放送機器展としてのInterBEEのメインストリームとなるコース。すでに一般的にも浸透しつつある4K、そしてこれからのOVER 4Kとなる6K、8Kへの対応。または世界的に注目されている最新のHDR映像、特にライブHDRなどを見据えた次世代放送へのアプローチが期待される。また放送・映画だけでなくYouTube映像などにも力を入れる企業が増える中で、今年の全世界的トレンドでもある放送のさらなる高解像度化に向けてIP化の波が今年のInterBEEにも色濃く反映されるだろう。

また放送局を含む各コンテンツホルダーの、IP配信向けの映像データセンター化が急務とされており、その部分でのIP化技術や製品には注目すべき。その他IP関連の技術トレンドや、すでに話題のHDR(ハイダイナミックレンジ)についても、PQもしくはHLG(ハイブリッド・ログ・ガンマ)といった先端技術への関心も増している。次の時代を担う高画質とその最新技術を一挙に見て回れるコース。

1 アドビ システムズ

(ブース#8502)

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9月のIBCで発表された、Adobe Creative Cloudの次期バージョンアップの機能拡張を中心に展開。複数人が同じプロジェクトで作業する際にユーザー同士のコネクティングを強化する機能チームプロジェクトや、After Effectsでのモーショングラフィックス制作の際のLive Textテンプレートはフォントやアニメーションなど全てのテキスト情報をAdobe Premiere Proでも使用できたり、Adobe Auditionで持っているノイズリダクションやコンプレッサー、イコライザーといった一部の機能をPremiere Proから直接操作できるようになるなど、各アプリケーションの連携強化を体験できる。

2 ドルビーラボラトリーズ

(ブース#8406)

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HDRの先導役であり同社の世界標準となりつつあるHDR技術、ドルビービジョンを中心に展示。今年8月末にはNTTぷららの映像配信サービス「ひかりTV」において、国内初のドルビービジョン対応の「Red Bull X-Fighters World Tour Stop Abu Dhabi 2015」、「行ってみたい!人気動物園」、「行ってみたい!人気水族館」の3作品の配信を開始。その他Amazon.comなどでもHDR番組を配信するなど、HDRと高色域を組み合わせた次世代映像の最先端を体験できる。

3 Blackmagic Design

(ブース#8216)

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9月に買収したオーディオポストプロダクションの老舗メーカーFairlightと、合成キーヤーソフトウェアのUltimatte各社の製品ととともに、今年のNAB、IBCで発表された新製品群を中心に展示。近年ライブソリューションに力を入れる同社は、スイッチャー群とともにTeranex AVなどの各種コンバーター製品も強化。その他、Video Assist2.2へのアップデートや合成ソフトウェアFusionのLinux対応版、同社のURSA Miniなどカメラファームウェアアップデートなどを体感できる。

4 キヤノン / キヤノンマーケティングジャパン

(ブース#7306)

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CINEMA EOS SYSTEMのフラッグシップ機、EOS C700を中心に展示。4K60pカメラ内収録に加えて、デュアルピクセルCMOS AFやHDR対応、さらに専用のCODEXレコーダーを装着することで、4K RAW 120pまでの収録が可能。またキヤノン初のアナモフィックレンズ対応だという、本格的ハイエンドシネマカメラが登場だ。その他放送用レンズでは、4K対応の27倍スタジオズームレンズのUHD-DIGISUPER 27など、最新製品を実機展示。

5 AJA Video

(ブース#7305)

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今秋に多くの新製品を発表しているAJA。IP分野にも積極的に新製品を送り込んで来ている。USB 3.0キャプチャデバイスU-TAPを始めとした各種ミニコンバーターや、コンパクトSDIルーターKUMO 6464、HDBaseTコンパクトブロックカメラRovoCamのワークフローの拡大、KiPro UltraでのAvid DNxHDサポートなど、最新ソリューションを展示。

6 RAID

(ブース#7202)

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本年度より正式にRED Digital Cinema社の正規国内代理店となったRAID。話題の実用8Kカメラ、RED WEAPON HELIUM 8K S35センサー搭載や、電子接点接続による周辺機器ラインナップDSMC2を中心に展示。また、SmallHD、INOVATIV、Tangent、Colorfront、Freeflyなどの同社の各種取り扱い製品も一堂に展示。

7 パナソニック / パナソニックシステムネットワークス

(ブース#6213)

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IP技術では同業各社との提携により、その範囲を広げているパナソニック。今年のカメラ製品では、IBCで正式発表されたハンドヘルドカムコーダーの新製品群を中心に展示。業界最広角レンズの24mm光学20倍レンズを配した4K60pが収録可能なAG-UX180、広角24.5mm光学15倍レンズ4K30p対応のAG-UX90を実機展示。

8 ソニー / ソニービジネスソリューション

(ブース#4406)

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IPデータセンターとしてのトータルソリューションを展開。IPデータセンターのモデルや、各ブースコーナー(スイートも含む)全体をIP接続し、リモートプロダクション、リモートシェアリングといった次世代IP放送局のモデル展示を中心に、各ソリューションを展示。またカメラコーナーでは4K収録可能な2/3インチセンサー搭載のXDCAM最新機種PXW-Z450が4K60p出力対応で登場。1.0型Exmor R CMOSセンサーを搭載したマルチパーパスカメラの新機種として旋回型4KカラービデオカメラBRC-X1000なども展示。

9 アビッドテクノロジー

(ブース#3314)

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ソフトウェア定義型ストレージ・プラットフォーム「Avid NEXIS」の最新技術「Avid NEXIS | E5」は、大規模プロダクションや放送局向けのリアルタイム共同編集などハイパフォーマンスを提供するエンジン。その他、オーディオ編集システムPro Toolsの最新バージョン「Pro Tools 12.6」、「Pro Tools | HD」の最新ライセンスオプションなどを展示。

10 ATOMOS

(ブース#3219)

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今年のNABで登場した、SHOGUN INFERNOの実機が登場。すでにリリースされているSHOGUN FLAMEでは、パナソニックVaricam RAWの入力に対応したベータ版ファームウェアなどがすでに公開されているが、SHOGUN INFERNOでの対応も表明。4K30pまで対応予定。また富士フイルムX-T2のF-LogにAtomHDRが対応するなど、最新カメラ群との技術連携を体感できる。

※掲載しているブース写真は過去に開催されたイベントのものです。


Intro [Inter BEE 2016の歩き方] Bコース