新機能を説明するアドビ システムズ マーケティングマネージャー古田正剛氏。説明会に合わせて、Creative Cloudが製作に使用されたコーエン兄弟監督の新作「Hail,Caesar!」の試写も行われた

アドビ システムズ(以下:アドビ)は、2016年4月16日から21日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2016に先立ち、ビデオ編集、モーショングラフィックス、オーディオおよびコラボレーション関連のCreative Cloudツールの新機能を先行公開した。

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2016年初夏に提供開始するPremiere Pro CCの次期リリースには、360度映像から視野領域を表示する「フィールドオブビュー」モードなど、VR制作対応の機能が新たに追加となる。初夏のリリースでは、Adobe StockのCreative Cloudアプリとの連携がさらに強化されるほか、新たなワークフローとしてAdobe BridgeとLightroomのアプリ内から直接Adobe Stockのマーケットプレイスに作品を提供することが可能になる。Creative Cloudで間もなく利用可能になる主な機能は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

  • インジェストと同時に編集:Premiere Pro CCユーザーは、ビデオおよびオーディオファイルをバックグラウンドでインポートしながら、すぐに作業を開始できます。
  • 強力なプロキシーワークフロー(Premiere Pro, Adobe Media Encoder):8K、HDR、HFRといった高負荷メディアでの作業が簡単に行えるようになります。通常のPCでもネイティブフォーマットとプロキシーを自由に切り替えて編集できます。
  • Lumetri™カラーツールの拡張(Premiere Pro):HSLセカンダリーカラーコレクションが新たに搭載。色彩表現の幅が広がり、また調整も簡単になります。
  • 新しいビデオ&オーディオプレビューエンジン(After Effects):キャッシュされたフレームの再生がさらにスムーズになります。
  • より簡単で効率的なキャラクターアニメーション制作(Character Animator):パペット作成プロセスが簡単になり、ユーザーはパペットレイヤーに簡単にタグを付け、キャラクターの動きのテイクを複数録画することができます。動きとトリガーに対応したキャラクターアニメーションが制作可能です。
  • エッセンシャルオーディオパネル(Audition):オーディオコンテンツを誰でもプロ並みにミックスすることができます。
  • アセットの素早い検索(Adobe Stock):Creative Cloudライブラリーに新たにフィルター検索が追加されます。ライブラリー内のライセンス済アセットが簡単に見分けられるように、バッジが表示されるようになりました。また、ビデオには時間とフォーマット情報が表示され、保存したビデオはAdobe Stockサイトのビデオプレビューにリンクされます。

アドビのエグゼクティブ バイスプレジデント兼デジタルメディア事業部門担当ゼネラルマネージャーのブライアン ラムキン氏は次のようのコメントしている。

ラムキン氏:デジタル業界は急速に変化しています。現在、ビデオは各種ソーシャルメディアで最も急速に利用が伸びているメディアであり、OTTは旧来の放送業界と映画業界を震撼させています。アドビは、Creative CloudおよびPrimetimeによってデジタル業界を変革し、視聴者を引き付ける素晴らしいコンテンツを顧客が作成できるようにサポートし、ユーザーが関心を持つコンテンツを収益化するテクノロジーを提供していきます。

なお、2016年4月16日から21日(米国時間)に米国ラスベガスで開催されるNAB2016の同社ブース(サウスホール/SL3910)にて、Creative Cloudの次期アップデートのプレビューを展示予定だ。