ソニーは、ミラーリング記録やパスワード設定に対応した業務用”ミラーリング メモリースティック”「PXシリーズ」を発売する。16GBモデルの「MS-PX16」および32GBモデル「MS-PX32」は2012年10月中旬以降の発売を予定しており、64GBモデルの「MS-PX64」は2012年11月の発売を予定している。価格はオープンで、市場推定価格は16GBが8,500円前後、32GBが15,000円前後、64GBが23,000円前後としている。

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PXシリーズは、同社の業務用AVCHDカムコーダー「NXCAM」シリーズ(NEX-EA50JH以降)で使用した場合に、2つのエリアへ同時にミラーリング(RAID1)記録が可能なメモリースティック。ミラーリング記録時は表示容量の半分の容量となるが、万が一書き込みエラーが起きた際にはもう一方の正常なデータを読み取ることでエラー補正が行えるため、データの信頼性を確保できるという。また、使用機器限定モードによるパスワード機能によって記録メディア紛失時の映像データ流出などのリスクを軽減することが可能としている。

ミラーリングやパスワードの設定は、同社Webサイト「メモリーメディア&外付けハードディスクポータル」にて2012年10月より無償提供が予定されているユーティリティソフトウエア「Memory Media Utility」を利用して行う。カムコーダー本体での設定変更には対応していない。なおスタンダード記録とミラーリング記録の設定切替時には記録されているデータは消去される。

パスワード機能がメモリースティックに設定されている場合、NXCAM NEX-EA50JH以降のモデルであればパスワードなしで記録・再生が可能だが、一般のPCでデータを閲覧する場合はパスワードが必要。NEX-EA50JH以前のモデルでは利用不可となっている。なお、パスワードを忘れてしまった場合はリセットが可能だが、中身のデータも消去される。

その他、Memory Media Utilityでは最大3箇所の設定が可能なバックアップ機能や、買い替え目安の通知機能などを提供する。

同社ではPXシリーズの開発背景として、撮影現場のファイルベースが進む中、業務利用の現場においても民生用のメモリーカードが利用されるケースが多く、意図せず書き込みミスが起こることやメディア紛失時の映像流出リスクが問題となっており、それらを低減するために業務用メモリースティックを開発したとしている。