オタリテック株式会社は、放送映像業界内で長く機器の提供を続ける商社として、現在放送設備IP化に向けたキーコンポーネントの国内市場への提供を開始している。2020年にはIPネットワークソリューションの総合的な提供を行なうための「映像システムソリューション部」を設立した。

そんな中、オタリテックはサーヴァンツインターナショナル株式会社が代理店をつとめるNVIDIA社ネットワーキング製品と組み合わせた、IPネットワークソリューションの総合提供を実現しようとしてる。NVIDIA製品の特性・魅力や、オタリテックが取り扱っている海外機器メーカー製品とNVIDIA製品のシナジー、ユーザーのメリットなどについて、オタリテックの映像システムソリューション部 佐藤威紘氏と、サーヴァンツインターナショナル株式会社 シニアセールスマネージャ 小池正悟氏にお話を伺った。

――オタリテック 映像システムソリューション部の主な業務内容を教えて下さい

佐藤氏:

弊社は1980年11月に創業し、プロフェッショナル・オーディオからスタートして40年ビジネスを行ってきましたが、2020年4月1日付で新たに「映像システムソリューション部」を設立しました。近年の放送システムのIP化に対応するため、映像・ネットワークのエキスパートを迎え入れ、「オーディオ」「ビデオ」「ネットワーク」のいずれにも対応する「IPネットワークソリューション」を総合的に提供可能な体制を構築しました。
IP移行においては、音声、映像、制御の各信号が全てIPパケットとして一つのケーブルの中を流れます。それらをトータルソリューションとして提供、サポートできる部門としてスタートしました。個人的には、以前いた会社で映像システムのファイルベース化を推進した経験がありますが、映像はノンリニア編集室、音声はMA室とそれぞれ運用が分かれていたものを、一つのサーバーで編集室のノンリニア映像とMA室の音声のデータを共有するシステムとして発展し、現在の放送システムIP化における映像・音声融合の動きとよく似ていました。

――サーヴァンツインターナショナルがオタリテックへNVIDIAネットワーク製品を提案することになった経緯や背景を教えてください

小池氏:

佐藤様からお話しのあったファイルベースのノンリニア映像編集の分野では、以前よりNVIDIAネットワーク製品を広くご利用いただいてきました。そして、スパコン向けの高速インターコネクト技術「Infiniband」のトップベンダー"Mellanox Technologies"を出自とするNVIDIAのIPスイッチ製品は、その特長である「超低遅延」「ノンブロッキング」という各性能を元々受け継いでいます。それらは放送システムにおいて最も求められる要素でもあります。
そこから発展して、同社はSMPTE、AIMS、VSF、AMWA、JT-NMなどの業界団体のメンバーとしての活動も続けており、製品展開において放送IP化の業界動向へ積極的に関与、追従していることから、代理店として日本国内市場で製品提案を続けてまいりました。その結果、オタリテック様の目指していらっしゃるところと、弊社の活動の方向性が一致したということになります。

――オタリテックがNVIDIAネットワーク製品を取り扱うことによって、今後どのようなことに期待できるのでしょうか?御社の従来からの取り扱い製品(LAWOやRIEDELなど)との関係性についても教えて下さい

佐藤氏:

弊社が放送IPシステム向けの主な取扱い品はとなるLAWOやRIEDELはブロードキャスト・コントローラやIPゲートウェイ、監視などの製品を多くラインナップしており、国内でも徐々に実績を上げてきています。放送IP化の標準仕様はSMPTEのST2110が中心であるため、各機器メーカーがST2110対応製品を市場投入し、それらメーカーが参加するPoC(Proof of Concept)が国内でも度々行われました。
LAWOやRIEDELの製品も持ち込まれ、NVIDIAのIPスイッチ製品「SN2000」シリーズを含めたシステムの接続検証が重ねられてきました。主にRIEDEL製品との組み合わせで国内外の導入実績もあり、コストパフォーマンスに優れるNVIDIA製品を主要なIPスイッチの選択肢とすることは、今後弊社の提案の幅を大きく広げる要素となります。

RIEDEL MuoN BNC PB

――オタリテックがNVIDIA製品を取り扱うことによるユーザーのメリットを教えてください

佐藤氏:

先ほど述べたとおり、NVIDIAネットワーク製品の優れた点の一つはコストパフォーマンスです。NVIDIAの他には同等製品が存在しない1Uラックサイズに最大2台搭載可能な25GbE/100GbE対応IPスイッチ「SN2010」や「SN2100」を含む"SN2000シリーズ"をはじめ、最大200GbE対応"SN3000シリーズ"、同400GbE対応"SN4000シリーズ"で構成される製品ラインナップは、全てST2110の時刻同期標準規格であるSMPTE ST2059に準拠していますので、大小様々なシステム規模やご予算に応じた提案が可能となります。
つまり、限られたコストであっても性能面で妥協する必要のないシステムを構築できる可能性をもたらしてくれます。ソフトウェアの開発にも積極的で、今後の放送システムに求められる柔軟性も兼ね備えています。

――今後、サーヴァンツインターナショナルはオタリテックとどのような取り組みを行っていくのでしょうか?

小池氏:

オタリテック様が長年放送業界で培われてきたお客様との信頼関係、実績、ノウハウに加え、LAWOやRIEDELといった有力メーカーの製品をご提案できることが強みであるのは言うに及びません。特にLAWOのブロードキャストコントローラ「VSM」やIP ルーティング/プロセッシングプラットフォーム「V__matrix」は非常に有力な製品であるのは確かですが、IP化されたシステムにおいて、IPスイッチ製品は重要なピースであり不可欠なものです。そのNVIDIAネットワーク製品代理店として、NVIDIA共々最大限オタリテック様の今後の販売活動をご支援申し上げる所存です。

LAWO V__matrix8

――オタリテックがNVIDIAならびにサーヴァンツインターナショナルに期待していることを教えてください

佐藤氏:

本来IP化による大きなメリットの一つは、柔軟にシステムを構築する事で番組制作に関わる様々なコストを低減できる点です。市場には非常に低価格なIP製品もありますが、性能、仕様の両面において放送システムとしての使用に堪えるものは決して多くありません。それらに該当しながら、コスト低減というメリットにも確実に貢献してくれるNVIDIAネットワーク製品については、IP化推進の中心的なアイテムを提供し続けてほしいと思います。
そして、サーヴァンツインターナショナル様には、同社代理店として製品の供給面やサポート面のみならず、販売促進に関する多方面のご支援を今後もお願いしたいと考えています。

LAWO smartSCOPE

――ありがとうございました。是非今後に期待したいと思います。最後に、サーヴァンツインターナショナルが直近で実施するイベントについて教えてください

小池氏:

第7回、M&E市場に向けたNVIDIA Mellanoxジョイントウェビナー」を10月29日に開催予定です。もしご興味があれば、是非ご聴講ください。

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PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートを中心にお届けします。