[DSJ 2010]デジタルサイネージ市場は機器提案から事例紹介へ

HOME  >  COLUMN  >  秋山謙一  >  [DSJ 2010]デジタルサイネージ市場は機器提案から事例紹介へ

Column

[DSJ 2010]デジタルサイネージ市場は機器提案から事例紹介へ

2010-06-11 掲載

[DSJ 2010]デジタルサイネージ市場は機器提案から事例紹介へ

デジタルサイネージジャパン2010(DSJ 2010)が6月9日から3日間、千葉市幕張メッセで開催された。昨年から、同時開催のIMC TOKYOの1部門から独立して専門イベントとして開催されたDSJだが、今年は初日午前中から展示フロアに来場者があふれ、カンファレンスも満席になるなど、昨年以上にデジタルサイネージへの関心が高まってきていることをうかがわせるものとなった。

今回のDSJは昨年までとは大きく変わり始めたように感じた。昨年まではサイネージ機器やソリューションを中心に、サービスの提供スタイルを紹介しているものが多かったが、今年は実際にサイネージ運用が始まったり、試験提供に向けた具体的な提案であったりと、機器そのものよりもサービス/運用面をアピールする提案が多くなっていた。サイネージ環境をどう構築するのかではなく、サイネージを設置する場において、どのようなサイネージでどのようなコンテンツを流すのが効果的か。来場者がビジネスに沿って検討しやすいような具体例を紹介し始め、デジタルサイネージ市場が成熟期を迎え始めているようだ。

それでは会場内で目についたものを紹介していこう。

大規模サイネージや次世代型の関心も高まる

●シャープ

DSJ 2010の会場で、最も大きなサイネージを出展したのがシャープだ。インフォメーションディスプレイPN-V601は、ディスプレイ間フレーム幅6.5mmを実現した60V型ワイド液晶パネル。i3Wallとして、横6面×縦5面の壁面30面と、横6面×奥行4面の床面24面での表示を組み合わせてデモを行った。パネル1枚の最大解像度は1,366×768だが、壁面30面では8,196×3,840解像度での表示が可能になる。このパネルを使用して、NHKが制作したスーパーハイビジョン8K映像を表示していたが、生々しさが伝わって来るものだった。

DSJ2010_SHARP.JPG DSJ2010_SCALA.JPG

●SCALA

SCALAは、自由度の高いサイネージ表示をアピール。サインウォールとして展示したのは、斜めに配置した小型の液晶ディスプレイ18面を使用して、連続したサイネージが出力出来ることをアピールしていた。ディスプレイの解像度や配置方法に依存しないサイネージコンテンツを構築できる


●日本サムスン

日本サムスンは、エヌジーシーと共同で出展。ブース正面には46型ディスプレイを縦置きで菱形状に9面配置してサイネージ表示していた。また、縦横3面合計9面に配置したマルチディスプレイシステム「Samsung UD(Ultra High Definition Display)」を使用して、共同ブース出展の製品/ソリューション紹介を行った。ディスプレイ間フレーム6.7mmで、階段状の配置などにも対応していることを紹介した。このほか、52型裸眼立体液晶ディスプレイも参考出展した。

DSJ2010_SAMSUNG_NGC.JPG DSJ2010_SAMSUNG.JPG

●デジタルサイネージ特設ラウンジ

インテル、マイクロソフトが協力したデジタルサイネージ特設ラウンジには、世界に3台しかないというインテル インテリジェント・デジタルサイネージが設置され、関心が集まった。縦置きHDパネルと半透明のホログラフィックパネルの組み合わせで、サイネージ上部にあるカメラでサイネージ前に立つ人の特徴を解析、性別や身長などに応じてホログラフィックパネルに表示される情報をコントロールする。ホログラフィックパネルの先に見える製品をジェスチャーをもとに認識、詳細情報を表示することもできる。

DSJ2010_Intel.JPG

[ Writer : 秋山謙一 ]
[ DATE : 2010-06-11 ]
[ TAG : DSJ Report NOW! ]

関連のコラム一覧

[SIGGRAPH ASIA 2011]香港で開催されたSIGGRAPH ASIAを見る!

[SIGGRAPH ASIA 2011]香港で開催されたSIGGRAPH ASIAを見る!

2011年12月12~15日、香港コンベンションセンターでCG映像の学会イベント、ACM SIGGRAPH ASIA 2011が開催された。毎年1回アジアで開かれるこの大会の様子を .... 続きを読む

[CEDEC2011]国内最大のコンピュータエンターテインメント開発者向けのカンファレンスが今年も開催

[CEDEC2011]国内最大のコンピュータエンターテインメント開発者向けのカンファレンスが今年も開催

13回目の「CEDEC 2011」 9月6日から9月8日の3日間、神奈川県のパシフィコ横浜・会議センターで、コンピュータエンターテインメント開発者向けのカンファレンス「CEDEC .... 続きを読む

[ASTRODESIGN Private Show 2011]アストロデザイン新技術や最新製品を一同に展示

[ASTRODESIGN Private Show 2011]アストロデザイン新技術や最新製品を一同に展示

7月7日(木)~7月8日の2日間、東京・大田区南雪谷のアストロデザイン本社ビルにおいて、同社の開発した新技術や最新製品およびソリューションを一同に展示した恒例の「Private S .... 続きを読む

