSDIリクロッキングを内蔵しているほか、電源はminiUSB端子より供給できる。

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バージョンアップによりユーザーインターフェイスが一新されたBlackmagic URSA Mini。今回のバージョンアップでは、ISO感度、ホワイトバランス、シャッターアングル、アイリス、フレームレート、フレームガイドなどの設定をすばやく調整できようになった。また、3D LUTを本体にプリセットすることで、LCDや、フロント、メインSDI出力に個別に適用可能になったほか、カメラの機能キーへのショートカット割り当てやFocus Assist機能の切り替え(ピーキングまたはカラー)、セーフエリアガイド表示、SDIオーバーレイ情報表示などに対応。

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1,000以上の改善点と250以上の新機能を含むメジャーアップデートされたDaVinci Resolve 12.5。スワップ/シャッフル編集、7つの新しいトリム操作、ペーストインサート、リップル上書きおよびアペンド編集に対応した拡張編集オーバーレイなどの新しい編集およびトリムツールが追加されたほか、ResolveFXプラグインなどを使用できるようになった。

また、オーディオ波形を使用した新しいクリップナビゲーションの採用、新しいメディア管理およびメタデータ機能の追加、カスタムリタイム・エフェクトや速度ランプの新しい作成方法の導入、DaVinci ResolveとFusionの間でビジュアルエフェクトのラウンドトリップを可能にする新しいFusion Connectコマンドなどが追加されている。

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ATEM6.8により、ATEMスイッチャーとHyperDeck Studioディスクレコーダーの機能を統合。HyperDeck Studioからのソースを完全にコントロールして、ライブプロダクションのスイッチャーワークフローに使用できるほか、ATEMスイッチャーで最大4台のHyperDeckをコントロール可能となった。また、各HyperDeckのクリップリストを確認したり、収録/再生を自動的にトリガーすることが可能。