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Column

Vol.07 オタクに優しい街、ソウルを歩く

2011-02-01 掲載

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韓国ソウルの街は、オタクに優しい

今、アジア各地に広がりつつあるPC房のシステムが最初に流行ったのも韓国だし、ネット環境もアジアでは日本に次ぐ充実度。寒い地域だけに、巨大な屋内ショッピングモール内に屋内遊園地その他インドア系の施設も揃っていて、オタク的にはとても気楽に過ごせる街だ。日本からも、羽田から2時間半と、下手な国内旅行よりも近い。今回は、前回に引き続き韓国。SIGGRAPH ASIAのついでに歩いた、ソウルの街をデジタル映像オタク視点でご案内したい。

「カワイイ」と「食玩」のアニメショップ

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トトロを看板に押し出したアニメショップ

冬のソウルの街は、マイナス10度を下回る日が多い。反対に、夏は異様に暑い。そのため、新しいショッピングモールや遊興施設は空調の効いた屋内に作られる事が多くなっている。SIGGRAPH ASIAが行われた江南の街も、新興開発地域だけに多くの地下ショッピングモールを持っており、なかでも、SIGGRAPH会場に近いCOEX MALLは、周辺地か施設などを除いたモールの中心部分だけでも14万平方メートルという、アジアでも屈指の規模を誇る巨大モールとなっている。

COEX MALLでは、デパートやファッションモールはもちろん、レストラン街から、映画館、ネットカフェ、カラオケ、ゲームセンター、果ては水族館まで一通りの設備が揃っていて、特にオタクであれば、1日中ここに居ても全く飽きることがない。ただし、COEX MALLでの英語の通じやすさは微妙で、我々日本人にとっては言葉の問題があるのが玉に瑕。レストランメニューもハングルだけという店もあり、市庁舎近辺のソウル旧市街と異なり、日本語も通じにくい。でもまあ、そこは、蛇の道は蛇オタクの道はオタク。言葉など通じなくても、オタク系施設ならば世界中どこでも何とかなるのがオタク人種のいいところだ。

COEX MALLには、アジア全体に大人気のサンリオショップや、韓国の人気キャラクターダルギちゃんの専門ショップなど、キャラクターショップも多い。なかでも、私一押しのショップが、モール内トロピックウォークにある、アニメグッズ店「ANI LAND」だ。

店の看板からしてトトロを前面に打ち出した店内は、宮崎アニメグッズだらけ。しかし、宮崎アニメの専門ショップということではなく、ちゃんと一般のアニメグッズも取り扱っており、Nitendoの専門店も併設している。

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店内もジブリグッズで一杯だ。世界中どこでも見かけるトトロは、韓国でも大人気

ここに来ると、一目で韓国のアニメ状勢を掴むことが出来るので、大変便利だ。店内のグッズを見ると、宮崎アニメの他、「ワンピース」が韓国でも長くヒットを続けているのが印象的であった。中でも印象深かったのが、大きく取られた食玩コーナー。以前来たときには、レジの脇にちょこっと置いてあっただけの食玩が、今は大きく店内面積を取っていると言うことは、韓国でも食玩に人気が出ているということを示している。こうした、小さな「カワイイ」グッズこそ、日本オタクグッズ最大の魅力なのだということを実感した。

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食玩コーナーが大きく取られていた

実際、客層もちょっとお洒落な女性客ばかりで、韓国の女性たちに日本の「カワイイ」が受けているのがはっきりとわかる。韓国も最近は自国産アニメを量産し始めているが、(日本にとって幸いなことに)まだまだこうした「カワイイ」魅力では日本アニメに匹敵するところまで行っていない。日本のアニメ戦略は、このあたりのポイントに絞り込む必要があるのではないだろうか。

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韓国の映画館は、デジタル化が進んでいる(金浦空港隣接の映画館)

また、韓国のオタク産業と言えば、その中核はなんといっても韓流ドラマ・韓流映画だ。韓国の新しいショッピングモールには大抵映画館が付属していて、韓流映画の原動力になっている。COEX MALLの付属映画館はもちろん、空港隣接の小さな映画館ですらデジタル化が進み、立体視設備なども当たり前に置いてあったのが印象的であった。国策としての撮影支援だけでなく、やはり、こうした底を支える設備が広く各地にあってこその映画産業なのだと、強く感じた。斜陽どころか闇夜だとまで言われる日本映画産業も、こうした設備の支えがあれば、と強く感じざるを得ない。

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WRITER PROFILE

手塚一佳 CGムービー制作、ネットワークゲーム制作を得意とするデジタルデザイン会社アイラ・ラボラトリの代表取締役。修士(芸術) 博士課程芸術専攻


[ Writer : 手塚一佳 ]
[ DATE : 2011-02-01 ]
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