会社の空きスペースを配信スタジオ化する動きがトレンド!?

コロナ禍によって「人と人とがひとつの場所へ集まることが難しくなった」ことで、企業の「テレワーク」導入が進みました。

その結果、オンラインで活用するためにオフィス規模縮小や、会議室をはじめ、社内の空きスペースをライブ配信やウェビナーのスタジオに変える企業も多くなっています。

自社で定期的にライブ配信やウェビナーを始めることになり、今まで未経験のウェビナー運営を突然上司から任される…そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。

突然の無茶振りな業務指示に「何から始めれば良いか?」「機材選びはどうしたら良いか?」「どんな機材が必要となるのか?」と情報収集に苦労する人も多いようです。

近年、ライブ配信やウェビナーで必要となるビデオ・スイッチャーやオーディオミキサー、ビデオキャプチャ機器、そして、ライブストリーミング専用機器などの多くは低価格が進み、高機能な機材を揃えやすくなりました。

ライブ配信やウェビナーをオンラインで開催し、参加者に満足度の高いクオリティー(高音質・高画質)で見てもらうためには、ある程度の機材の準備が必要となります。

さまざまな機材を組み合わせることによって実現されるライブ配信やウェビナーを自社でも取り組むには、まずこの「機材選択」が大きなハードルとなります。

ライブ配信やウェビナーで必要となる機材例

では、どのような機材が必要なのでしょうか?

私がライブ配信やウェビナーの現場で使用する機材をリストアップすると下記のようになります。

このケースは、司会者と登壇者が1人ずつで、遠隔のパネリストがいない(単方向での)Zoomウェビナーで使用した機材のリストです。

機材リスト

■映像機器

  • ビデオカメラ + ACアダプター
    ・HDMIケーブル(→ビデオスイッチャー)
    ・ズームリモコン※必要があれば
  • 三脚
  • ビデオスイッチャー + ACアダプター
    ・HDMIケーブル(→マルチビューモニター)
    ・HDMIケーブル(→HDMIビデオキャプチャー)
  • マルチビューモニタ + ACアダプター
  • HDMIビデオキャプチャー
    ・USB3.0ケーブル

■音響機器

  • マイク(1)
    ・XLRケーブル(→オーディオミキサー)
    ・マイクスタンド
  • マイク(2)
    ・XLRケーブル(→オーディオミキサー)
    ・マイクスタンド
  • オーディオプレーヤー※iPodなど
    ・ステレオミニ→RCAケーブル(→オーディオミキサー)
    ・充電ケーブル
  • オーディオミキサー + ACアダプター

■配信機器

  • パネリスト権限PC + ACアダプター
    ・LANケーブル(→LANハブ)
  • 視聴者権限PC + ACアダプター
    ・LANケーブル(→LANハブ)
  • LANハブ + ACアダプター
    ・LANケーブル(→WAN)

■その他

  • 講演者スライドPC + ACアダプター
    ・HDMIケーブル
  • プログラムアウトモニター + ACアダプター
  • 運営スライドPC + ACアダプター
    ・LANケーブル(→LANハブ)
  • 電源タップ
  • 照明機材と照明スタンド※必要があれば

ライブ配信やウェビナーに必要な主要機材は、映像機器は「カメラ」「ビデオ・スイッチャー」「ビデオキャプチャー」など、音響機器は「マイク」と「オーディオミキサー」、配信機器はライブ配信やウェビナーの映像音声をZoomやYouTubeなどへ送出するための「配信マシン」が挙げられます。

これ以外に、カメラを自立するための「三脚」や「ズームリモコン」のほか、ビデオスイッチャーを操作するために必要となる「モニター(マルチビューモニター)」、視聴者に映し出されている映像を確認する「モニター(プログラムアウトモニター)」など。

そして、場合によっては「照明」や「照明スタンド」、さらには、映像機器をお互いにつなぐ「HDMIケーブル」や音響機器をつなぐ「XLR(キャノン)ケーブル」、ネットワークをつなぐ「LANケーブル」などのケーブルも用意する必要があるでしょう。

電源タップも意外に忘れがちです。

この機材リストはあくまでも一例で、ここでは「カメラ」の台数は1台となっているのですが、もちろんライブ配信やウェビナーの内容によってその台数を増やすこともあります。

