Blackmagic Designの発表によると、LAに拠点を置くModern VideoFilmが、20世紀フォックスとABCの人気テレビ番組、「モダン・ファミリー(Modern Family)」をDaVinci Resolveを使ってグレーディングしたという。Modern VideoFilmは、劇場映画、テレビ、メディアコンテンツなどの業界に、ポストプロダクション/配給サービスを提供している。

「モダン・ファミリー」は、プリチェット家、ダンフィー家、タッカー家からなる大一族の生活を描いている。同シリーズは、エミー賞のコメディ部門を4年連続受賞し、ゴールデングローブ賞でもベストTVコメディ賞に輝いた。

「モダン・ファミリー」は、登場人物の生活をそのまま捉えたような、ドキュメンタリー風のルックと雰囲気を追求している。カメラに向けた気まずい視線などのシーンを、それと分からずに強調するために、登場人物の顔と目にソフトウィンドウを追加して、ダイナミックキーフレームを使ってグレーディングを行った。

Modern VideoFilmのカラリスト、エイドリアン・スタンフォード氏は次のようにコメントしている。

スタンフォード氏:輝度のカスタムカーブで中間部、暗部を主に調整しています。これらのカーブは非常に使いやすく、時間を大幅に短縮できます。

時間短縮に役立っているもう1つの機能が、DaVinci Resolveのインタラクティブ・トラッカーです。これは最近の「オーストラリア」のエピソード、そしてシーズン最終話の2本のウェディング・エピソードで非常に重宝しました。昼間に撮影したシーンと夕方に撮影したシーンがあったのですが、撮影監督のジェームズ(バグドナス氏)は、特定の時間帯に撮影したように見えるルックで、美しい日没のフィナーレを飾りたいと希望していたのです。

この雰囲気を作り上げるには、すべてのディテールに注意を払って日没の時間帯とマッチさせる必要があったのですが、DaVinci Resolveのインタラクティブ・トラッカーはまさに理想的なツールでした。フォアグラウンドとバックグラウンドをシームレスに切り離すことができたのです。DaVinci Resolveは複雑なトラッキングに対応できるだけでなく、ウィンドウを使ったダイナミックグレーディングで、バックグラウンドから完全に独立したグレーディングとトラッキングが可能なのです。

また、スキントーンと空の色のバランスを保つために、すべての俳優の顔にウィンドウを使って、撮影中の自然光の変化を修正したショットもあります。DaVinci Resolveは必要に応じていくつでもノードを使用できるので、私は温かみや濃度など、ショットに必要なすべてのグレードを得られるまでノードを追加していきました。

スタンフォード氏は、番組の制作スタッフと確認している時でも、より温かみのあるシーンや暗いシーンが必要だと判断したら、該当のショット、あるいはすべてのシーンにグレードを適用して、リアルタイムに1度で変更することができたと言う。

スタンフォード氏:全体のグレーディングのオン/オフを切り替えたり、ショット別にグレーディングできる機能はとても便利ですね。また、必要に応じてノードでLUTのオン/オフを切り替えられることも非常に役立ちました。そして何より、クライアントの要望に素早く対応できることが重要です。カラリストとして、DaVinci Resolveにもどかしさを感じることはありません。撮影監督のすべての要望に応えられるので、誰もが満足行く結果が得られます。