PRONEWS

  • imgABOUT
  • imgTWI
  • imgFB
  • imgYTU

トップ > 特集 > [CES2017]Vol.01 デジタルサイネージを身にまとう時代へ

News

[CES2017]Vol.01 デジタルサイネージを身にまとう時代へ

2017-01-10 掲載

txt:西村真里子 / 編集部 構成:編集部

世界最大規模に開催されるCESの多様性

01_ces_00

今年50周年目を迎えたInternational CES(Consumer Electronics Show)。1月5日から8日(米国現地時間)の4日間、17万人規模の来場者が世界から集まる世界最大の国際家電見本市が、米国ラスベガスで開催されている。事前に1月3日(米国現地時間)よりプレス向けカンファレンスや招待制イベントが2日間に渡り行われた。一世代前の家電やテレビがCESの主役だった時代から、自動運転を始めとする自動車メーカーの最新技術や、VR/AR、音声入力などの台頭が目立つようになったのが今年のCESの特徴だった。映像に関しては目新しい発表はあまり見られなかったのが正直な所だ。

そんな中でもCPUやディスプレイの軽量化、安価化に伴い“身にまとえるデジタルサイネージ”プロダクトも多く目にするようになった。身にまとうウェアラブルデバイスとしてスマートウォッチが登場したのはいまから2、3年前のCESからだが、それは生体データを取ることを目的にしていた。今年目にしたウェアラブルデバイス達は、純粋にサイネージとしての価値を示していた。ここでは身にまとうサイネージと題していくつか紹介して行こう。その他今回の特集は以下の通りである。

POP-I E Inkディスプレイでマイサイネージを

01_ces_02

Eインクディスプレイを革製バックパックに編み込み、自分だけのオリジナルバッグを作れる「POP-I」はカリフォルニア、サンタモニカのスタートアップだ。HD 10インチ×4.7インチのE Inkディスプレイに自分のお気に入りの写真をスマホ上から選んで、バックパックに瞬時に反映できる。ユースケースとして話されたのは自分のペットの写真を入れたり、お気に入りの写真を入れたりしてEインクディスプレイに反映させると愛着の湧くバックパックが出来上がるという。私は猫を飼っているのだが、確かに愛猫の写真はいつでもどこでも自慢したいので、背中に写真を背負いながら多くの人に愛猫を褒めてもらえるという親バカスピリッツをくすぐられる。

そして「あなたの猫ちゃん、可愛いですね」と話すキッカケとなり、コミュニケーションが生まれるデバイスとも考えられる。そして本題であるデジタルサイネージ活用を考えると、自社のサービス、プロダクトを文字通り“背負い”ながら、人通りの多い界隈を歩くことにより宣伝につながる。ニューヨーク在住のデザイナーと組んでつくったファッショナブルなデジタルサイネージ「POP-I」は新たなサイネージの可能性を提示している。

VINCI“Connected”な生活の中心にヘッドフォンを!

01_ces_03

「“Connected”な生活の中心にヘッドフォンを!」と、Inspero Inc.「VINCI」の説明員は語る。このデバイスは、音声認識搭載、16GB容量、ノイズキャンセリング、ワイヤレス、人工知能、しかもスマホ不要のヘッドフォン型コンピューターでもある。音楽を聞きながら、雨が降り出しそうな場合には「傘の準備が必要だよ!」と話しかけられ、目的地に向かう電車が遅延している場合には「別ルートを紹介します」とナビゲーションしてくれたり。ヘッドフォン型であるからこそとてもスマートな“Connected”体験を提供してくれる。

スマートフォンが顔の横についているようイメージしてもらえるといいのだが、このデジタルサイネージ上から発信するメッセージは身近な人にはとてもインパクトがある。特に日本では満員電車の中でこのヘッドフォンからメッセージが流れたら思わず目に止めてしまうだろう。

COSMOヘルメット後頭部もサイネージに!?