[3D&バーチャルリアリティ展]4Kディスプレイや関連カメラ、次世代映像や放送技術の展示も充実

[3D&バーチャルリアリティ展]4Kディスプレイや関連カメラ、次世代映像や放送技術の展示も充実

映像業界をカバーする傾向になった3D&バーチャルリアリティ展 6月22日より24日まで東京ビッグサイトで「第19回 3D&バーチャルリアリティ展」が開催された。設計・製造ソリューシ .... 続きを読む

[DSJ 2011]さらに進化するデジタルサイネージの世界

[DSJ 2011]さらに進化するデジタルサイネージの世界

デジタルサイネージジャパン 2011が見せる新しい世界とは? 6月8~10日の3日間千葉幕張メッセにおいてInterop Tokyo 2011、IMC Tokyo 2011、デジタ .... 続きを読む

[IMC TOKYO 2011]マルチスクリーンビジネス新時代を支える試みとは?

[IMC TOKYO 2011]マルチスクリーンビジネス新時代を支える試みとは?

IMC Tokyo 2011が今年も開催された! 2011年6月8日から6月10日まで、千葉市美浜区にある幕張メッセでIMC Tokyoが開催された。IMC Tokyoは、放送映像 .... 続きを読む

WRITER PROFILE

秋山謙一 (あきやま けんいち)
PRONEWS記者

1967年、ヨコハマ生まれ、ヨコハマ育ち。映像業界紙記者、CG雑誌デスクを経て、2001年からフリージャーナリストとして活動。これまで新聞、雑誌、書籍、Webなど各媒体で取材執筆・編集をしてきた経験を生かして、文字と映像のコラボレーションに取り組んでいく。


Writer

編集部(99)
PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートです。
稲田出(27)
映像専門雑誌編集者を経てPRONEWSに寄稿中。スチールカメラから動画までカメラと名のつくものであればなんでも乗りこなす。
石川幸宏(35)
映像専門雑誌DVJ編集長を経て、リアルイベントを中心とした「DVJ BUZZ TV」編成局長として活躍中。
小寺信良(23)
業界で噂の新製品を、AV WatchやITmediaのコラムでもおなじみの小寺信良氏がレポートする動画連載。
raitank(5)
あまたの海外ソースを読み漁ってHDSLRを独学。海外から仕入れた情報を日本語で発信するグラフィックデザイナー/アートディレクター。
ふるいちやすし(44)
自身で脚本、監督、撮影から編集、音楽までもこなすマルチプレーヤー。
岡英史(19)
バイクレース及びF3レース参戦など、映像とはかけ離れた経歴を持つ異色ビデオカメラマン
手塚一佳(44)
CGムービー制作、ネットワークゲーム制作を得意とするデジタルデザイン会社アイラ・ラボラトリの代表取締役。
江夏由洋(13)
兄弟で株式会社マリモレコーズを設立し、ノンリニアにおける映像技術、映像制作を中心に、最新技術を取り入れたワークフローを提案している。
山本久之(26)
映像エンジニア。フリーランスで映像設備のシステムインテグレーションと、ノンリニア編集に携わる。
林永子(26)
2005年よりサロンイベント「スナック永子」を開催。通称「永子ママ」
鍋潤太郎(18)
ロサンゼルスを拠点とするVFXジャーナリスト。
高野光太郎(4)
映像クリエイター。フリーランスにてミュージックビデオ、番組オープニングタイトル、CM、劇場映画、全てをデスクトップで制作。
安藤幸央(9)
無類のデジタルガジェット好きである筆者が、SIGGRAPH ASIAやCESなど海外の注目イベントを紹介。
猪蔵(5)
いつも腹ペコ。世の中の面白いことを常に探っている在野の雑誌編集者。
山下香欧(8)
米国ベンチャー企業のコンサルタントやフリーランスライターとして、業界出版雑誌に市場動向やイベントのレポートを投稿。
ヒマナイヌ(5)
頓知を駆使した創造企業
坪井昭久(5)
映像ディレクター。代表作はDNP(大日本印刷)コンセプト映像、よしもとディレクターズ100など。3D映像のノンリニア編集講師などを勤める。
萩原正喜(69)
米国コロラド州から、米国のデジタル放送事情からコロラドの日常まで多岐に渡るコラムをお届けします。
岡田智博(7)
クリエイティブクラスター代表。メディアアートと先端デザインを用いたコンテンツ開発を手がけるスーパー裏方。
江口靖二(5)
デジタルサイネージコンソーシアム常務理事、慶應義塾大学DMC機構研究員などを兼務。
しらいあきひこ(2)
カメラメーカー、ゲーム開発などの経験を持つ工学博士が最先端のVR技術を紹介。
今間俊博(5)
尚美学園大学 芸術情報学部 情報表現学科 教授。アナログ時代の事例を通じ、教育関連の最新動向を探る。
伊藤裕美(5)
オフィスH(あっしゅ)代表。下北沢トリウッドでアニメーション特集上映を毎年主催している。
秋山謙一(17)
PRONEWS記者。映像業界紙記者、CG雑誌デスクを経て、2001年からフリージャーナリストとして活動中。
UserReport(10)
業界で話題の商品を実際に使ってみてどう感じたかを、各方面の様々な方々にレポートしていただきました。
System5 Labs(8)
SYSTEM5スタッフが販売会社ならではの視点で執筆します。

HOME  >  COLUMN  >  [DSJ 2010]デジタルサイネージ市場は機器提案から事例紹介へ