ウェビナーを想定した機材選定、セッティング、配信までをやってみた

さて実施に、上記で紹介した機材でZoomでのウェビナー実施方法を紹介します。

今回の機材セッティングで登場するビデオスイッチャーは、ライブ配信やウェビナー配信の仕事を行う際に私が現場で活用している RolandのHDビデオ・スイッチャー「V-8HD」です。

    
配信機材の配線図
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V-8HDの8つある映像入力端子(INPUT1-8)へは各ビデオカメラや講演者のスライドのパソコン(=講演者スライドPC)、開始前や終了後に進行上必要なスライド(いわゆる「蓋絵」と呼ばれるものなど)を投影するためのパソコン(=運営スライドPC)をHDMIケーブルでつないでいます。

さらに、つないだ二本のマイクとXLRケーブルを、オーディオプレイヤーをステレオミニ→フォンケーブルでオーディオミキサーへ接続。そして、オーディオミキサーのSTEREO OUT端子からXLRケーブルでレベルコンバーターへ。さらに、レベルコンバーターからV-8HDの音声入力端子(AUDIO IN L/R)へRCAケーブルでつなぎ音声を入力します。

3つの映像出力端子(OUTPUT1-3)には、入力されている映像や音声を確認したり、V-8HDを操作するマルチビューモニターをOUTPUT 3へ、OUTPUT1-2には参加者がZoomを通じて見ている最終的な映像を確認するためのプログラムアウトモニターと、ビデオスイッチャーから出力される映像音声をホスト/パネリスト権限PC(配信マシン)へ入力するために必要となるビデオキャプチャーをそれぞれHDMIケーブルで接続。

ホスト/パネリスト権限PC(配信マシン)からLANケーブルとLANハブなどを経由してインターネットを通じてZoomへ接続し、成立させます。

Zoomウェビナーの設定

予めZoomのアカウントは、プロプラン以上にする、ウェビナーオプションが必要となります。Zoomへログインして「マイアカウント」→「ウェビナー」→「ウェビナーをスケジュールする」を選択します。

    
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タイトルとなる「トピック」、ウェビナーの概要説明として「説明(任意)」を入力し、開催日時や所要時間などの必要事項を設定したのちに、ページ一番下にある「スケジュール」ボタンをクリックすることで、ウェビナーのスケジュールを設定できます。

私の場合、ウェビナーをスケジュールするとき、少なくとも「ウェビナー」の「実践セッションを有効にする」「画面共有ビデオ用にHDビデオを有効にする」はチェックを入れ、あとは必要に応じて「質疑応答」などの選択肢をオンにして機能を有効にしています。皆さんのお好み(シーン)に応じて設定をしてください。

Zoomウェビナーの起動

    
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ウェビナーのスケジュールと機材のセットアップが終わり、Zoomウェビナーを起動するには、Zoomへログインして「マイアカウント」→「ウェビナー」から先に設定をしたウェビナーの右にある「開始」ボタンをクリック。その後、Zoomのアプリケーションが起動し、ウェビナーへ入ることができます。

ウェビナーへ入った後に、Zoomアプリケーションの「ビデオ設定」画面から「カメラ」を利用しているビデオキャプチャーを選択することで、ビデオスイッチャーから出力される映像を、「オーディオ設定」ではマイクもビデオキャプチャーを選択することを忘れずに行います。

ここで、ウェビナーの設定におけるトピックとして、Zoomウェビナーの設定で紹介した「実践セッションを有効にする」をオンにしておくことで、参加者が入室してくる前のウェビナールームの状態(=実践セッション)を作り出すことができます。

実践セッション(Zoomウェビナーのルーム上では「練習セッション」と表記されます)の間に、ビデオスイッチャーからの映像音声がビデオキャプチャーを通じて正しく入力されているかなど、事前チェックをここで行い、本番に備えることをおすすめします。

そして、事前チェックが終わり、Zoomアプリケーション上に表示されている「練習セッションに参加しています」の横にある「ウェビナーを開始」ボタンを選択すると、ウェビナーに参加する人たちがウェビナールームへ入室できる仕組みです。

この「実践セッションを有効にする」設定はウェビナーをスケジュールするときに予め設定しておく必要があります。Zoomウェビナーを起動する前に、念のためウェビナーのスケジュール設定をもう一度確認し、「実践セッションを有効にする」のチェックがオンなのかオフなのかを確認すると良いでしょう。


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