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Adobe Premiere Proユーザーグループ、Premiereとエディターについて熱く語り合った「Premiere Proエディター’s座談会」をレポート 前編

2017-08-09 掲載

Facebookを拠点に活動を行っている「Adobe Premiere Proユーザーグループ」は、8月5日12時から8月6日13時の25時間連続でPremiere誕生25周年を記念した「PremierePro 25th記念イベント」を開催。同イベントの8月6日深夜1時より、Premiereの使いこなしやエディターという仕事について司会担当の山下大輔氏と6名のエディターが熱い議論を交わした「エディター座談会」をオンエアした。7月24日にボーンデジタルのセミナールームで行われた同番組の公開収録の現場を取材することができたので、その内容を紹介しよう。

エディターの仕事とは?

山下大輔氏(以下、山下氏):まず座談会の1つ目のテーマは、「エディターの仕事ってどういうものですか?」という質問です。「エディターになりたい」あるいは「エディターさんは何をする仕事なのかわからない」という、これから目指す方からの質問だと思います。エディターとは何でしょうか?

【山下大輔氏プロフィール】
東京オフラインセンターサポート部長。また、Prユーザーグループの活動を日々楽しんでいる

永谷喜美雄氏(以下、永谷氏):僕の仕事のほとんどはテレビ番組の編集です。テレビ番組制作は、番組のディレクター、カメラマン、音声がいて、素材を撮ってきます。ドキュメンタリーの場合は、1時間番組でも、100本、200本ぐらいのテープを使います。僕はその中の素材からいいカットを選んでいくことを、「画力のある」と呼びます。そして、画力のあるカットを中心に選んで、それをどのように肉付けをして起承転結の物語を作っていくというのがエディターの仕事だと思います。

【永谷喜美雄氏プロフィール】
映像編集者。音響芸術専門学校卒業後、東京サウンドプロダクションのエディターとして活躍。その後独立し、フリーのエディターとして活動し、某ポストプロダクション設立に参加。部長として技術部門を統括する。現在は再びフリーランスとしてさまざまな番組を手掛ける。主にドキュメンタリー系が多く、エディターとしてのキャリアは今年で34年目。母校の音響芸術専門学校で映像の基礎(非常勤講師)を教えている

山下氏:番組制作の流れをまったく知らない人もいると思います。カメラで撮影をしてその素材を直接預かるのでしょうか?それともある程度編集されたものが渡されるのでしょうか?

永谷氏:仕事やディレクターのやり方で異なってきます。一番過酷なのは素材を全部もらってまず見る。スクリプトを自分で書く。昔は番組制作時に使う「構成表」や「構成台本」を書いて、画がある位置を明記しておくというのをやってきました。最近のエディターは、ディレクターがある程度素材を整理して、ラフにつないだものをきれにまとめるという作業が多いかもしれません。

仲澤勉氏(以下、仲澤氏):ここ10年ぐらいで、エディターの仕事はだいぶ変わってきました。昔は、15分ぐらいのVTRを作るのにディレクターさんは45分ぐらいの粗い編集しかしませんでした。それを編集所に送って、ディレクターさんが「ハイ、そこ!」と同時に指パッチンの合図でタイミングを編集マンに伝えていく感じで作業が進められていました。

その後、PCで編集を行う時代になると、編集所はお金がかかることからプロデューサーもなるべく尺を出すというように変わってきました。僕のディレクターの末期なんかは尺をださないと編集所に入っちゃいけないと思っていました。

それにしても、若いころはエディターさんに「なんだこの画は!」とか「何でこの画を使うの?」と怒られたものです。今はあまり怒ってくれるエディターさんがいなくなりましたね。

【仲澤勉氏プロフィール】
キロックムービー ビデオグラファー。元はテレビ番組のディレクター。「しゃべくり007」「1億人の大質問!?笑ってコラえて!」などの番組制作に携わる。現在はその経験を生かして町おこしと映像をつなげる仕事をしている

永谷氏:画を知らないのですよ。つなぎを知らない。こだわらない。機械的に行っていて、繋がってきたものはそれで出来上がっていると思っちゃいますよね。

坂野裕氏(以下、坂野氏):エディターさんとオペレーターさんの違いはどこででしょうか?

