同社は、CALREC、CAMCO、CODA AUDIO、DiGiCo、DK-Technologies、DPA Microphones、Gefen、MUTEC、Rane、TUBE-TECHなど様々なオーディオ機器の代理店。今年も多くの新製品が展示されていた。いくつか例を挙げるとDPA Microphonesショットガンマイクロホン4017C、Shure特定ラジオマイクの新周波数帯域対応モデルAXT Wireless、Shureデジタル一眼レフカメラ用小型ショットガンマイクロホンVP83/VP83F、TUBE-TECHの2chマイクプリアンプ&DI MP2A、PMCモニタースピーカーDB1 Gold、CALREC放送局用ミキシングコンソールCALLISTO、JBLパワードスタジオモニターLSR305/308、DiGiCo小型ミキシングコンソールSD11iなどだ。特にShure製品は隣に別ブースを構えており、そちらでの出展となっていた。

DPA Microphones 4017Cは、11月13日より発売になったもので、最近の小型ビデオカメラにマッチするように全長154mm、質量70gと小型軽量化されている。小さいながらのショットガンマイクとして全周波数帯域できちんとした指向性を保っており、音質的にもあまりガンマイクらしくない自然な音質だった。DPAはSENNHEISERの5000や2000/9000シリーズに対応したワイヤレスマイクアダプターも新製品として出展。すでにソニー、Shure、Lectrosonics用のアダプターが発売されていることから、これで主なワイヤレスシステムに全て対応したということになる。

CALREC CALLISTOは、放送用途に最適化した仕様となっており、同じ放送用のOMEGAなどと比較するとコンパクトにな形状で、中継車などへの搭載もより広い車種に対応できる。最大38+2フェーダー構成となっており、5.1chサラウンドへも対応可能。機能的には絞られているが、ストレートな操作が放送では好まれることが多くコンパクトなのは日本向きといえよう。

TUBE-TECH MP2Aは11月11日(発売は13日)に発表になったもので、モジュラータイプのMP1Aを2ch構成にしてスタンドアローンにしたような印象だ。いずれも真空管を採用した回路構成になっており、同社の音色の要となっている。

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DPA Microphonesワイヤレスマイクシステム。MMC4018Vマイクカプセルを中心にワイヤードタイプのハンドアダプターや、各社のハンド型ワイヤレストランスミッターを装着するためのアダプターを開発。運用状況によって使い分けることが可能。

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DPA Microphones 4017C。小型ビデオカメラが一般的になるにつれ、相対的にガンマイクが大きくなってきている。そうした状況に各社が小型のマイクを発売しているが、4017Cはカメラに装着できるだけでなく、ウィンドスクリーンやグリップなどを開発し、いわゆる竿に付けた収録も可能としている。この分野で定番のMKH416を周辺機材と共に小型化したと感じだ。これなら、竿振りの肉体労力も軽減されるし、映り込みの可能性も少なくなるだろう。ただし、サイズが小さいからといって価格も安価になるわけでは無さそうで、そこは性能に見合った物が要求されるようだ。ガンマイク単体とライコート社のアクセサリーのセット4017C-Rが用意されている。

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CALREC CALLISTOは中継車への搭載も考慮されたコンパクトなミキサーで、8ch単位でフェーダーサーフェスを構成することができる。機能的には上位機種に比べて絞られている部分もあるが、必要十分な機能は備えており、音質的な妥協はない。

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TUBE-TECH MP 2A。モジュラータイプのMP1Aを2chにしたような印象だが、10dBステップに加え2dBステップの細かいゲイン調整や600Ω/1200Ω/2400Ωの3段階のインピーダンス切り替えなどの改良が施されている。最大ゲインは+70dBで、出力レベルが+26dBuを超えると点灯するオーバーロードLEDを装備している。

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JBL LSR305/308。クラスDのデジタルアンプを搭載したパワードスタジオモニター。高域のホーンにはマスターリファレンスモニターM2の設計思想を受け継ぐ独自の形状(Image Control Waveguide)をしたホーンを採用。水平方向の音の広がりや位相特性が改善されている。

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Dolby Laboratories CP850/DAC3201&AMCRON DCi 4|600N。アトモスシネマプロセッサーCP850はドルビーサラウンド7.1chおよび5.1chの再生が可能なほか、Webベースのインターフェースによって簡単に設定ができる。ヒビノは一部Dolby製品を扱うようになるという。11月18日発売のAMCRON設備用パワーアンプDCiシリーズ。2Uの筐体で最大8chまで対応。300W×2および4、600W×2および4、300W×8の5タイプがラインナップされている。

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DiGiCo SD11i。ラックマウントできる小型デジタルミキシングコンソールだが、32ch入力、12chバス、最大8入力×8出力に対応しているほか、4バンドPQやダイナミクスのほか、ステレオエフェクターを6系統、32バンドGQを12系統搭載。小さいながらも高品位なパフォーマンスを実現している。