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Vol.133 使い勝手が劇的に向上したBMPCCシリーズ最新カメラ「Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Pro」

2021-04-08 掲載

記事のタイトル

txt:伊納達也 構成:編集部

■Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Pro
Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Proの価格:税込312,180円
Blackmagic Pocket Cinema Camera Pro EVFの価格:税込62,678円
問い合わせ先:Blackmagic Design

BMPCC4K/6KシリーズにProが登場

2018年の発売以来、圧倒的なコスパとBlackmagic RAWという優秀なコーデックで大人気となったBlackmagic Pocket Cinema Camera 4K(以下:BMPCC4K)とBlackmagic Pocket Cinema Camera 6K(以下:BMPCC6K)。このシリーズに新しいモデル、Blackmagic Pocket Cinema Camera 6K Pro(以下:BMPCC6KPro)が加わった。センサーやレンズマウントなどの基本的な部分はBMPPC6Kと共通だが、撮影現場での運用に関わる様々な部分がアップグレードされたモデルだ。どんな部分が進化したのか、テストの結果を交えながら紹介したいと思う。

BMPCC4K/6Kの長所と短所とは?

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まず、改めてBMPCC4K/6Kとは何が魅力のカメラなのか、おさらいしておくことにしよう。このシリーズの最大の魅力は、Blackmagic RAWというコーデックを内部収録できることにある。Blackmagic RAWは、(1)RAWでありながらデータサイズが小さい、(2)軽快に編集できる。(3)編集時にホワイトバランスやISOを変更できる、などのメリットがある形式。

特にDaVinci Resolveを使って編集を行うとそのメリットを最大限に活用することができる(逆にいうとBMPCC4K/6Kを使う場合はDaVinci Resolveを使わないとそのメリットを最大限に享受することはできない。筆者もBMPCC4Kを購入した時からメインの編集ソフトをDaVinci Resolveに変更した)。

しかし、Blackmagic RAWの圧倒的な魅力とは裏腹に、BMPCC4K/6Kには「バッテリーがすぐなくなる」「画面は固定されて動かない」「内蔵NDがない」「手振れ補正がない」「常時オートフォーカスはできない」といったような、他社の同じようなサイズのカメラと比較すると「ない」ものも多かった。そのため、モニタを外部バッテリーなど、いろいろな部品をつけて機能を補完する必要があるカメラでもあった。

今回発売されたBMPCC6KProは、もちろん最大の魅力であるBlackmagic RAW収録という根本はそのままに、上記のような「なかった機能」の多くを確実に追加してきたモデルだ。具体的には「内蔵NDフィルターの追加」「チルト画面化」「画面の高輝度化」「バッテリーの種類変更」「miniXLR端子の追加」「(別売りで)EVFの追加」「別売りのバッテリーグリップの進化」などがある。

内蔵NDフィルターを搭載

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まず嬉しいのが内蔵NDフィルターの追加だ。撮影時にNDを付け替える手間が減り、これまでマットボックスなどを使わないとフィルターをつけられなかった前玉が曲面になっている広角レンズも、屋外で使用しやすくなった。そして個人的に何より嬉しいのは、NDフィルターを忘れて現場で青ざめるという哀れなカメラマンがいなくなることだ(←経験談)。

以下は、屋外で「NDなし」「ND2(内蔵ND)」「NDなし・PolarPro可変NDフィルター」を使って撮影した映像の切り出しだ。撮影中に日の当たり方も変わっているので厳密に同じ画ではないが、参考としてみていただきたい。NDを入れるとどうしても大なり小なりのカラーシフトはおきるが、内蔵NDは外付けの可変NDと比べて、はるかにカラーシフトが少ないのがわかる。また、可変NDフィルターを使うと起きがちなムラに気をつける必要がないのもありがたい。

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バッテリーの変更

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次に大きな変更点はバッテリーの種類。BMPCC4K/6Kではキヤノン5Dシリーズなどで使われているLP-E6系のバッテリーが採用されており、実質40分前後しかもたなかったが、BMPCC6KProではより容量の大きいNP-F570系のバッテリーに変更された。

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実際にBMPCC6Kと比べてどのくらい電池が持つのか2台を並べて録画してテストを行ってみた。基本の設定は共通で、スクリーンの明るさはBMPCC6Kが100%、BMPCC6KProではBMPCC6Kと同じくらいの明るさ(25%)になるように設定した。結果はBMPCC6Kが約40分で電源が切れたのに対してBMPCC6KProは90分まで収録することができた。ほとんど動きのない被写体だったということも関係しているかもしれないが、それでもBMPCC6Kproのバッテリーの持ちは驚きだ(今回はスクリーンの明るさを揃えてテストを行なったが、BMPCC6KProで明るさを100%にした場合はおおよそ50分強くらいになるようだ)。

