ソニーは、NABやIBCに引き続きBelieve Beyond HDをテーマに、XDCAMを中心としたトータルファイルベースワークフローや8K CMOSイメージセンサーを搭載したCineAlta F65、3DショルダーカムコーダーPMW-TD300、マルチフォーマットポータブルカメラHDC-2500、SRMASTERシリーズ、有機ELマスターモニターなどを出展した。

HDCAM-SR関連製品として新開発の8kセンサーを搭載したCineAltaカメラF65 / F65RSのほか、ポータブルレコーダーSR-R1 / SR-R4、ストレージユニットSR-R1000、データストレージトランスファーユニットSRPC-5 / SR-PC4のほか1TBまで各種ラインナップされたSRMemoryなど、SRMASTERはフルラインアップで出展した。

CineAltaカメラF65

CineAltaカメラF65。F65RSはロータリーシャッターが搭載されたモデル

SR-PC4

データストレージトランスファーユニットSR-PC4。HD-SDI出力を装備し、SRMemory収録素材のマスターモニターによる画質確認が可能。GbEネットワーク経由で高速転送が可能なほか、eSATA接続によりHDDへのコピーが可能

SR-R1

3G-SDIデュアルリンクを装備したポータブルレコーダーSR-R1

SR-R1のコンパネ部分

ポータブルレコーダーSR-R1のコンパネ部分。オプションでSR-HQ(880Mbps)、非圧縮記録にも対応可能

SR-R1000

RGB/3Dから2Kや4Kまで、さまざまなフォーマットのマルチチャンネル運用に対応したストレージユニットSR-R1000

ブース裏の目立たないところに展示してあったにもかかわらずいつも人垣ができていたのが有機ELモニターTRIMASTER ELである。液晶モニターはCRTにとって変わるかに見えたが、マスターモニターとしてCRTを超えることができず、有機ELやSEDに期待がかかっていたが、SEDは数年前に戦線離脱。ソニーが満を持して開発したのがTRIMASTER ELシリーズのラインアップといえるだろう。

今回新たに出品されたのは、最上位モデルBVM-Eシリーズのほか、番組制作や各種放送業務における標準器としての機能とスペックを備えたBVM-Fシリーズの2機種。既に発売されているピクチャーモニターPVMシリーズと併せて豊富なラインナップとなった。

BVM-Eシリーズ

有機ELマスターモニターBVM-Eシリーズ

XDCAMシリーズとしてはSSDを採用したXDS-PD2000のほかHDDを内蔵ストレージとしたXDS-PD1000/1000を新製品として出展。収録・再生・ネットワーク/ファイルオペレーションを同時に行うマルチタスクオペレーションを展開したほか、プロフェッショナルディスクライブラリーXDJ-1000や4層ライトワンス型プロフェッショナルディスクPFD128QLWといったストレージやアーカイブに向けたソリューションも紹介。これにより、XDCAMラインアップの拡充を図り、撮影から編集・送出・アーカイブまで、ファイルベースワークフローを実現する多彩なソリューションを披露した。

多連装カートリッジとドライブユニット

参考出品された多連装カートリッジとドライブユニット

HDC-2500

3G光ファイバー伝送を標準搭載したマルチフォーマットポータブルカメラHDC-2500

HDC-2500の背面コネクター

マルチフォーマットポータブルカメラHDC-2500の背面コネクター

MVS-7000Xシリーズ

マルチフォーマットスイッチャーMVS-7000Xシリーズ。全てのMVSシリーズで共通のコントロールパネルが使用可能。3Gbpsシングルリンクでの運用も可能にした中規模から大規模システム向けマルチフォーマットスイッチャープロセッサーMVS-7000Xを出展

PMW-TD300

3DショルダーカムコーダーPMW-TD300。撮像素子に1/2型Exmorを採用した3版式カメラを2基搭載。XDCAM EXシリーズ共通のMPEG2 HD方式を採用しており、2枚のカードに左右それぞれの映像を収録。

SCL-Z18×140

PMW-F3用のパワーズームレンズSCL-Z18×140。焦点距離 18~252mm、開放T3.8

MCS-8M

マルチフォーマットコンパクトスイッチャーMCS-8M。8入力・4出力の1M/Eスイッチャーとオーディオミキサーを一体化したオールインワン型スイッチャー。入力はHD-SDI 4系統、HDMI 3系統、DVI-I 1系統に対応