昨年から設けたこのCコース/プロスーマ・ネクストソリューションは、従来の映像制作専業者ではなく、主業となる本業をPRするためのメディア制作、もしくは教育ツールなどの一つとして自社内でのインハウス型での映像制作を始めている企業、もしくは写真業、Web制作、デザインなどから映像制作へ参入している企業を対象としたコースだ。アマチュアでもなく映像制作のプロでもないという立ち位置ながら、最近ではライブ配信やWebプロモーションで映像(音響を含む)制作が必須なケースが飛躍的に増加している。

こうした流れからも、この市場が求める製品は、プロ仕様のクオリティを持つ品質でありながら、映像制作の初心者でも解り易くて使いやすいという汎用性の高い製品が求められている。これからの映像制作業界の新たな市場を開拓している分野でもあり、また従来のプロフェッショナルにとっても高機能で使い易い製品群を紹介する。

1
ハイ・リゾリューション

(ブース#4608)



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米MOTU社の「Digital Performer 8」では新しいビデオエンジンを搭載、これまでのサウンド系中心のツール群だけでなく、ビデオ制作関連製品にも力を入れている。「V4HD」は、HD-SDI入出力やHDMI出力など豊富なビデオ機能と、エンベッドオーディオの変換なども可能なオーディオ機能を併せ持つ、ビデオ・オーディオインターフェイス。Final Cut ProとPremiere Proのビデオインターフェイスとして機能するほか、単体使用でのHD/SDのアップ/ダウンコンバージョン等が可能。
2
ローランド

(ブース#4616)



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操作性の高いビデオスイッチャーなど映像、音響どちらの分野でもプロスーマ関連機材を代表するメーカー、ローランド。新製品としては、マルチフォーマット・ビデオ・プレゼンター 「PR-800HD」、放送設備用オーディオ・レコーダー「AR-3000SD」が発表された。会場で見る事が可能だ。今年は、3G/HD/SD-SDIとHDMI、USB3.0出力も装備した、音と映像を一台で扱えるUSTREAMなどのハイエンドライブ配信にも対応する、A3サイズのコンパクトなAVミキサーの新製品「VR-50HD」や、今年初頭に発売された、ロスレス変換のVC-1各種ビデオコンバーターシリーズ、そして多業種のプロシューマ機材として、またCATVなどにも導入が進んでいるビデオ編集システムの定番「DV-7HD」等々、最新ソリューションなどを展示。
3
銀一

(ブース#5608)



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ステディカム国内販売代理店として有名な銀一。その他にもTiffenを始め、Chrosziel、CINEVATE、Lowel、CamCaddieなどの輸入代理店。今年は好例のステディカム試用コーナーに加えて、今夏に価格改定されたステディカムマーリン2や、Tether Tools社の現場用アクセサリーとしてラップトップや小物を置くのに便利な「テザーテーブルエアロシリーズ」など小物類なども数多く出展予定。
4
ケンコープロフェッショナルイメージング

(ブース#6405)



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ケンコープロフェッショナルイメージング(KPI)は昨年末に、駒村商会の写真機材、放送機器、産業関連ビジネス事業の譲渡を受け、取り扱い品目を大幅拡大。dedolight、Century Optics、matthews、Hoodmanなど、40社に近いメーカー製品を取扱う。注目は、トルコの小型撮影サポート機材メーカーedelkrone社の製品群や、この秋に正式発売になった、Tokina初のシネマATXレンズ「16-28 T3.0ワイドアングルズーム」など。
5
PROTECH(日本ビデオシステム)

(ブース#6501)



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PROTECHのブランド名で、ベストセラー商品のBNC接続式インカムシステム「FD-400A」や電源回り込みノイズをカットする「ノイズイーターNC400」、その他HDモニターなど、現場の撮影に直接作用する製品を作り続けている日本ビデオシステム。今年の目玉は、ソニー「PMW-F55」やキヤノン「EOS C500」で4K中継を遅延ロス無く行うことができる、ハイエンド向けの4K光コンバージョンシステムによるシステムカメラ。
6
ブラックマジックデザイン

(ブース#7105)



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毎年新製品の話題に事欠かないブラックマジックデザイン社。8月に発売開始となったBlackmagic Pocket Cinema Cameraを始め、キーアイテムとなるBMCCも、こまめにバージョンアップをくり返し、最近ではCinemaDNG RAWの品質の高さとDaVinci Resolveとの相性などで、ハイエンド現場のサブ機としても使用され始めている。またULTRA HD(4K)や6G-SDIに対応した製品もいち早くリリース。また、いまやカラーグレーディングシステムのスタンダード「DaVinci Resolve 10」の新機能にも注目。
7
グラスバレー

(ブース#7316)



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放送機器部門では、今年のNABで初公開された、ノンリニアライブプロダクションセンター「GV Director」や、デジタル・ディスクレコーダー「T2」の新生ラインナップの紹介。また国産ノンリニア編集ソフトウェアとして人気の高い「EDIUS」は今夏に「EDIUS 7」へメジャーバージョンアップ。ソニーのXAVCなど最新コーデックへのいち早い対応や4K編集サポート、リアルタイム・マルチレイヤー編集などの新機能を搭載。
8
キヤノン/キヤノンマーケティングジャパン

(ブース#8322)



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いまやシネマカメラの定番となったCINEMA EOS SYSTEM。4K対応のEOS C500も注目だが、ウエディングや企業VP制作の現場で数多く導入されているEOS C100、現在最もコンパクトに4K撮影が可能なEOS-1D Cにも大きな注目が集まる。さらに12月に発売予定の単焦点35mmレンズなど、全10種のラインナップが充実したEFシネマレンズシリーズなどもハンズオンコーナーを設けて展示予定。有名監督なども登場予定のイベントステージも注目だ。
9
ATOMOS

(ブース#8125)



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コンパクトな4:2:2外部レコーダーで定評のあるATOMOS。HDMI対応のNINJA2は、キヤノンEOS 5D MarkIIIのインプットカラーコレクションやオーディオディレイオプション、ソニーFS700のHDMI録画スタート/ストップトリガーに対応したAtom OS 4.2へ、SAMURAI BLADEは5.03へそれぞれアップグレードし、より操作性が向上した。新製品では日本初お目見えとなる、モニターカラーキャリブレーションシステム「ATOMOS SPYDER」なども出展予定。
10
マンフロット

(ブース#8109)



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人気のフルードビデオ雲台の新製品500シリーズや柔軟性、スピード性に優れた仕様変更など汎用性も高い「SYMPLA」リグシリーズなど、DSLRムービー系の周辺機材ラインナップが豊富なマンフロット。どの製品も比較的安価ながら堅牢性が高く、プロフェッショナル仕様のエルゴノミックなデザインも人気だ。またiPhoneでのムービー撮影などでも活躍するiPhone5用ケース「KLYP」や小型のオシャレ三脚「PIXI」などのアイディア製品にも人気が集まりそうだ。

※掲載しているブース写真は過去に開催されたイベントのものです。


Bコース [Inter BEE 2013の歩き方] Dコース