Photo&txt:熊木浩司 構成:編集部

■Meike MFT対応Cine Lensシリーズ
価格:税込43,560円(8mmのみ税込47,300円)
問い合わせ先:LANDSCAPE

Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kに最適なコンパクトシネマレンズ登場

昨今カメラ本体の低価格化によって一人で複数台のカメラを所有する時代になってきた。またコンパクトで手軽にRAW収録を行えるカメラも日進月歩で開発が進み、RAWでの収録をすでに日常的に行なっているユーザーも多いだろう。

RAWの収録はビデオコーデックでの収録とは異なり、撮影時にレンズ交換を繰り返すたびにレンズ固有の光学性能に画が左右されてしまう(レンズ特性に合わせた補正データがカメラ側で適用されないため)。したがって使うレンズは作品を撮るにあたっては可能な限り同じシリーズか、映りが似ているレンズを使うべきだろうが、全てのレンズを同じラインナップで揃えるにはコストがかかりすぎる。

さらに悩ましいのは、カメラの小型化は進んでいるものの、レンズは大きくて重いという問題。少数精鋭で撮影する現場では機材の重量をできるだけ軽くしたいところ。ジンバルなどの運用を前提とすれならなおさらだ。

例えば、ブラックマジックデザインのPocket Cinema Camera 4K(以下:BMPCC4K)では、マイクロフォーサーズマウント(以下:MFT)を採用している。MFTの現行レンズは各社リリースしているものの、MFTレンズだけで全てのシーンを撮りきれるほどレンズラインナップも多くなく、多くのユーザーがマウントアダプターをつけてEFレンズや他社メーカーのレンズを混在して使っている事かと思う。

結果として各レンズでボケ味が変わったり、コントラストや色味など映像の質感が変わってしまうため、当然ポストで苦労することになる。そこで今回紹介したいのがMeike(メイケ)のシネマレンズだ。

Meikeは2005年に創業した香港のカメラ周辺機器メーカー。レンズだけでなく様々な周辺機器を設計製造している。筆者がMeikeのレンズを初めてみた時の第一印象は「とにかく小さい」。

知人が所有している物を初めて見た時のことだ。手に取ると確かに軽く、写りについても大きなクセもなく素直で上質だ。私の場合BMPCC4Kをはじめとする小型カメラをドローンに乗せて運用する場面も多いため、レンズ自体が軽くて小さいことは飛行時間が伸び、機体の安定性も向上するため非常にありがたい。

MFTマウント、ソニーEマウント、富士フイルムXマウントをラインナップ

このMeikeのシネマレンズにはMFTマウントだけでなく、ソニーEマウント、富士フイルムXマウントも存在し、APS-Cのイメージサークルまで対応する。

MFTマウントでは、8mm、12mm、16mm、25mm、35mm、50mm、65mm、85mmと豊富に揃っている(E/Xマウントは25mm、35mm、50mm、65mm、85mmのみ)。これだけあれば通常の撮影において困ることはないだろう。明るさについても8mmを除いて全てのレンズ共通でT2.2に統一されている(8mmのみT2.9)。

どの焦点距離でも1本あたり43,560円

後述する内容も含めて非常に評価の高いMeikeのシネマレンズだが、シネマレンズにもかかわらず、日本での販売価格は各焦点距離1本あたり43,560円(税込)、8mmのみ47,300円(税込)。MFT全てのレンズを8本揃えても、高価なシネマレンズ1本分の価格にも満たない。

この価格帯であれば厳選した3本から6本程度所有することで大抵の撮影を行うことができだろう。そしてこの価格帯であるにもかかわらずレンズ本体は金属製であるため、ハードな運用にも耐えうる堅牢性を持っている。

フォーカスについては全てのレンズが260°から270°回るため、シビアなフォーカスが必要なシーンで微細な調整が可能。そして驚くことにこの価格でありながらフォーカスブリージングがほぼ無い。つまり異なる距離の被写体にフォーカスを送っても画のサイズは変わらないのだ。

またフォーカス、絞り共に0.8MODギアとなっているため、フォローフォーカスなどの運用にも最適だ。このギアは全ての焦点距離で若干位置が異なるが、数ミリ程度なので、レンズ交換時にフォローフォーカス側のギアの位置を再度ロッド側で調整する必要がない。

フルフレーム対応のシネレンズも登場

豊富なラインナップ、フォーカスブリージング無し、統一された明るさ、そしてコストパフォーマンス、どれを挙げてもMeikeのシネマレンズはお勧めである。今回は小型レンズについて書かせていただいたが、MeikeではすでにS35 対応とフルフレーム対応のシネマレンズも各種リリースされている。現状ではまだラインナップに乏しいが、今後数ヶ月ごとにS35とフルフレーム向けのコストパフォーマンスに優れたレンズが登場する。今後大いに期待されるブランドであることに間違い無いだろう。

Meikeシネレンズ専用のハードレンズケース
Meike T2.2シネレンズを6本収納可能

熊木浩司
東京と大阪で海外製の機材を中心に販売するLANDSCAPEの運営責任者。Meikeの輸入代理店も行っている。自身もカメラマンとしてCMやPVを中心に映像の制作現場で活動。ドローンを活用した空撮、シネマカメラでの撮影、撮影周辺機器、サーバーネットワーク構築、編集環境構築など幅広い分野に広く精通。撮影、制作、販売、教育と異色のフィールドを広くこなし、現場での使用感をもとに顧客へ提案するスタイルを得意とする。

Photo&txt:熊木浩司 構成:編集部


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