【坂野裕氏プロフィール】
6年のテレビ番組制作を経て現在はフリーランスとして活動。現在は主にバラエティコンテンツやイベントプロモーション映像、ブランディング映像を制作。Premiereは使い始めて約3年目

永谷氏:やっぱオフラインとオンラインで分かれてくると思います。オンラインはポスプロで行いますが、ポスプロにいるのは機器が使えるオペレーターという立場の人で、作品に対して「こうしよう」と自分なりの方向性を持ってどっぷりと浸かりながら作業をすることは少ないです。どちらかといえば指示された内容を効率よく行う流れ仕事になります。オフラインはどちらかといえばエディターで、素材から見て、ディレクターと話し合って、時には喧嘩をしたりしながら作り上げていきます。両者は、素材に対しての気持ちの比重が違うと思います。

岡田太一氏(以下、岡田氏):オフラインって演出に対する最後の砦だと思います。その後オンラインに進むと演出的な部分はあまり手を付けられなくなります。どんな作品になるのか決まるのがオフラインが最後の砦と言えるでしょう。

佐藤氏:ディレクターもオペレータみたいな人がいますよね。

仲澤氏:それは確かに大問題で、ディレクターもやっぱり視聴者の顔を見ながら作るのか?総合演出、つまり上の人の顔を観ながら作るのか?結構いろいろのせめぎ合いがあります。

佐藤氏:ビデオグラファーなんてそれをぜんぶ一人でやっていますので、そのしがらみはありませんね。

仲澤氏:そうですね。逆にいうと、「自分に厳しくないと」と常に思いますね。チェックをしてくれる人がいたほうがある意味楽なんですね。テレビ番組のディレクター時代の話ですが、僕のメディアをチェックしてくれる人は諸見の感覚を常に自分に持たせるという努力をしていたので、「これはちょっとわかんないよ」とか「これはもうちょっと説明を入れないと」とか、「これはちょっと一人よがりなVTRになっているよ」とか、すごい適格に言ってもらえたりしていました。それが今はありません。周りの人にも観てもらっても「いいVTRじゃん」としか言ってくれないのですね。「違う!」「そうちゃなくて!」みたいな感じです。

木下隼瀬氏(以下、木下氏):寝て起きて改めて観たら変わったりしません?僕もPVのディレクターをやっていたのですけれども、終わって次の日、会社で見てみたら「なんか違うな?」って。どんどん、シーケンスのコピーばっか増えていくのですね。

永谷氏:ノンリニアならではですね。

岡田氏:本チャン用バージョンと、提案用バージョンとシーケンス分けて作りません?通るかわからないけれども、こちらもお勧めという提案。余裕がないとできませんが。

佐藤氏:でも、料理人と一緒だからどんな料理を作るかは任さられているわけですからね。

岡田氏:僕は会社で若い子に割烹とかに連れていきたいのですよ。丁寧な仕事をする代表として料理人を見せたいと思っています。うちはCMがメインでスタジオを行っているので、カウンターでお客さんと相対しながら料理をするということがどういうことかを知ってほしいです。連れて行きたくても金銭的な問題でなかなか連れていけないのですが、若い子は食に対してもお金をかけたことがあまりないので、一流の仕事というのものを観てほしいと思っています。

エディターの仕事をするために何を準備しておくべきなのか?

山下氏:かなり盛り上がってきたところですが、別の質問に移ります。エディターの仕事をするために何を準備しておくべきなのか?という質問についてはいかがでしょうか?

