波形/ベクトルモニターでビデオ業界ではなじみが深い同社だが、今年は4K対応のマルチ波形モニターLV 5490やマルチSDI/HDMIモニターLV 5382、マルチSDIモニターLV 5980といった従来からの波形/ベクトルモニター関連の測定機器のほか、ファイルベースでのクォリティチェックを行うソリューションFS 3140、複数拠点のTV信号品質を総合的に遠隔監視できる地デジTVシグナルモニタリングソフトウエアFS 3160のほか、ラウドネス対応オーディオモニターLV 5837/5838などテレビ方式や制作ワークフローの変遷にマッチした新製品が出展された。

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今年のNABで初披露された4K波形モニターLV 5490。4入力専用端子と4入出力双方向端子を装備しており、最大8入力に対応可能。入力は、3G-SDIのほかHD/SD-SDIにも対応しており、4入力同時表示ができる。また、波形、ベクトル、ピクチャー、オーディオなど複数入力信号を同時表示できる

LV 5490は、3G-SDI×4または3G-SDI×2による4096×2160と3840×2160の4K映像フォーマットに対応したマルチ波形モニターで、2-SAMPLE INTERLEAVE DIVISIONとSQUARE DIVISION(田の字)の2つの4K伝送方式に対応している。表示はフルHD解像度9インチのLCDを採用しており、ピクチャーモニターとしても使うことが可能となっており、3G-SDI信号の4入力同時表示もできるようになっている。

LV 5382は、SDI入力端子とSDIリクロック出力をそれぞれ2系統備えており、HDMIも入力と出力端子を備えている。HDMI出力は、アクティブスルー出力のほか、SDI信号をHDMIに変換して出力することが可能。また、オプションでバッテリー駆動も可能となっており、ロケ現場などACのとれないところでも使用できる。LV 5980は、17インチTFT液晶をディスプレーとして採用することで、最大4つのSDI信号の同時測定ができ、波形/ベクトル表示だけでなくピクチャーモニターとしても使用可能。

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FS 3140は、コーデックやコンテナ構造などを解析・表示できるもので、映像ファイルの再生時間や解像度、フレームレートのほか、GOP構造やIBPフレーム長などを統合的にチェックすることが可能。また、マクロブロックノイズや連続フレームチェックといった映像のクォリティにかかわるチェックも行うことができ、各映像ファイルごとのレポートとして出力することができる。対応ファイルフォーマットは、MXF、MPEG、MP4、MOV、AVI、FLVなど。

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FS 3140は、再生してみないと確認できない圧縮時のブロックノイズなどをファイルベースでチェックできるので、肉眼ではわからなかったり見逃したりするようなものでもチェック可能

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地デジやBS、CS、CATVなどの放送波をスマホを使ってチェックできるLF-10。放送チャンネルごとや各チャンネルのレベルをまとめて表示することができ、スマホとはWi-Fiで接続するので、機器間はワイヤレスで運用可能。スマホのGPS機能を利用した測定位置情報や一定時間ごとにレベルやBER、MERを想定して自動記録するデーターロガー機能などを搭載している。

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カメラテストシステムFS8681。ソフトウェアベースのテストシステムでインターフェースボックスやチャートボックスをセットアップすることで、2K4Kなど各種カメラの測定が可能。画像の歪や色信号、諧調特性、解像度、SN比などの評価や検査を行うことができる。