[After Beat NAB SHOW 2018]Vol.02 After NAB Show Tokyo 2018レポート02
2018-06-01 掲載

AfterNABの会場はコンパクトではあるものの、50社近いメーカーが出展している。前回に引き続きブースの紹介をしていこう。
エーディテクノ

エーディテクノは12G-SDI対応12.5型4K IPS液晶モニターUH1250Sや、3G-SDI入出力対応フルHD液晶パネル搭載の31.5型ワイド業務用マルチメディアディスプレイSL3150S、4K対応15.6型業務用マルチメディアディスプレイUH1560のほか、DIGITAL FORECAST社の12G-SDI対応光延長器や分配器、光延長器などを出展した。


バイオス

バイオスは新製品としてThunderbolt3対応ストレージEclair PRO EP106TB3(4月発売の)およびEclair PRO EP112T(5月発売の)の2モデルを国内初出展したほか、8月発売予定のSecure Lock Managemene System搭載バッファローコラボレーションモデルを出展した。Secure Lock Managemene SystemはオプションICカードのほか、SuicaやEdy、おサイフケータイ対応スマートフォンなどを使ってHDDのロックを解除するもので、面倒なパスワード入力を使用しなくても手持ちのICカードをキーとすることができる。


ATV

ATVはHDMI2.0対応の2チャンネル1M/EのAVミキサーA-PRO-1のほかSDIやHDMIに対応した4チャンネルAVミキサーA-PRO-4、8チャンネルマルチフォーマットビデオスイッチャーMS-8や各種コンバーターなどを出展した。
A-PRO-1は、4K(UHD)60p対応のAVミキサーで各種合成、静止画、4K/HD間のUP&DOWNコンバート、フレームレート変換、リモート制御、複数台連動、信号断による自動切換などの機能を搭載。またシステムの構築や信号断時のバックアップ用途にも利用可能なミニスイッチャーとなっている。


AWSエレメンタル

AWSエレメンタルは、Amazon Web Services傘下の会社で、メディア処理技術をクラウドコンピューティングにフル活用した新しいクラウドビデオサービスAWS Media Servicesや、画質クオリティを保ちながら、可能な限りビットレートを下げるクオリティQVBR技術、OTT配信事業者のメディア管理を一本化できる、MEPG-DASH互換CMAF規格、加入者にスマートフォン、タブレット、コンピュータでWebTVを提供するエンドツーエンドソリューションInsysGOなどを出展した。


ジャパンマテリアル

ジャパンマテリアルは放送・業務用映像機器のほか半導体や液晶などに欠かせないガス供給システムや会議中継システム、デジタルサイネージシステムなどを扱っており、こうした機器やシステムの保守なども行っている。After NABでは、Matrox社のグラフィックボードやビジュアルリサーチ社グラフィック編集システムKarismaRDL、ブロードデザインのマルチフォーマットディスクレコーダーD-Stream LTなどを出展した。


伊藤忠ケーブルシステム

伊藤忠ケーブルシステムは、ファイルベース自動QCツールPulsarやファイルベースクオリティチェッカーBitNoteのほか、既設のNLEシステムを使ったインジェストソフトウェアCinegy Capture PRO、LTO LTFSニアラインアーカイブシステムDNAevolution、クラウドエンコードサービスAV1/ Bitmovinなどを出展した。こうした製品はケーブルテレビ局などで要となる製品となっており、他社との差別化につながっている。


共信コミュニケーションズ

共信コミュニケーションズは、放送のほか医療や公官庁などに向け様々なシステムを納品しているが、今回は4K/8K制作に必要なシステムとしてハイエンドフィニッシングシステムSGO Mistika/Quantumや、4K/HD対応編集システムMedia Composer、NEXIS | PRO、合成・VFXソフトウェアBlackmagic DesignのDaVinci Resolve 15などを出展した。



テクノハウス

テクノハウスはテレビ局やラジオ局のシステム構築のほか、こうしたシステムを組むうえでキーとなる製品の販売代理店などを行っており、今回はiOSおよびAndoroid端末に対応したライブ中継アプリケーションMojoPro/Appや、UHDエンコーダーAviwest HE4000のほか、Evertzのクロスコンバーターなどを出展した。



東通インターナショナル

東通インターナショナルは、放送システムのほかヘリコプター撮影システムなどを扱っているが、今回のAfterNABではキャラクタージェネレーターD.O.T PostとBlackmagic DesignのATEMスイッチャーを連携させたシステムのほか、キャプチャー&トランスコーダーシステムmxfSPEEDRAIL、SDIにエンベデッドされたオーディオチャンネルの選択やダウンミックスなどが行えるRenegadeのM3Gなどを出展した。



AfterNABを終えて
今年はテクノハウスや東通インターナショナルのほか、伊藤忠ケーブルシステム、共信コミュニケーションズといったSI系のブースが多かったのが特徴といえよう。After NAB ShowはNABで出展されていた新製品をいち早く取り入れて、プロダクションなどに最新の設備やシステムとして提供するプレゼンテーションの場として最適なのかもしれない。
ラスベガスで開催されたNAB2018では、IPやHDR、VRなどがトレンドとなっていたが、AfterNABではこうした将来的なものより今現在必要とされている製品が多く、AfterNABといってもだいぶ性格が異なるようだ。このあたりのコントラストは開催する場所にも起因するのかもしれない。そのあたりを比較するうえでも次回はNABでのトレンドを中心にレポートしていこうと思う。
txt:稲田出 構成:編集部
[ Category : SPECIAL ]
[ DATE : 2018-06-01 ]
[ TAG : After NAB Show NAB2018 After Beat NAB SHOW 2018]
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