佐藤将之氏(以下、佐藤氏):いっぱい見る。映像をみましょう。

岡田氏:映画でも、CMでも何でもいい。

永谷氏:今だったらYouTubeでも何でもいい。いいもの、悪いもの、両方全部観る。

仲澤氏:僕が先輩に言われたのが、面白くない映画を観て、「自分だったらどうするか?」「自分だったらどう面白く組み立てるかということを考えろ」と言われました。これは構成を書くときに「どのように書いたらいいのか?」と先輩に聞いた時に言われたことです。観て、観て、観まくってそこからもう一歩踏み出して、「自分だったらどうするのか?」ということを考える。あと、僕は凄いパクるので、自分が感動したカット割りとかをメモしておきます。カットバックであれば、「アパートメント」というカットバックが特徴の映画があります。今度カットバックを使おうと思ったら、アパートメントをもう一回観るようにします。

木下氏:構成を勉強したほうがいいですね。ニュースやワイドショーとかの冒頭で「どこかの大学にインタビューに行きました」というコーナーの映像があるならば、まず大学の外観があって、次にしゃべる教授、教授のプロフィール、名前が入って、バンっと入る。決まりごとのようですけれども、そういうことって映像の世界は多いです。

【木下隼瀬氏プロフィール】
soybeans&rice デジタルアーティスト/ディレクター/DIT。基本的にはオールマイティで制作からCG、編集まで手がける。Premiereは仕事で使い始めて8年目で、アマチュアからは14年目になる

永谷氏:映像でも基本は5W1Hなんですよ。起承転結を人に魅せるということが必要だと思います。まず、そこから覚えることです。

佐藤氏:映像で文章を書くようなものです。「いつ」「だれが」「どこで」「何をした」というというのを映像で答えておくということですね。

山下氏:皆さんはなぜPremiereを使っているのでしょうか?ほかの編集ソフトと比べてPremiereの良いところ。逆にしんどいところもあると思います。自分の場合はよく落ちるところが嫌いで、プロジェクトを保存する際にバッと落ちてしまうことは直してほしいとアドビにしつこく言っています。皆さんにとってPremiereで良かったところは何でしょうか?

永谷氏:Premiere Proの2017で「レガシータイトル」という名称になりましたが、あのタイトル作成の機能は評価していました。自分はテープによるリニア編集を経験してきましたが、リニア編集の部屋には「DEKO」というテロッパーが完備してあり、それと同じ使い方できるところが気にいっていました。テキストの下に図形を敷いて見やすくする座布団に関してもいろいろ作れて、今でも使っています。廃止されるのが怖いです。

佐藤氏:テロップをPhotoshopで作る人も増えましましたね。

坂野氏そういう意味でいうと、Premiereのいいところは、アドビ製品との親和性ですよね。Photoshopだったり、Illustrator、After Effects、同時に開くことは余りないのですけれども、行ったり来たりできるというのはいいですね。

佐藤氏:いろんなフォーマットの映像素材に対応するのが一番嬉しいです。

木下氏:Premiereは早い時期から主要なフォーマットを変換することなく編集できるのは大きいです。とあるテレビ番組をレギュラーで新しく立ち上げるためにワークフローを考えてくれといわれたことがありました。キヤノンのEOS 5D Mark IIで撮影をすることがやAvidを使って編集という希望がありました。

実際にEOS 5D Mark IIで撮った素材をAvidで読めるのでは?と思ってやってみたらその当時はAvidではネイティブで扱えませんでした。そこで、Premiere Pro CS5にネイティブで取り込み、P2ファイル形式(CONTENTSフォルダ)で「HDD」に書き出しを行いました。そのHDDをAvidマシンにかけてAMAでリンクを、と狙っていたのですが上手くいかず。

そこで、EOS 5D Mark IIの素材を取り込んだPremiereから「P2カード」に直接CONTENTSフォルダを書き出し、AJ-HPM200のデッキを使ってAvidにキャプチャさせる方法に変更いたしました。そういうワークフローを実現できたときはやっぱりPremiere Proは凄いんだなと思いました。


[Premiere Proエディター’s座談会をレポート] 後編

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[ DATE : 2017-08-09 ]
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