5GとConnectedを前提に、どう"脱皮"する?

今回は、Vol.02のソニープレスカンファレンスからLGやSamsungなどを通して見えてくることを取り上げていきたい。ソニーは、2年前のCES2020でプロトタイプとして発表した「VISION-S 01」に加え、SUVタイプのバッテリEV試作車両「VISION-S 02」を発表。2022年春に「ソニーモビリティ株式会社」を設立するスピード感で、本格的にモビリティ領域へ参入する発表を行い、会場を沸かせた。

もちろん、SUV型でも車内外に搭載されたイメージング・センシング技術やヒューマンマシンインタフェース(HMI)システム等、安全性やユーザーエクスペリエンスへの最先端技術の投入を行うことは変わらない。

走行中での機能を強調した発表時と比べると、今回はよりいっそう停車中の車を1つのパーソナルな空間として捉え、「ライフスタイルの中で、誰に、どう楽しんでもらうか」という"脱皮"が行われている。

「360 Reality Audio」での没入感ある音楽体験、映像配信サービス「BRAVIA CORE for VISION-S」による映像視聴体験、自宅のPlayStation®にリモート接続するゲーム体験といった「プレミアムなエクスペリエンス」を提供。

Vol.1のTech Trends To Watchのトピックでもあった「レベルアップした生活者へのプレミアムな体験」ともつながり、この潮流の中でSonyはどうConnectedを彩るかを示した。

CES2022では、テクノロジーの浸透を前提とし、各社が「私たちはあなたの生活をこのように彩ります」と具体的な提案を見せ、機能や少し先の未来を語る段階から"脱皮"させた姿の競演に移ったといえる。

家の中をもっと楽しく、便利に

2020~21年は、外出や行動に制約があった一方、ストリーミングサービスの台頭も含め、家の中でより快適に楽しく過ごす価値に多くの人が気づいたのではないだろうか。

まだ先行きの不透明さがある中、LGとSamsungは「家の中をもっと楽しく、便利に」にフォーカスをした発表となった。

例えば、同じMobilityでも、LG「OMNIPOD」はリビングの延長線上にあるようなパーソナルスペースとして扱い、「ライフスタイルをより便利にするConnected Car」の姿を示している。

北米で販売するスマートTVでは、ディスプレイを通じた「体験」を強化。

「NVIDIA GeForce」を使った快適なゲーム環境など、エンターテインメント性のあるものだけではなく、エクササイズバイクとオンラインフィットネスの「Peloton」との連携コンテンツ、「Independa」と連携したシニア向けのテレヘルスケアなど、コロナ禍で高まった健康管理ニーズに応えたサービス提供を行う。

ユーザーが自社製品と接する際、単なる視聴利用を超えた体験価値につながるよう、家の中で多様なニーズに応えられるプラットフォームへと舵を切ったといえる。

このようなテクノロジーの恩恵享受を2022年に語る際、世界規模の半導体不足の話題は避けて通れない。持続可能な生産体制の重要性を最も感じさせ、不足解消がテクノロジー普及の鍵となるため、Tech Trends To Watchでも、SamsungはグループとしてIntelやtsmcと共に半導体の生産強化への期待も受けた状況で、CES2022を迎えている。

SamsungのKeynoteでは、華やかな演出の中、「製品のライフサイクルでサステナビリティをいかに叶えるか」に半分近くの時間をしっかり割き、ゼロエミッションへの取り組みや、ちょっとかわいい造形のエコパッケージングプログラムなども紹介。

後半は、「家の中を自分らしくもっと楽しく」が詰まった製品や取り組みを紹介。 人々が日常のテクノロジーとの関係を再定義する方法を見つけ、よりパーソナライズされた体験を提供していく取り組みの一つとして、スマート家電やデジタルデバイスなどを、もっと自分のスタイルやニーズに合わせてよりカスタマイズして使いたいニーズを理解し、自分仕様にして使うことを叶える「#YouMake」プロジェクトも発表。

ドア色を12色から選べるBESPOKE Refrigeratorなど等、カラフルに楽しめる。

特に、心惹かれたのはこのポータブルプロジェクター「The Freestyle」だ。

プロジェクター、スマートスピーカー、照明デバイスと3つの機能があり、Samsung端末でなくてもWi-Fi環境があれば使えるとのこと。 重さは約830gと軽量、180°回転が可能なスタンドを備え、壁や天井、床など、あらゆるスペースを簡単にスクリーン化できる。オートキーストーンやキャリブレーション、フォーカスなども備えているのは、ホームユースにはとてもありがたい。

画質はフルHD対応、画面サイズは30インチから最大100インチ(投影距離:約2.7m)まで可能。周囲では「スポーツやライブの推し映像を等身大で」と「推し活捗る系」の使い道を想起する人が多発したので、好きな対象や癒される映像を眺めて眠るのにもぴったりかもしれない。USB-PDと50W/20V以上の出力の外部バッテリーでも使え、キャンプなど屋外での利用も楽しめる。コンパクトで夢が広がるアイテムだ。

Connectedが当たり前になった前提で各社から行われた、「先端技術をどう活かし、機能だけではなくどのようなシーンのユーザーとどんな体験を彩るのか」に落とし込んで発表されたプロダクトの一部を、今年中に手に取ることができるワクワクも感じるCES2022だ。