01_ces_04

車のリアウィンドウにメッセージを出すデモンストレーションは1、2年前のCESで紹介されていたが、フランスのスタートアップが今年紹介していたのは、バイクのヘルメット用サイネージだ。COSMO社が提供するアタッチメントはヘルメットの後ろにつけるだけでいつブレーキを踏んだのか?わかるような仕組みになっている。もちろん安全面を優先するのが目的だが、いままで活用されてなかったヘルメット後頭部もサイネージとして利用できそうな可能性を感じる。

SAY WEAR 1.5インチOLEDディスプレイに自分のメッセージを

01_ces_05

最後に紹介するのは1.5インチOLEDディスプレイに自分のメッセージを詰め込めるイスラエルのスタートアップ「SAY WEAR」だ。ソーシャルメディア上だけの発言ではなく、リアルな空間でも自分の主張を伝えられるようにと開発したのがこのデバイスだ。ネット上の人格とリアルな人格を使い分けたい人もいるかもしれないが、どうしても伝えたいメッセージがある場合はスマホ経由でこのペンダント型ディスプレイに表示をすることができるものである。

上記で紹介したバックパック型、ヘッドフォン型、ヘルメット型に比べると、より身近な人に見てもらうためのメディアなので、この場所をサイネージとして使うことにより影響力は大きくなる。例えば、「SAY WEAR」を身につけた人との会話の中で、このディスプレイ上からおすすめのラーメン屋などが表示されていたらコミュニケーション終了後にその店に向かってしまうかもしれない。勉強会やイベントが多いこのご時世では、イベント告知がさり気なくされていたら認知拡大にもつながるだろう。

ウェアラブルデバイスは生体データの入力装置から、デジタルサイネージ利用へと活用幅を広げている。小型、安価なデバイスが多いので、無料バラマキ型にして情報一斉配信する広告モデルにするのも面白いかもしれない。かつての広告塔たる“サンドイッチマン”はデジタルデバイスをまとって蘇りそうである。

txt:西村真里子 / 編集部 構成:編集部
[CES2017] Vol.02

[ Category : , ]
[ DATE : 2017-01-10 ]
[ TAG : ]

この記事に関連する記事一覧

[SXSW2018]Vol.09 ウェス・アンダーソン最新作「犬ヶ島」で大団円〜Film部門成功の理由

txt:宮川麻衣子(未来予報)with Tom INOKAWAa.k.a.猪蔵 / 構成:編集部 Filmは大作とローカル作品をバランス良く共存させることに成功している ... 続きを読む

[SXSW2018]Vol.08 SXSWを楽しむための秘訣は、全てに争わないこと。五感で感じること

txt:宮川麻衣子(未来予報) 構成:編集部 SXSWへ7回目の参加となった今年、常にその変化を感じながらも、今年は自分にとってより大きな転換を感じた年だった。イベントは水物... 続きを読む

[SXSW2018]Vol.07 成熟しはじめたVR市場から見る、これから必要となる新しい視点と倫理

txt:曽我浩太郎(未来予報) 構成:編集部 気になるVRについても考えてみよう SXSWが開催前に発表した2018年のトレンドの一つとして「THE VR MARKET... 続きを読む

[SXSW2018]Vol.06 SXSW発バリー・ジェンキンス監督が語るアカデミー作品賞「Moonlight」までの軌跡

txt:Kana YAMAMOTO 構成:編集部 やはり豊作だった25周年を迎えるFilm部門 フィルム、インタラクティブ、ミュージックの祭典SXSW。今年25周年を迎えた... 続きを読む

[SXSW2018]Vol.05 人気ドラマ「ウエストワールド」セッションにイーロン・マスク飛び入り参加。ただ上映するだけではないSXSWが仕掛けの巧妙さ

txt:宮川麻衣子(未来予報) 構成:編集部 映画もドラマもプレミア上映。インフルエンサーを取り込む仕掛けがそこに! Westworldのクリエイティブチームと... 続きを読む

[SXSW2018]Vol.04 未来の議論を誘発させる実験的なストーリーテリングを世界中が求めている〜音楽と映像そしてインタラクティブの融合領域

txt:曽我浩太郎(未来予報) 構成:編集部 未来学者たちの「ポスト・テクノロジー化」を象徴するSXSW2018 「シンギュラリティ(人工知能が人間を越える技術的特異点... 続きを読む

[CP+2018]Vol.03 ブラッシュアップされたカメラ、レンズ製品に注目。やっぱりレンズが好き!