NP-F570はモニターやライトでも使われることの多いバッテリーなので、それらの機材と共通のバッテリーになるのも運用上嬉しい。

さらに、オプションのバッテリーグリップも新しいものが発売された。これまではバッテリーグリップをつけるとカメラ内にはバッテリーを入れることができず、グリップ内に2個のバッテリーが入る作りだったが、新しいものはボディ内にバッテリーをひとつ格納した状態で、グリップ内にさらに2個のバッテリーを追加する作りのため、計3個のバッテリーを同時に入れて使うことができ、より長い収録時間を実現できるようになっている。

画面がチルトできるように!

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画面のチルト機能は、BMPCC4K/6Kユーザーの悲願だったといってもいいだろう。ローアングルやハイアングルでの撮影時に画面が見えなくなり、せっかくの大画面を活かすことができない場面も多かった。そのためTILTAから画面をチルトできるようにする改造キットも発売され、メーカー保証がきかなくなるにもかかわらず多くのユーザーが改造して使っていたという背景もあった(もちろん私もそのひとり)。

BMPCC6KProでは、画面がチルトするようになったというだけでなく、輝度も大幅にアップし1500nitとなった。BMPCC6K/4Kと並べてみると画面の発色は若干違うように感じるが、単体で見ると大きな違和感はないかなと思う。

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左からBMPCC6K、BMPCC6KPro、BMPCC4K
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別売りの専用EVFを搭載可能

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BMPCC6KProには別売りの専用EVFをつけられるようになった。EVFのないカメラにEVFを後付けしようとするとリグを組むなどセッティングが大掛かりになることも多いが、このEVFは非常にコンパクトに、全体のカメラフォルムに馴染んだ形で取り付けることができる。画面が高輝度化しても屋外での撮影では太陽が反射して画面は見にくい場面も多く、そういった場面ではEVFは重宝しそうだ。

また手持ち撮影時には両手だけでなくEVFに目を当てることでカメラの固定箇所が3点になり、より安定感を得られるということも重要だ。内蔵NDの追加や画面の高輝度化などと合わせて、今回のBMPCC6KProはワンマンでの手持ち撮影を行う人にとってはかなり大きな進化となっているのではないかと思う。そういう方にはこのEVFも同時購入をオススメしたい。

その他の進化ポイント

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上記以外にも細かい点がBMPCC4K/6Kから変更されている。例えばBMPCC4K/6Kでは一つだけだったminiXLRの音声入力端子が2つに増えている。BMPCC4Kシリーズでは収録できる2chのオーディオそれぞれにソースを振り分けられるので、1chにminiXLR(1)、2chに3.5mmマイクの入力といった形に加え、1chにminiXLR(1)、2chにminiXLR(2)などの設定が可能となり、さらに音声入力の選択肢が多くなった。

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また、Blackmagic RAWの収録形式も従来のQ0、Q5に加え、Q1、Q3が追加された。これはもしかするとBMPCC4K/6Kにもファームウェアアップデートで追加されるのかもしれないが、こちらも選択肢が増えてありがたい進化だ。

BMPCC6KProは誰にオススメのカメラか?

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上記のように細かい点も含めて、BMPCC6KProは実際の運用にメリットの大きい様々な進化が反映されたカメラだ。基本部分はBMPCC6Kと共通だが「屋外での撮影が多い人」「ワンマンでの運用が多い人」などのいわゆるビデオグラファー的な運用を行う人にはBMPCC6KよりもBMPCC6KProの購入を強くオススメしたい。価格差以上の価値があると個人的には思う(BMPCC4Kについては価格帯も異なり、マイクロフォーサーズマウントという魅力もあるので、そちらに魅力を感じる人はBMPCC4Kもオススメ)。

今回行ったバッテリーテストやNDフィルター比較の様子は以下の動画でアップしたので、テストの詳細はぜひこちらをご覧ください

伊納達也(inaho Film代表/映像ディレクター)
1988年、愛知県春日井市生まれ。東映シーエム株式会社を経て、2014年から株式会社umariにて様々なソーシャルプロジェクトの映像ディレクションを担当。その後、株式会社inahoを設立し、社会課題を解決するプロジェクトについての映像制作を行なっている。


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[ Writer : 編集部 ]
[ DATE : 2021-04-08 ]
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