ENBUゼミナール代表/映画プロデューサーの市橋浩治さんをゲストに迎えて

「訊かせてよ。」第十四回!

みなさまこんにちは。フリーランスの映像ディレクター・山本遊子です。2021年も半分が過ぎました。「訊かせてよ。」もリニューアル。シーズン3突入です。

今回のゲストは、映画や演劇、俳優養成の専門学校「ENBUゼミナール」の代表であり、あの大ヒット映画「カメラを止めるな!」のプロデューサー・市橋浩治さん。市橋さんとは特に共通の知り合いもおらず、今回初めてお会いしました。にも関わらず、たくさんの不躾な質問に答えていただけました。すみません!「話を止めるな!」ということでやっていきましょう。

今年に入って、MV作ったり、配信イベントしたり、YouTube番組作ったり、今までやったことのないことに挑戦している私は、近いうちに自分にしかできない作り方で映画にも挑戦できないか、などとぼんやり夢想することもあり…。今回は誰ともしたことがなかった映画作りのリアルを話すことができ、ホントに嬉しかったです。

今、シネコンで見かける日本映画の現状、①男臭多めのでっかいケンカ映画(ヤンキー・ヤクザ・戦争・企業・おばけ怪獣もの)、②湿度高めの自分の居場所探し映画(30代以下の監督が作る群像劇というのか)、③女をシンボリックに描いた気持ち悪い壮大なスケールのアニメ映画(すみません…)とざっくり3種類くらいに分けられるのでしょうか。

いや他にもたくさんの日本映画があるのも知っていますが、目立つところで言うと、ですよ。ともかく割とどうでもいい(私にとっては、ですよ)想念の具現化が渦巻く湿地帯みたいな場所に、企画を通して予算を獲得して映画を作るのは簡単ではないし、何か自分にあった作り方はないのかと現在模索中なのです。

そこで今回、映画の話を市橋さんとしてみたら、いくつかのブラックボックスが開いて色んなモヤモヤが解けました。市橋さん曰く「1億円で10本映画を作るのではなく、10億円で1本映画を作ればいいのに」「日本は映画、作りすぎ」とのこと。

そして「現状、作り手が予算を出してもらって"作らせてもらっている"という風になっている」と。ですねですよね。市橋さんの繰り出す言葉のリアリティ。とっても清々しかったです(市橋さん、配信・収録の外でも、色々なお話を聞かせてくださり本当にありがとうございました)。

儲けを見越して作る映画に「夢」はあるのか、儲からない映画こそ純度の高い「夢」なのか、わからないけど「映画」は「夢」には違いないということでOK?今回のトークも、特にどこにも着地もいたしませんが、映像制作している方なら面白いのではないかと思います。是非是非ご覧下さい。色々生意気言ってすみません!

ゲストプロフィール

市橋 浩治(いちはし こうじ)
1964年生まれ。大学卒業後リクルートへ就職。15年間広告の営業マンとして勤務した後、2009年に俳優・映画監督養成のスクール「ENBUゼミナール」を引き継いで独立。2011年よりシネマプロジェクトを立ち上げ、若手監督や俳優を発掘。大ヒット映画「カメラを止めるな!」はENBUゼミナールのワークショップで映画製作する企画から誕生した。「カメラを止めるな!」のヒットを受け、2018年新藤兼人賞プロデューサー賞を受賞。翌2019年は上田慎一郎監督とともにエランドール賞のプロデューサー奨励賞を受賞している。プロデュース最新作は7月2日公開の映画「ナポレオンと私」。

「訊かせてよ。」ノーカット・ノーエディットVer.

「訊かせてよ。」はライブ配信した映像を再編集してお届けしているWebトーク番組です。もっと深く市橋さんのお話を聞いてみたい!という方はこちらをご覧下さい。ノーカット・ノーエディットの1時間以上のトークがそのまんまご視聴いただけます。

WRITER PROFILE

山本遊子

フリーランスの映像ディレクター。1999年からテレビ、WEBなど様々なメディアで映像を作り続けている。うぐいすプロ