技術の進歩により高クオリティな製品が多数登場 多少風が強いものの引き続き快晴のみなとみらいのCP+会場。3日目の今日は再びメイン会場に戻ってレポートを再開しよう。 カメ... 続きを読む

[CP+2018]Vol.02 プロ向け動画エリアで各社映像機材を堪能する

別会場だからこそ堪能できる機材の世界 昨日の朝は暴風雨の影響で交通機関の乱れがあり、会場まで来るのが大変だったが今日は朝から快晴で気温もそれほど低くなく非常に気持ちの... 続きを読む

[CP+2018]シグマブース:14-24mm F2.8 DG HSM | Artなど9本の新製品レンズラインナップを発表展示

シグマブース 360°全天球動画 RICOH THETA Sで撮影した360°全天球動画です。視点変更機能を利用するにはPC版Google Chromeブラウザおよび... 続きを読む

特集記事

NAB2018 スペシャルレポート NAB2018
世界最大の放送機器展覧会「2018 NAB Show(NAB2018)」をレポート。
Your Choice?GH5 or GH5S Your Choice?GH5 or GH5S
映像業界で活躍中のカメラマンやディレクターに聞く「GH5」と「GH5S」の選び方。
SXSW2018 SXSW2018
米国テキサス州オースティンで開催されたSXSWをレポート。
CP+2018 CP+2018
パシフィコ横浜にて開催されたカメラと写真の総合展示会「CP+2018」をレポート。
新世紀シネマレンズ漂流:最新単焦点レンズ編 新世紀シネマレンズ漂流:最新単焦点レンズ編
2017年から2018年にかけて発売する、人気のスチルカメラ用レンズも含めた最新の単焦点シネレンズを紹介。
CES2018 CES2018
米国ラスベガスで開催された世界最大の国際家電見本市 CES2018をレポート。
最新カメラ探訪2018 最新カメラ探訪2018
国内3大メーカーが世に問う「映像表現を進化させるプロダクト」とは?最新カメラ事情を紹介。
PRONEWS AWARD 2017 PRONEWS AWARD 2017
2017年は映像業界にとってどのような年だったのか。PRONEWS AWARDで部門ごとに振り返る。
Inter BEE 2017 Inter BEE 2017
千葉幕張メッセにて開催されるInterBEE2017をレポート。
InterBEE2017の歩き方 InterBEE2017の歩き方
目的に合わせたブースをピックアップし、最小限の力で最大の効果が得られる最強の「Inter BEE 2017の歩き方」を紹介。
inside DaVinci 14 inside DaVinci 14
4月に行われたNAB2017にて発表となったDaVinci Resolve 14を紹介。
SIGGRAPH2016 How to Media Composer | First
誰でも無料で使えるAvid Media Composer | Firstのセットアップ方法や、使い勝手を解説していく。
QBEE2016 BIRTV 2017
中国・北京で開催されたアジア地区ではInterBEEと並ぶ大規模な放送機器展 BIRTVをレポート。
SIGGRAPH2017 SIGGRAPH2017
世界最大のCGとインタラクティブ技術の学会・展示会SIGGRAPH2017をレポート。
THE ROAD TO VR THE ROAD TO VR
幅広いジャンルで活用されているVRが、いかに普及、どのように進化していくのかを考える。

トップ > 特集 > [CES2017]Vol.01 デジタルサイネージを身にまとう時代へ